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ブログ・コラム

2026.07.29

奈良で注文住宅・リフォームを考える方へ|家事動線を短くしても家事が楽にならない理由。耐震性と間取り変更を建築家が解説

カテゴリ:
家づくりと間取りの考え方

「家事動線は短い方がいい」

家づくりやリフォームを考え始めると、

この言葉をよく耳にするかと思います。

 

キッチンから洗面室まで一直線。

洗濯して、そのまま干して、収納できる。

回遊動線でぐるりと回る事が出来る。

 

確かに、動線は暮らしやすさを

左右する大切な要素。

 

奈良県で注文住宅・リフォームを検討する方向けに、構造補強と耐震性を確保しながら大開口と開放的なLDKを実現した住宅設計事例。庭への視線の抜け、家事動線、収納ルール、家具配置まで整え、家族が心地よく暮らせる間取りを建築家が提案。

※耐震性を守りながら、

 家事も心も軽くなる開放的なLDKへ。

 

しかし、建築家として多くの住まいづくりに

携わってきた経験から感じることがあります。

 

家事動線を短くしても

「思っていたほど家事が楽にならない」

という事。

 

なぜ、そのようなことが起こるのでしょうか。

 

それは、「動線」だけを改善しても、

本当の原因が

別の場所に残っていることがあるからです。

 

今回は、奈良県で注文住宅の新築や

リフォームを検討している方へ向けて、

家事動線だけでは解決できない理由と、

耐震性や間取り変更まで含めた、

本当に暮らしやすい

住まいづくりについてお伝えします。

 

家事動線は「距離」より「流れ」で決まる

「家事動線を短くしたい。」

このご要望は非常によく伺います。

〇関連blog

奈良で注文住宅を考えるご夫婦へ|忙しい毎日でも心地よく暮らせる間取りと家事動線を建築家が提案

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail941.html

 

しかしそれだけでは

実際に暮らしてみると、

歩く距離は短くなったのに、

家事が減ったとは

感じない事が多いと思います。

 

その理由は、

家事は「歩く」だけではないからです。

〇関連blog

片付けが苦手でも整う家へ|暮らしの動線から考える建築家の整理収納設計

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail691.html

 

例えば朝。

朝食を作る。

子どもの水筒を準備する。

洗濯機を回す。

洗面室へ行く。

郵便物を取る。

ゴミをまとめる。

家族を送り出す。

この一連の流れの中では、

歩く距離よりも「途中で止まる回数」

の方が負担になります。

 

家事動線を悪くしているのは、

収納かもしれません。

 

実際の設計相談では、

動線が悪いと思われていた原因が、

収納計画だったケースは

少なくありません。

 

例えば、

洗濯物を収納する場所が遠い。

掃除機の置き場所が使いづらい。

パントリーが通路を塞いでいる。

冷蔵庫の位置で家族同士がぶつかる。

つまり、

動線そのものではなく、

物の置き場所が動線を悪くしている

のです。

 

収納計画を見直しただけで、

歩く距離はほとんど変わらないのに、

家事時間が短くなることもあります。

 

間取り変更には耐震性という条件があります

ここで忘れてはいけないことがあります。

 

「壁を抜けば動線は良くなる。」

そう考える方は少なくありません。

 

しかし、

住宅には建物を支える壁があります。

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、

鉄骨鉄筋コンクリート造等

構造の選択により「壁」の意味も

変わるのですが、

木造の場合は基本的に

「壁」が耐震や安全性の要素となります。

 

その壁は、

家族の命を守る壁でもあります。

 

リフォームでは、

「抜ける壁」と「抜いてはいけない壁」

があります。

 

また、

耐震補強を組み合わせれば、

動線改善と耐震性を

両立できる場合もあります。

 

つまり、

動線だけを優先して壁を取り払うのではなく、

構造を理解した上で

最適な方法を考えることが重要です。

 

本当に短くしたいのは家事ではなく、

迷う時間だということ。

 

建築家として住まい造りの

打ち合わせをしていると、

こんなお話を伺います。

 

毎日どこへ置けばいいのか迷います。

探し物が多いんです。

結局、キッチンに物が集まってしまいます。

 

ここで減らすべきは、

歩く距離ではありません。

 

迷う時間です。

物を探す。

回り道をする。

一度戻る。

置き直す。

この積み重ねが、

家事を大変にしています。

 

建築家は「動線」ではなく

「暮らし」を設計しています。

ですから、やまぐち建築設計室では、

最初から間取りを描くことはありません。

〇関連blog

奈良で注文住宅を考える方へ|家づくりで後悔しないために、建築家はなぜすぐに間取りを描かないのか

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail943.html

まず、

家族が一日をどう過ごしているかを

伺います。

 

朝は誰が一番早く起きるのか。

洗濯物は誰が畳むのか。

料理は二人でするのか。

休日はどこで過ごすのか。

来客は多いのか。

 

その暮らしを整理したうえで、

収納、家具、動線、採光、風通し、耐震性

将来の暮らし。

これらを一つにつなげながら、

間取りを考えていきます。

 

だからこそ、

家事動線を短くすることだけを

目的にはしません。

 

暮らし全体が自然と整う住まいを

目指しています。

 

家事動線は、確かに大切です。

しかし、

家事動線だけを短くしても、

暮らしが楽になるとは限りません。

 

収納、家具配置、家族の生活時間、

耐震性、構造、将来の暮らし。

 

それらすべてが重なって、

本当に使いやすい住まいになります。

 

ですから私は、

「動線を短くしましょう」

ではなく、

「家族の暮らしを一緒に整理しましょう」

というところから

家づくりを始めています。

 

やまぐち建築設計室では、

完全予約制で、新築、建て替え、

リフォーム、リノベーションについての

個別相談を承っています。

やまぐち建築設計室の予約制住宅相談会のご案内

 

※新築・リフォーム・土地探しなど、

まだ考えがまとまっていない段階からご相談いただけます。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

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