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ブログ・コラム

2026.07.10

中古住宅の内覧で確認すべき15のポイント|奈良で購入後のリフォーム費用と後悔を減らす建築家の見方

カテゴリ:
住まいの新築・リフォーム・リノベーション・インテリア・土地活用のご相談

中古住宅の内覧で確認すべき15のポイント

奈良で購入後のリフォーム費用と

後悔を減らす建築家の見方について。

 

中古住宅を購入して、

自分たちの暮らしに合わせてリフォームしたい。

 

 

奈良県橿原市のやまぐち建築設計室が行う予約制個別相談。新築・リフォーム・土地探し・インテリアなど、家づくりの悩みを建築家が丁寧に整理

 

[中古住宅の購入前相談をする]

 

奈良県の住宅地に建つ平成3年築を想定した和風中古住宅。瓦屋根、深い軒、ビルトインガレージ、塀と植栽のある二階建て外観で、購入前の内覧とリフォーム検討を表したイメージ。

※奈良で中古住宅を購入する前に視察の同行。

 外観だけでなく構造・法規・改修費までを

 建築家と見極めることが大切です。

 

そう考えて物件を探し始めたものの、

実際に内覧すると、

「どこを確認すればよいのか分からない」

「古いけれど、本当に直して住めるのだろうか」

「購入後に高額な修繕費が必要にならないか」

「この間取りを希望どおりに変えられるのか」

と、不安になる方は少なくありません。

 

実際に、ご自身達でまわっていて、

どうすればよいのかが分からなくなり

ホームページから「お問合せ」をいただき

ご相談者さんに同行して

不動産会社さんの説明を

翻訳させていただいたり、

リフォームの出来る場合は

どこまでできそうかも含めて

コンサルティングをさせていただいたり

という事もあります。

 

中古住宅の内覧で大切なのは、

壁紙の汚れや設備の新しさだけを

見ることではありません。

 

確認すべきなのは、

この建物をどこまで残せるのか。

どこを直す必要があるのか。

希望する暮らしを実現できるのか。

物件購入費とリフォーム費を合わせて、

無理のない計画になるのか。

という点です。

 

建築家の視点でいえば、

中古住宅の内覧は「きれいな家を探す時間」

ではなく、

その建物と土地に隠れている

条件を読み解く時間です。

 

今回のコラムでは、

奈良県で中古住宅を購入し、

リフォーム・リノベーションを

検討している方に向けて、

購入前に確認しておきたいポイントを

詳しく解説させていただきます。

 

※昨日も「中古住宅購入の件」で

「お問合せ」をいただいた経緯もあるので

コラムで書くことにしました。

 

やまぐち建築設計室が行っている住宅の新築、リフォーム、部屋の模様替え、インテリアコーディネート、整理収納アドバイス・暮らしの相談会の案内です

 

※関連blog

奈良で注文住宅・建て替え・リフォームを考え始めた方へ|建築家への相談はいつするべき?後悔しない家づくりの進め方と最適なタイミング

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail915.html

 

※市場・地価に関する情報は

202679日時点の公表資料を

もとにしています。

 

中古住宅を選ぶ人は全国的にも増えている。

国土交通省の資料では、

新築住宅と既存住宅を合わせた

住宅流通量に占める既存住宅の割合は、

2013年の30.8%から

2023年には40.4%へ上昇しています。

 

戸建住宅に限っても、

既存住宅の流通割合は同期間に

22.4%から30.5%へ上昇しました。

 

背景には、住まい方の多様化だけでなく、

建築資材や工事費の上昇があります。

木造住宅の建築費指数は、

20151月から20247月までに

1.4倍となっています。

 

そのため、

立地のよい中古住宅を購入して改修する

土地に費用を掛けすぎず、暮らしの質に予算を使う

古い建物の素材や庭を生かす

実家や空き家を受け継いで再生する

 

といった住まい方が、

現実的な選択肢になっています。

 

ただし、中古住宅は一棟ごとの状態差が大きく

同じ築年数、同じ販売価格でも、

購入後に必要となる工事費は

大きく異なります。

 

物件価格が安いことと、

総費用が安くなることは同じではありません。

 

奈良県の中古戸建住宅は

いくらくらいなのか?

 

近畿圏不動産流通機構の

202613月期の成約データでは、

奈良県の中古戸建住宅は次のようになっています。

 

成約件数:293

平均成約価格:1,790万円

平均土地面積:174.49平方メートル

平均建物面積:110.36平方メートル

平均築年数:30.21

 

前年同期と比べると、成約件数は2.1%、

平均成約価格は2.4%上昇しています。

 

ただし、これは奈良県全体の平均です。

奈良市や生駒市の駅に近い住宅地と、

宇陀市や吉野郡の山間部では、

土地価格、利便性、建物の規模、

維持管理条件がまったく異なります。

 

奈良県の2026年地価公示では、

県全体の全用途平均は

18年ぶりに0.1%上昇した一方、

住宅地平均は0.1%下落しました。

 

住宅地303地点のうち、

101地点は上昇、41地点は横ばい、

161地点は下落しており、

県内でも価格動向が二極化しています。

 

奈良県内の住宅地価格の違い

次の数値は、

2026年地価公示に掲載された

各市町村の住宅地の標準地点を

確認した範囲です。

 

中古住宅の販売価格や

成約価格そのものではなく、

地域差を知るための

参考値としてご覧ください。

 

地域     公示地の価格帯・1平方メートル 1坪当たりの概算

奈良市  4.55万~41.3万円   15.0万~136.5万円

生駒市  3.13万~16.8万円   10.3万~55.5万円

橿原市  6.16万~13.3万円   20.4万~44.0万円

桜井市  2.66万~6.93万円   8.8万~22.9万円

香芝市  4.43万~15.0万円   14.6万~49.6万円

葛城市  2.72万~7.92万円   9.0万~26.2万円

明日香村          2.32万~6.22万円   7.7万~20.6万円

宇陀市  0.586万~4.45万円  1.9万~14.7万円

吉野町  0.712万~2.49万円  2.4万~8.2万円

 

奈良市は、西大寺・学園前・登美ヶ丘周辺などの

利便性が高い地域と、

郊外・東部地域との差が大きく、

生駒市も駅への距離や高低差、

住宅地の形成時期によって

価格差が生じます。

 

橿原市・桜井市・香芝市・葛城市は、

駅、幹線道路、生活施設への近さと、

土地の広さとのバランスを

取りやすい地域です。

 

ただし、市内でも駅近、

旧市街、郊外住宅地、

市街化調整区域などによって

条件が変わります。

 

明日香村・宇陀市・吉野郡では、

比較的広い土地や古民家を検討できる一方、

道路、傾斜地、擁壁、上下水道、

土砂災害、維持管理、

景観規制などを

丁寧に確認する必要があります。

 

中古住宅の内覧で確認したい15のポイント

1.前面道路と接道状況

最初に確認したいのは、

建物そのものではなく「道路」です。

 

建物に関する法律である建築基準法では、

建物の敷地は原則として、

幅員4メートル以上の道路に

2メートル以上接している必要があります。

 

現在住宅が建っていても、

道路の扱いや接道条件によっては、

将来の建て替えや

大規模な増改築が難しい場合があります。

 

内覧時には、

前面道路は建築基準法上の道路なのか

道路幅員は何メートルか

敷地が道路に何メートル接しているか

私道の場合、持分や通行・掘削承諾はあるか

セットバックが必要かを

不動産会社に確認します。

 

「車が通れるから問題ない」とは限りません。

 

2.再建築・増築・用途変更ができるか

 

中古住宅をリフォームする場合でも、

工事内容によっては

建築確認や行政との協議が必要です。

 

特に古い住宅では、

建築当時の確認申請図面がない

検査済証がない

増築部分が登記されていない

車庫や物置が後から造られている

現在の建ぺい率・容積率を超えている

といったケースがあります。

 

「すでに建っているから大丈夫」ではなく、

どのような経緯で現在の形になったのかを

確認することが重要です。

 

3.境界・擁壁・高低差

 

土地の境界杭があるか、

隣地との境界が確定しているかも確認します。

 

特に奈良市や生駒市の丘陵地、

桜井市、宇陀市、

吉野郡などの傾斜地では、

擁壁の状態が購入後の費用を

左右することがあります。

 

確認したいのは、

擁壁に大きなひび割れや膨らみがないか

水抜き穴が機能しているか

擁壁が誰の所有物か

建築時の許可や図面が残っているか

敷地内に雨水がたまりやすくないか

という点です。

 

建物がきれいでも、

擁壁や排水に問題があれば、

大きな工事が必要になる可能性があります。

 

4.水害・土砂災害などのハザード

 

内覧時には、

現在の天気だけで判断せず、

豪雨時の状況を想像します。

先日の台風時の際にも、

購入前の物件を2案件、

確認しに行っていました。

 

奈良県では、市町村ごとに洪水、

土砂災害などの

ハザードマップが公開されています。

 

物件住所を地図上で照合し、

浸水想定区域、土砂災害警戒区域、

避難経路を確認してください。

 

現地では、

周囲より敷地が低くないか

道路側溝が詰まっていないか

山や急斜面が迫っていないか

近くに川、水路、ため池がないか

擁壁や石積みから水が出ていないか

を確認します。

 

ハザードマップに

色が付いていないことだけで安心せず、

土地の高低差や

水の流れまで見ることが大切です。

 

5.時間帯によって変わる周辺環境

 

昼間の内覧だけでは、

実際の生活環境を判断できないことがあります。

可能であれば、平日と休日、

朝と夜にも周辺を確認します。

 

通勤時間帯の道路状況

学校、店舗、工場などからの音

近隣住宅の生活音

夜間の暗さ

ごみ集積所の位置

坂道や駅までの経路

雨の日の道路や排水状況

 

家の中はリフォームできますが、

周辺環境は自分たちだけでは

変えられません。

 

6.屋根・外壁・雨樋

 

内覧時に屋根へ上がることはできなくても、

地上や窓から見える範囲で確認できます。

 

瓦のずれ、板金のさび、外壁のひび割れ、

シーリングの劣化、軒樋の変形などは、

雨漏りにつながることがあります。

 

外壁が塗り替えられて

きれいになっていても、

その内側の状態まで直されているとは

限りません。

 

「いつ、どこを、どの会社が修繕したのか」

記録や領収書で確認できれば、

判断材料になります。

 

7.基礎のひび割れと建物の傾き

 

基礎の小さな表面ひび割れが、

すべて重大な問題

というわけではありません。

 

しかし、

幅の大きなひび割れ

同じ場所の内外に続く亀裂

基礎の欠損や鉄筋の露出

床の傾き

建具が自然に開閉する

複数の扉が閉まりにくい

といった症状が重なっている場合は、

原因を詳しく調べる必要があります。

 

床の傾きだけを直すのではなく、

地盤、基礎、構造、

過去の増築などを含めて考えます。

 

8.雨漏り・湿気・カビ・シロアリ

 

中古住宅で注意したいのは、

現在の雨漏りだけではありません。

 

以前の雨漏りによって、

柱や梁、土台が

傷んでいる可能性もあります。

 

室内では、

天井や壁の染み

クロスの浮き

押入れや北側の部屋のカビ臭

窓周辺の変色

畳や床の沈み

柱や木部の不自然な補修跡

を確認します。

 

できれば見えていない天井裏、

小屋裏と床下も確認したいところです。

 

床下が低い、点検口がない、

荷物が多く確認できない場合は、

「問題がない」のではなく、

まだ確認できていないと

考える必要があります。

 

9.耐震性は築年数だけで判断しない

 

1981年6月以降の建物には、

いわゆる新耐震基準が適用されています。

ただし、1981年以前だから必ず危険、

以降だから必ず安全と

単純には判断できません。

 

実際には、

建築時の設計と施工

壁の配置

基礎の形式

屋根の重さ

劣化状況

過去の増改築

柱や壁が撤去されていないかを

確認する必要があります。

 

特に、広いLDKにするために

壁を取りたい場合、

その壁が構造上重要な役割を

持っていることがあります。

 

間取り変更の可否は、

図面だけではなく、

床下や小屋裏、梁の掛かり方まで見て

判断します。

 

10.断熱・窓・結露

 

内覧日は短時間のため、

暑さや寒さを実感しにくいものです。

 

しかし、購入後の暮らしや

光熱費に大きく影響します。

 

確認したいのは、

窓が単板ガラスか複層ガラスか

アルミサッシの結露跡

床、壁、天井の断熱材

北側の部屋や収納内部のカビ

日射が強すぎる窓

夏の西日と冬の日当たり

隙間風が入りやすい箇所についてです。

 

設備を新しくするだけでなく、

窓、断熱、気密、日射、

換気を一緒に考えなければ、

快適性は十分に改善しません。

 

11.給排水管・電気・ガス

 

キッチンや浴室が使用できても、

配管まで健全とは限りません。

 

築年数の古い住宅では、

配管の腐食、漏水、詰まり、

排水勾配の不足などが隠れている

場合があります。

 

また、現代の暮らしでは、

IHクッキングヒーター、

食器洗い乾燥機、エアコン、乾燥機、

電気自動車などを使用するため、

電気容量や分電盤の更新が

必要になることがあります。

 

井戸、浄化槽、

プロパンガスを使用している物件では、

維持管理費や更新時期も確認します。

 

12.希望する間取りに変更できるか

 

内覧時に「この壁を取れば広いLDKになる」

と考えても、

簡単には撤去できない場合があります。

 

一方で、壁をすべて撤去しなくても、

開口部を設ける

梁や柱を意匠として残す

部屋の用途を入れ替える

家事動線を組み直す

光や視線の抜けをつくる

ことで、暮らしやすさを

改善できることもあります。

 

建築家が見るのは、

現在の間取りだけではありません。

構造を守りながら、

どこまで暮らしを再構成できるのか?

 

そこに、中古住宅リノベーションの

意味があります。

中古住宅の間取りを考える際は、壁を撤去できるかだけでなく、帰宅、家事、収納、家族の移動をどのように組み直すかという視点も欠かせません。

※関連blog

暮らしの整理から間取りは生まれる。後悔しない家づくりを叶えるための動線設計とリノベの基本。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail663.html

 

13.確認申請図面・登記・修繕履歴

 

売主や不動産会社に、

次の資料の有無を確認します。

 

建築確認済証

検査済証

建築時の設計図

増改築時の図面

登記事項証明書

土地測量図

境界確認書

耐震診断書

インスペクション報告書

修繕履歴や保証書

 

資料がないから

購入できないとは限りません。

ただし、

資料がない部分は現地調査や

行政確認によって補う必要があり、

そのための時間と費用を

見込んでおきます。

 

14.住みながらリフォームできるか

 

中古住宅を購入した後、

現在の家を退去する時期との関係から、

「住みながらリフォームしたい」と

考える方もいます。

 

しかし、単に「住みながら工事できます」と

説明されただけでは不十分です。

 

住みながら工事ができる範囲や、仮住まいを選んだほうがよいケースについては、別の記事で工事中の生活動線や費用も含めて整理しています。

※関連blog

住みながらリフォームはできるのか?|設計案を考えながら、仮住まいが必要な工事と後悔しない判断基準

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail924.html

 

確認すべきなのは、

工事区域と生活区域をどう分けるか

キッチン、浴室、トイレが使えない期間

電気、水道、ガスを止める日数

家族と職人の動線

粉じん、臭い、騒音への対策

子ども、高齢者、ペットの安全

家具や荷物の移動場所

仮住まいをした場合との総費用比較です。

 

住みながらの工事は、

仮住まい費を抑えられる場合がある一方、

工期が延びたり、

工事を分けることで

費用が増えたりすることもあります。

 

実際に4年ほど前に「お問合せ」をいただき

住ながらリフォームがしたいのですが

可能でしょうか?

というないようでしたが、

現地調査にうかがい、

いろいろと検討したのですが、

住ながらのリフォームは不可と判断した

ケースもあります。

 

購入前に、引き渡し、設計、工事、

引っ越しまでの全体工程を

組み立てておくことが大切です。

 

15.物件価格ではなく「総予算」で判断する

 

中古住宅購入で最も注意したいのは、

販売価格だけを見て判断することです。

 

必要となる費用には、

物件購入費

仲介手数料

登記・住宅ローンなどの諸費用

建物調査費

設計監理費

リフォーム工事費

耐震・断熱改修費

外構・擁壁・排水工事費

家具・照明・カーテン

引っ越し・仮住まい費

将来の修繕費があります。

 

購入前にすべてを正確に

確定することは難しくても、

少なくとも、

必ず必要な工事

暮らしを改善する工事

将来に回せる工事の三つに分けて

整理することはできます。

 

安く購入できても、

構造、屋根、外壁、配管、

断熱をすべて直す必要があれば、

新築に近い費用になる場合があります。

 

反対に、状態のよい構造や屋根、

庭、建具を残せれば、

新築では得にくい時間の積み重なりを

生かした住まいになります。

 

インスペクションをすれば、

すべて分かるのか?

 

中古住宅の購入前には、

建物状況調査、

いわゆるインスペクションの活用が

考えられます。

 

国土交通省の手引きでは、

講習を修了した建築士が、

主に構造耐力上主要な部分と

雨水の浸入を防止する部分を、

目視、計測、非破壊検査によって

調査するような内容です。

 

所要時間は13時間程度、

費用は6万円程度からが

目安とされています。

 

ただし、

確認できない場所は調査を省略でき、

すべての不具合がないことを

保証するものではありません。

 

インスペクションは、

建物の劣化や不具合を

把握するうえで有効です。

 

一方、一般的な建物状況調査だけでは、

希望する間取りに変更できるか

断熱性能をどのように改善するか

給排水や電気設備をどこまで更新するか

法的に増築や建て替えが可能か

暮らしに合うリフォーム費はいくらか

まで判断できるとは限りません。

 

国の資料でも、

建物状況調査は主に「構造」と「雨水」を

対象としており、

給排水、日常安全、

設計図書との照合などは、

調査制度によって

範囲が異なることが示されています。

 

つまり、

インスペクションは建物の

簡易的な健康診断。

購入前の建築相談は、

その家で希望する暮らしが

成立するかを考える診察と治療計画。

 

役割が少し異なります。

 

奈良県内では、南北に広く

生活環境も随分変化するので

地域によって確認点が

大きく変わるということ。

 

奈良市・生駒市

大阪方面への通勤や

生活利便性を重視する方に

選ばれやすい一方、

駅からの距離、坂道、高低差、

擁壁、造成時期によって

条件が変わります。

 

成熟した住宅地では、

土地の広さだけでなく、将来の建て替え、

駐車計画、擁壁の管理、

前面道路を確認することが重要です。

 

橿原市・桜井市

生活施設、鉄道、幹線道路と、

比較的ゆとりのある土地との

バランスを取りやすい地域です。

 

一方、旧市街地、農村集落、

市街化調整区域が近接しているため、

同じ市内でも建築条件や

インフラが異なることがあります。

 

香芝市・葛城市

大阪方面とのつながりを持ちながら、

敷地の広さや落ち着いた住環境を

求める選択肢があります。

 

駅への距離、道路の混雑、坂道、

住宅地の造成時期、

将来必要となる外壁・屋根・設備更新まで

確認したい地域です。

 

明日香村

明日香村では、

村全域が歴史的な街であり

古都法などの特別な手続きが必要で

建物の外観にも厳しい条件付けがあります。

新築の建物だけではなく

リフォームの場合で、

外壁の形状や色が変わる場合、

仕上げが変わる場合、

庭をリフォームする場合も、

手続きの対象になります。

 

歴史的な風景の中で暮らせることは、

他の地域では得にくい価値です。

その一方、増築、外観変更、

屋根や外壁の改修、

土地の形状変更などは、

内容に応じて事前の確認や

大掛かりな許可が必要になります。

 

※負担金額と工事内容によっては

 補助金の活用が可能です。

 

購入後に、

希望する外観に変更できなかった

とならないよう、

物件購入前にリフォーム内容まで

想定しておくことが大切です。

 

宇陀市・吉野郡

自然、庭、畑、広い土間、離れ、

古い梁や建具など、

都市部では得にくい暮らしをつくれる

可能性があります。

 

一方で、山際や谷地形の物件では、

土砂災害、河川、湿気、排水、

冬季の寒さ、屋根や樹木の管理、

車への依存度を確認する必要があります。

 

宇陀市松山地区などの

重要伝統的建造物群保存地区では、

外観を変更する修繕、増築、

改築などについて、

事前の許可が必要となる場合があります。

 

価格だけを見ると魅力的でも、

建物が大きければ、

屋根、外壁、庭、設備の維持対象も増えます。

 

「広い家を安く買う」のではなく、

その広さを長く維持し、

使いこなせるかまで考えることが重要です。

 

中古住宅への移住で生まれる価値

中古住宅を購入して地域を移ることは、

単なる引っ越しではありません。

 

土地価格を抑えることで、

仕事場や書斎を持つ

庭や家庭菜園を楽しむ

親世帯との距離を近づける

子どもの生活環境を整える

古い建具や庭を残す

趣味や仕事と住まいを一体化する

都市部とは異なる時間の使い方を選ぶ

といった可能性が生まれます。

 

奈良市や生駒市では、

移動時間や利便性という価値。

 

橿原市、桜井市、香芝市、葛城市では、

生活利便性と土地のゆとりのバランス。

 

明日香村では歴史的風土の中に暮らす価値。

 

宇陀市や吉野郡では、

自然、空間、静けさ、地域との関係を含めた

暮らしの価値があります。

 

ただし、その価値は

物件情報の「築年数」「間取り」「価格」

だけでは見えてきません。

 

大切なのは、

自分たちがこれからどのように

暮らしたいのかを先に整理し、

その暮らしを受け止めることのできる

土地と建物を選ぶことです。

 

購入申込みをする前に、

一度立ち止まりたいケース・・・。

 

次のような場合は、

その場で結論を出さず、

専門家による確認をお勧めします。

 

建築確認図面や増築履歴が分からない

床下や小屋裏を確認できない

擁壁、接道、境界について説明が曖昧

「リフォームすれば大丈夫」とだけ説明される

希望する間取り変更が構造的に可能か分からない

工事費を含めた総予算が見えていない

市街化調整区域、保存地区、

土砂災害区域などに該当する

申込みや契約を急ぐよう求められている

 

気に入った物件を

逃したくない気持ちは自然です。

しかし、

中古住宅は契約後に

初めて問題が見つかると、

選択肢が急に少なくなります。

 

専門家へ相談するのは、

購入後ではなく、

購入申込みや売買契約の前が効果的です。

 

内覧後、購入申込みや売買契約へ進む前に確認したい資料、法的条件、耐震・断熱性能、間取り変更の可能性については、こちらの記事で詳しく解説しています。

※関連blog

奈良で中古住宅を買ってリフォームしたい方へ|購入申込み・売買契約前に建築家が確認する項目

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail922.html

 

よくある質問

Q・築30年以上の中古住宅でもリフォームできますか?

築30年・40年の住宅を残して改修するか、建て替えるかで迷う場合は、築年数だけでなく、構造、基礎、雨漏り、断熱、配管、総工事費を比較する必要があります。

※関連blog

建て替えかリフォームかで迷ったら。築30年・40年の家で後悔しない判断基準と住まいづくりの考え方

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail876.html

 

A・築年数だけでは判断できません。

基礎、柱、梁、屋根、雨漏り、シロアリ、

過去の増改築などを調査し、

残せる部分と更新する部分を整理します。

築年数が古くても、

構造や素材の状態がよく、

適切に補強できる住宅はあります。

 

Q・内覧には建築士に同行してもらうべきですか?

 

A・すべての物件に同行が必要とは限りません。

購入候補が絞られ、

希望するリフォームができるか、

費用が大きく変わりそうな

物件については、

契約前の同行調査が有効です。

 

Q・内覧時に持っていくものはありますか?

 

A・スマートフォン、メジャー(コンベックス)、

方位磁石、懐中電灯、筆記用具、

物件資料が役立ちます。

ただし、床下や小屋裏へ無断で入らず、

必ず売主や不動産会社の

承諾を得てください。

 

Q・リフォーム費用は内覧だけで分かりますか?

 

A・正確な見積りは、

調査と計画設計を行わなければ算出できません。

ただし、内覧段階でも、

屋根、外壁、構造、断熱、設備、

間取り変更の範囲から、

おおまかな工事規模や注意点を整理できます。

 

Q・補助金を利用できますか?

 

A・耐震、断熱、省エネ、空き家、

移住などの制度が設けられる

場合がありますが、

自治体、年度、工事内容によって

条件が異なります。

契約や着工前の申請が

必要となる制度も、

工事完成後に補助金の手続きとなるケースなど、

計画初期に最新情報を

確認することが大切です。

※支払い状況や税金による対応など

内容も異なります。

 

中古住宅は「古い家」ではなく、

新しく始まる暮らしの素材・・・・・。

 

中古住宅には、

新築にはない難しさがあります。

 

しかし同時に、

長い時間を掛けて育った庭。

今では手に入りにくい木材や建具。

深い軒や縁側。

地域の風景になじんだ佇まい。

ゆとりのある土地。

そうした価値が残っていることもあります。

 

すべてを新しくすることが、

必ずしも正解ではありません。

 

残すもの、直すもの、

新しく加えるものを見極めることで、

その住宅が持っていた時間と、

これから始まる暮らしを

つなぐことができます。

 

やまぐち建築設計室では、

中古住宅の購入を検討している段階から

建物の状態だけでなく、

土地条件、法規制、構造、

断熱、間取り、改修範囲、

工事中の暮らし方、

総予算まで整理しています。

 

ご相談の際には、

次の内容が分かると、

検討を進めやすくなります。

 

物件の所在地、築年数、間取り

不動産会社から受け取った資料

希望するリフォーム内容

ご家族構成と現在の暮らしの悩み

入居を希望する時期

住みながら工事を行うか、仮住まいをするか

 

購入してから方法を考えるのではなく、

購入する前に、

その家でどのような暮らしが

可能なのかを考える。

 

それが、

中古住宅購入とリフォームで

後悔を減らすための最初の一歩です。

やまぐち建築設計室が行っている住宅の新築、リフォーム、部屋の模様替え、インテリアコーディネート、整理収納アドバイス・暮らしの相談会の案内です

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
ご連絡ください
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