ブログ・コラム
2025.06.04
暮らしやすい住まいの間取り設計の考え方と工夫と配慮、家族の動線と心地よさを叶える建築家とつくる家、成長を超えて愛される和モダン住宅のつくり方、家事ラク動線・収納計画・空間の余白まで、人生を豊かに整える住まいの設計とは?。
- カテゴリ:
- 設計の事・デザインの事
暮らしやすい間取り設計の考え方と工夫。
美しさと快適性を両立する
「時代を超えて愛される住まい」への道筋。
はじめに・・・・・。
「間取り」は人生の質を変えるもの。
家づくりを考え始めたとき、
多くの方が最初に関心を持つのが
「間取り」という言葉です。
※暮らしやすさと美しさを両立する和モダン住宅のLDK空間。動線設計と素材の質感が映える質感の提案プラン事例。
住宅展示場やインテリア雑誌、
SNSで見かける間取りの図面に
ワクワクされる方も多いかと思います。
しかし、間取りとは、
ただ部屋の配置を図面上に
並べることではありません。
住まいづくりを考えた際に
建築家にとって「間取り設計」は、
ご家族の人生を包み込む「器」をつくる仕事です。
間取りが暮らしに与える影響。
- 家族が自然に会話を交わす距離感が生まれる
- 朝の忙しい時間がスムーズになる
- 家事が楽に、心地よいルーティンになる
- 空間にゆとりがあり、気持ちが整う
- 一日の終わりに「帰ってきて良かった」と思える
こうした「人生の質」に深く関わるものこそが、
間取り設計の本質です。
今回は「やまぐち建築設計室」だからこそお届けできる
「暮らしやすい間取り設計の工夫と考え方」の
ほんの一部を書いてみたいと思います。
住まいづくりの参考になれば幸いです。
〇家族構成とライフスタイルから生まれる“唯一無二”の間取り
❶ 暮らしのリズムを読み解く
家づくりの打ち合わせを始めるとき、
「ご家族がどんな一日を過ごしているか」 を
じっくりお聞きします。
起床から出勤・登園・通学までの流れ
休日の過ごし方
ご夫婦それぞれの帰宅時間や生活リズム
趣味や在宅ワークの有無
将来のライフステージの変化予測
上記はほんの一部ですが
これらを間取りの中に組み込み、
「今の暮らし」にも「未来の暮らし」にも
フィットする住まい を目指します。
❷ 家族のカタチ別の設計アプローチ例
「家族構成」と「ライフスタイル」こそが、
間取り設計の出発点。
決まった型にはめるのではなく、
一邸一邸の「物語」を描いていくのが
設計のスタイルです。
忙しい日々を支える「動線計画」の工夫。
❶ 家事がラクになる「家事動線設計」
現代のご家庭では共働きも多く、
家事の効率性 がますます求められています。
〇関連blog〇
暮らしに寄り添う動線設計という選択、建築家と建てる動線から考える家づくり
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail542.html
大切にしているのは
「家事が自然にラクになる動線の組み方」です。
- 洗濯動線
→ 洗濯機 → 物干しスペース → ファミリークローク or 各室収納まで「一直線」動線。
→ 室内干し+外干し兼用スペースも設けて「天候の不安」を解消。 - キッチン動線
→ キッチンとダイニングテーブルの距離を適度に保つ。
→ パントリーと玄関土間収納をつなげて「買い物から収納」までラクに。 - ゴミ出し動線
→ キッチンと勝手口(外部収納)へのスムーズな動線。
❷ 家族の「交差しない」動線設計
家族全員が忙しい朝は、
動線が交錯してストレスになりやすい時間帯。
- 洗面室のダブルボウル化(2人同時に使える)
- トイレ位置の工夫(朝の渋滞を防ぐ)
- 着替えスペースを「収納一体化型」にして時短
「生活時間帯」を読み解き、
それに合わせた動線設計をすることで、
毎日のストレスを減らし、
快適な暮らしのリズム をつくっていきます。
空間に「余白」と「奥行き」をつくる設計術
❶ 「間」が暮らしを豊かにする
美しい住まいには必ず 「余白」 が存在します。
間取りの密度を高めすぎると、
「詰め込んだ家」 になります。
「余白が暮らしの豊かさを育む」 と考えています。
たとえば・・・・・。
玄関ホールに「飾り棚」+「空間の間」を設けて、
迎える空気感を演出。
LDKで 「家具を置かない壁面」をあえて設け、
視線が抜ける奥行きをつくる。
各居室に「一歩奥まった場所」を設け、
心理的な落ち着きを与える。
❷ 外とのつながりで「空間の奥行き」を生む
- 大開口+深い軒のある窓 を設け、庭や景色と室内が一体に感じられるように
- 中庭・坪庭のある和モダン住宅 では、外部空間そのものが「間取りの一部」となる
空間に「奥行き」をつくることは、
心の豊かさをつくること。
これが「ホテルライク」な和モダン住宅の
真髄でもあります。
家具配置まで考え抜いた「建築×インテリア一体設計」
❶ 家具のための「間取り設計」
よくある失敗に
家が完成してから家具が入らない。
ソファと人の動きでありう動線が干渉する
という例があると思います。
住まい手さんには
基本的なリアルな家具サイズを
先にご理解していただいたうえで、
間取り段階で家具配置まで描き込みます。
造作TVボードとリビングソファの距離・高さのバランス
ダイニングテーブルとキッチンの間の動線幅(最低1000mm程度が目安)
玄関収納+飾り棚+季節収納までトータルに設計
❷ 素材感までトータルコーディネート
さらに素材選定も建築と一体で行います。
- 無垢材と和紙クロス
- モダンな照明器具と和の意匠
- 石や左官壁と組み合わせた素材の陰影
建築とインテリアの「整合性」が取れていると
「暮らしやすさ+美しさ」が両立できます。
これは「見た目のオシャレ」だけではなく、
暮らしの質を高める工夫です。
将来を見据えた「変化に強い」間取り設計
❶ 家族の成長とともに変わる間取り
家は建てた瞬間がゴールではありません。
住み始めてからこそ、
家族の暮らしは変化していきます。
子供が成長し、個室が必要になる
夫婦の生活スタイルが変化する(在宅ワーク化など)
ご両親との同居が必要になる可能性
そのために「変化に柔軟な間取り」 を
考えておくことが重要です。
- 可変性のある間仕切り(将来部屋を仕切れる設計)
- 2WAY動線・3WAY動線 の設計で用途変更に対応
- 設備更新しやすい配管計画
❷「時を超えて愛される家」への想い
目指すのは10年、20年、30年経っても
「やっぱりこの家が好き」と言われる住まい。
そのために「耐久性」だけでなく、
「設計の余裕」も大切にしています。
家は人生とともに育つもの。
だからこそ間取りは「今」だけでなく「未来」を
見据えて設計するものです。
暮らしの質を高める「間取り設計」という思考
「暮らしやすい間取り設計」とは
単なるテクニック集ではありません。
そこには、
ご家族の人生観や価値観が
反映されるべきだと考えます。
家族が自然と集まる場所がある
ひとりの時間を大切にできる場所もある
家事がラクで、空間が整っている
季節を感じられる工夫がある
時を経ても「心が満たされる」住まい
このような家こそが、
「人生を豊かにする住まい」 だと思うのです。
やまぐち建築設計室では、
一邸一邸、暮らしを深く見つめた
「オーダーメイドの間取り設計」 を行っています。
もしご興味がありましたら、
ぜひ気軽に 「住宅個別相談」 にご参加ください。
■相談会 ご案内ページ → お問合せ
皆さまとご一緒に、
豊かな暮らしを叶える住まいづくりを進めていける日を、
心より楽しみにしております。
やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
住まいの設計、デザインのご相談は
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