ブログ・コラム
2025.06.15
住まいは「しまう場所」を意識することから始まる“収納設計”を核に据えた間取り、暮らしを整え心を満たす。奈良で注文住宅をご検討の方へ、やまぐち建築設計室が提案する“生活動線”と“美意識”が融合する家づくりの本質提案。片付けやすさと品格を両立する設計思想の真価を実例とともに紐解きます。
- カテゴリ:
- 物入・クローゼット・収納・納戸・整理整頓
なぜ“収納から設計する家”が、
暮らしを劇的に変えるのか?。
― 散らからない家には理由があるという事。
間取りの前に考えるべき
「生活の動線と収納設計」の話・・・・・。
※設計初期段階から収納動線を一体化させたLDK空間。
キッチン・ダイニング・リビングが緩やかにつながる設計により、
暮らしの導線が自然と整いつつホテルライクでありながらも実用的な住まいに。
やまぐち建築設計室が提案する“収納からはじまる家づくり”の設計デザイン事例。
■収納計画と動線設計について、和モダン住宅の美意識を解説したこちらのコラムをご覧ください:
[収納が整う家は暮らしと気持ちが整う…]”
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail560.html
1・はじめに ─「モノが多くて片付かない」原因は
間取りにもあるということ。
家づくりのご相談を受ける中で、
よく耳にする言葉のひとつが
「とにかく家の中が片付かないんです」。
・以前にリフォーム収納はたくさん
作ったつもりだったのに、
結局モノがあふれている。
・家族の動線と収納の位置がちぐはぐで、
使い勝手が悪い。
・見た目はきれいなはずの家が、
生活感であふれてしまう。
これらの問題は、
決して「収納の量」だけの問題ではありません。
むしろ、
間取りと収納の“順番”が
逆になっていることが原因なのです。
間取りが決まった後に、
空いたスペースに収納を当て込む。
これは一般的な建売住宅や
プラン集から選ぶ家づくりでよくある手法です。
しかし、
それでは本当に
“暮らしを整える家”にはなりません。
やまぐち建築設計室では、
「収納設計」も間取り設計のスタート地点だと
考えています。
なぜなら、
収納動線を整えることで、
暮らしの質は劇的に変わるからです。
今回のblogでは、
「収納から考える家づくり」の考え方と、
その実践的な方法について、
少し書いてみたいと思います。
2・収納設計を間取りの“後”で
考えていませんか?
家を建てる多くの人が、
「リビングを広く」「LDKを南向きに」
「子ども部屋は2階に」「収納を多く」といった
理想を思い浮かべる中、
意外と忘れがちなのが“収納の配置”です。
収納はある程度「後で考えるもの」
「スペースがあったら埋めるもの」
という発想が根強く、
最終段階になって「パントリーが入らなかった」
「玄関収納が狭すぎる」といった
後悔に繋がるケースも少なくありません。
しかし本来、
収納とは暮らしを動かす“仕組み”です。
・玄関を入ってすぐコートを脱いで掛ける場所はあるか?
・家族全員が使う日用品はどこに集約されているか?
・洗濯から収納までの動線はスムーズか?
これらを計画的に組み込んでいくことで、
「自然と片付く」「モノが溢れない」
暮らしが成立するのです。
つまり、間取りの“前”に
収納と動線を整理しておくことが、
理想の暮らしを叶える第一歩となるのです。
中間領域“土間”を活用した動線+収納設計については、こちらで詳しく紹介しています:
[暮らしの余白を紡ぐ『土間』という存在…]”
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail548.html
3・やまぐち建築設計室が考える
「収納動線」から設計する家とは?
やまぐち建築設計室では、
収納を“場所”ではなく“流れ”として
捉えています。
たとえば次のような動線設計を行います:
・家族玄関 → ファミリークローク → 脱衣室
→ 洗濯機 → 室内干しスペース → ウォークイン収納
・玄関収納 → 廊下の壁面収納
→ ダイニング横のストック収納 → キッチンパントリー
これは単に収納スペースを
用意するのではなく、
使う→しまう→取り出すという
一連の流れがスムーズになるように
設計する構成となっています。
また、
やまぐち建築設計室では、
収納は“隠す”ためだけのものではなく、
暮らしのアクセントにもなり得ると
考えています。
造作の壁面収納やオープンシェルフ、
あえて見せる収納も、
インテリアと融合させることで
美しい空間を保つことが可能になります。
4・「収納から考える設計」で実現できる暮らしの質の向上とは?
収納から間取りを設計することで、
どのような暮らしが手に入るのでしょうか?。
実際のお客様(住まい手さん)の声から、
次のような効果が見えてきます:
■ 朝の支度が楽になる
洋服・カバン・ランドセル・上着・給食袋など、
家族全員の持ち物が「動線上」に
配置されていることで、
忘れ物や探し物のストレスが激減します。
■ 来客時にあわてなくて済む
日用品の定位置が決まり、
サッとしまえる収納が確保されているので、
「来客前の片付け」が短時間で済みます。
■ 自然と片付く家に
片付けを「努力」ではなく、
「仕組み」にすることで、
子どもたちも自然と片付け習慣が身につきました。
■ 気持ちが整う空間に
視界に不要なモノが入らないことで、
心理的にもリラックスでき、
家全体が整っている印象を与えてくれます。
5・実例紹介|奈良県桜井市・S様邸「収納からはじまる家」
S様ご家族は共働きで、
小学生と保育園児のお子様がいる4人家族。
当初のご相談では、
「とにかく片付かないんです」
「毎日家に帰るとモノが散乱していてイライラする」との
お悩みがありました。
ヒアリングを進める中で、
・洗濯物を干す場所がリビングしかない
・帰宅後のカバンやランドセルの置き場がない
・食品ストックの収納場所が散らばっている
という動線の不備が原因であることが分かりました。
そこで間取りの設計計画では、
・ファミリー玄関と直結する大容量のファミリークローク
・洗濯→室内干し→ファミリー収納までの直線動線
・キッチンに隣接した大型パントリー
・子ども部屋と玄関ホールにそれぞれの収納ステーション を採用。
その結果、
生活のストレスが激減し、
「今では家に帰るのが一番の癒しです」という
お言葉をいただきました。
“片付けやすい家”は“暮らしが変わる家”
多くの方が「おしゃれな家」「高性能な家」を
目指して家づくりをされます。
しかし、
どれだけ立派な素材や設備を使っても、
「モノが片付かない」「生活が整わない」家では、
暮らしの満足度や居心地は下がってしまいます。
家族が自然に集まる“居場所”設計については、こちらの最新コラムもぜひ:
[家族が自然と集まる“居場所”のある間取りとは?]”
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail567.html
やまぐち建築設計室では、
「設計の原点に収納を据えること」を
大切にしています。
・家族の動線に沿った収納動線
・視線の抜けと収納の融合
・造作家具による空間との調和
収納という“縁の下の力持ち”が、
暮らしの美しさと
心の豊かさを支えているのです。
今まさに家づくりを考えている方へ。
間取りを考える前に、
暮らしの動線と収納から設計する・・・・。
その視点が、
住まいを根本から変える鍵になります。
無料相談のご案内
現在、
やまぐち建築設計室では
「収納動線から考える家づくり」もテーマにした
無料相談会を開催しています。
・家が散らかる根本的な原因を知りたい
・暮らしやすさを収納から叶えたい
・見せる収納、隠す収納のバランスを知りたい
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
▶ ご予約・お問い合わせはこちら:公式サイト相談フォーム
https://www.y-kenchiku.jp/contact.html
やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
‐‐----------------------------------------
■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
------------‐-----------------------------