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ブログ・コラム

2025.06.13

家族が自然と集まる“居場所”のある間取りとは?。奈良で叶える建築家とつくる心地よさを包み込む注文住宅・暮らしの質を高める空間設計と暮らしの提案設計・やまぐち建築設計室が考える暮らしやすさの持つ意味。

カテゴリ:
間取り・動線・家事・プラン

間取りで変わる居場所の質。

家族が自然と集まる家づくりの設計の工夫。

 

暮らしの中に「居場所」はあるか?

 

住まいとは、

ただの「入れ物」ではありません。

 

木質感のある天井と床で統一された和モダンのLDK空間。ダークグレーのL型ソファとマーブル調のローテーブル、アイアン階段、奥に広がるオープンキッチンとダイニングセットが設けられ、窓外には緑の庭が広がる。ジャパンディスタイルの上品な住空間。

視線の抜けと木の質感が生む、暮らしの余白。和モダンLDKに宿る“居場所の設計”提案事例。

  上質な木の天井と床、ブラックのアイアン階段、そして外へと開かれた大開口が織りなすLDK空間。
  ジャパンディの美意識と、和モダンの素材感が融合し、家族の時間が静かに交差する

 “居場所”のある住まいをつくり出しています。

 

 

そこには日々の生活があり、

家族との時間があり、

ひとりの時間もあります。

 

多くの人が「広いリビング」や

「明るいキッチン」に憧れを抱きますが、

実は家族が自然と集まる家

必要なのは、

面積ではなく「居場所の質」です。

 

どんなに広くても、

心が落ち着かない家は人を呼び寄せません。

 

一方で、

たとえ小さな空間であっても、

そこに好きな椅子”“外を眺める窓”“

少しこもれる空間があれば、

人はその場所を愛し、

日々を丁寧に過ごすようになります。

 

ナチュラルな木製家具と白壁を基調にしたジャパンディスタイルのLDK空間。黒い鉄骨階段と植栽のあるピクチャーウィンドウが調和し、ソファ横には静かなベンチスペースを備える。自然光がやさしく満ちた居心地の良いリビングダイニング。

視線と心が安らぐ余白──光と木の質感に包まれる、静けさのある居場所設計デザイン提案事例

 ジャパンディスタイルを基調に設えたリビングダイニング。
   大開口から差し込む柔らかな光が、木の温もりと植栽の気配を引き立て、
   暮らしのなかに“心地よいひとり時間”と“家族の集まり”が自然に生まれる空間を実現しています。

 

 

今回のblogでは、

やまぐち建築設計室が考える

「居場所のある家づくり」の

設計に対する考え方を少し書いてみたいと思います。

 

“居場所のある家は、なぜ心地よいのか?

家の中に落ち着く場所があると、

そこには自然と人は集まります。

 

それはテレビの前だけではなく、

薪ストーブの周辺、

窓辺のベンチ、

キッチン横のスタディスペース、

小上がりの畳スペースなど、

「気がつけば座ってしまう」ような場所。

 

こうした空間には共通点があります。

 

  • 適度な明るさと包まれるような安心感
  • 外の風景が見える視線の抜け
  • 木の素材感や自然素材のぬくもり
  • 自然と体が向く家具配置や光の方向

 

これらの要素が相まって、

人の感覚に訴えかけ、

「ここにいたい」と

無意識に感じさせてくれるのです。

 

居場所は、設けるだけでは完成しません。

 

居場所は、感じるものです。

 

だからこそ、

設計段階から意図を持って

丁寧に空間の関係性を

紡いでいくことが求められます。

 

経験値からデザインする。

それぞれの住まい手さんにとっての

心地良さが生まれる「居場所の質」提案。

 

やまぐち建築設計室では、

「居場所の設計」は

間取りづくりの初期段階から考えます。

 

単に空間を分けるのではなく、

家族の生活動線、生活の時間帯、

趣味嗜好までをヒアリングし、

そして「独自のヒアリング」から

それぞれに合った居心地のいい余白を設計します。

 

たとえば、以下のようなケースも。

 

■ 吹き抜けの下に置かれたヌック(こもり感のある読書スペース)

 

・吹き抜けの空間が持つ開放感と、

 その下の静けさが融合することで、

 読書に最適な場所になります。

 視線が届かず、

 けれども家族の声は聞こえる距離感。

 

■ ダイニング横の小さな和室(来客時にも対応可能)

 

・リビングとつながりつつ、

 ほんの少し段差をつけて心の区切りを演出。

 

・来客時には応接間にもなり、

 普段は昼寝やおもちゃの空間としても機能。

 

■ 家事室の一角にある椅子と本棚(主婦のひと休みスペース)

 

・家事動線の途中に、

 ふと立ち止まれる「自分だけの椅子」。

 

・数分の休息が、

 1日のリズムを整え、

 心に余裕を生み出します。

 

これらの工夫は、

暮らしのテンポと心のグラデーションに

あわせて計画されるもの。

 

図面上に描かれた線だけでは

表現できない「感覚」を大切にしています。

 

居場所が家族を繋ぐ・・・・・。

中庭に面した読書スペース

奈良市内に建てたあるご家庭では、

リビングの一角に造作カウンターと本棚を設け、

そこから見える中庭に四季を映す植栽を配置。

 

春には芽吹き、

夏には緑が揺れ、

秋には紅葉が舞い、

冬には静寂が広がります。

 

家族はそれぞれの時間を過ごしていても、

このスペースには自然と誰かがいて、

本を読んだり、

お茶を飲んだりしています。

 

この誰かがいるという気配が、

居場所に命を吹き込んでいるのです。

 

キッチン横のヌック。

共働きで小さな子供のいる家庭では、

「親の目が届き、子も安心できる場所」が

求められました。

 

キッチン横の壁際に、

小さな半個室のようなヌックを設け、

そこにおもちゃや絵本を置いたことで、

子どもが自然と遊ぶように。

 

料理をしながら声をかけられ、

子どもも親の気配を感じて

落ち着いて過ごせる。

 

そんな空間が、

忙しい日常の中に癒し

もたらしています。

 

回遊動線にある休憩の間。

ある平屋住宅では、

洗面室からリビングまでの間に

わずか2帖のスペースを設け、

壁際に木のベンチを造作しました。

 

朝の身支度の前後、

帰宅して着替える前、

子どもが着替えを待つ間・・・・。

誰かが必ず座る場所になっています。

 

この立ち止まれる空間があることで、

生活動線がただの通過路でなくなり、

心に小さな余白を

生み出してくれるのです。

 

「間取りに余白を」設計相談で考えていただきたい事。

 

設計相談で多いのが、

「収納量」「部屋数」「動線の効率化」に

関するご要望です。

もちろんこれらも大切な要素ですが、

実は「心地よさ」や「落ち着く感じ」といった

感覚面のヒアリングは

後回しにされがちです。

 

しかし、

住んでから感じる「満足感」や「後悔のなさ」は、

この感覚にどれだけ

寄り添った設計だったかにかかっています。

 

やまぐち建築設計室では、

ヒアリングの段階で、

「朝の過ごし方」「帰宅後に最初に座る場所」

「どこで本を読みたいか」

「ひとりになれる場所がほしいか」など、

具体的な生活シーンをイメージして伺います。

 

その中からそのご家族にとっての本当の居場所を読み取り、

空間としての解像度を上げていきます。

 

居場所とは、

デザインでもインテリアでもなく、

暮らしの中にある心の余白

かたちにすることなのです。

 

居場所のある家・・・・。

人を幸せにする家は、

性能や機能だけでは語り尽くせません。

 

どれだけ省エネであっても、

耐震性能が高くても、

そこで過ごす人の心が満たされなければ、

本当の意味での豊かさは生まれません。

 

「家族が自然と集まる家」

「暮らしの中に、自分の居場所がある家」

 

それは単なる設計手法ではなく、

「人を思いやる設計思想」から生まれます。

 

やまぐち建築設計室では、

住まい手と丁寧に対話を重ね、

その方の価値観や過ごし方に寄り添った

居場所のある家づくりを行っています。

 

暮らし方を言語化し、

かたちにしていくお手伝い。

 

それこそが、

僕自身が建築家として考える

住まいの建築設計の原点です。

 

家づくりを考え始めたばかりの方も、

具体的に進めている方も、

そういったところを一度考えてみてください。

 

あなたの暮らしに、

やさしく包まれる居場所を。

 

設計のご相談や設計事例の見学予約は、

公式ホームページより承っております。

 

こちらも合わせてご覧ください  
▶ [回遊動線がつくる暮らしの快適性]

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail555.html 

 

▶ [中庭を味わう空間のある暮らし]

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail559.html

  
▶ [間取りと動線を整えるインテリア設計]

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail558.html

  
▶ [暮らしを包む空間とは]

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail552.html

  
▶ [収納設計の本質]

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail560.html

 

 

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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