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ブログ・コラム

2026.05.28

間取りの前に“暮らしの軸”を整える。情報に振り回されない家づくりと、心地よい住環境をつくるための建築家の視点。住まいの設計と間取り計画段階で情報過多時代に見失いやすい「家づくりの本質」

カテゴリ:
住まいと暮らしの考え方

保存ばかり増えて、家づくりが進まない人へ。

 

情報を集めすぎる家づくりが

苦しくなる理由。

 

奈良の建築家が考える、

「暮らしを整える」という視点・・・・・。

 

奈良県のやまぐち建築設計室が設計した、旅館のような暮らしを味わう和モダン住宅の夕景外観。深い軒と瓦屋根が水平ラインを美しく整え、木格子や自然素材の質感、柔らかな間接照明が静けさと上質感を演出している。庭と建築を一体化させた外構計画により、帰宅時に心が整うような落ち着いた空気感をデザイン。情報過多時代の家づくりにおいて、“呼吸が深くなる暮らし”をテーマに、環境心理学や建築哲学を踏まえて設計された住まい。奈良で和モダン住宅、数寄屋建築、平屋風の家、庭のある家、高級注文住宅、ホテルライクな家、ジャパンディな暮らしを検討している方へ向けた建築実例。

※静けさのある佇まいは

  派手な空間ではなく、
  帰りたくなる空気の中に宿っていくもの

 

 

家づくりを考え始めると、

多くの人がまず最初に行うのは、

「情報を集めること」です。

 

Instagramで施工事例を見る。

Pinterestで好みのインテリアを保存する。

YouTubeでルームツアーを見続ける。

Googleで「後悔しない間取り」を検索する。

ChatGPTやAI検索に、

理想の家とは何かを尋ねる。

 

〇関連blog

SNSで理想の家を見続けるほど、なぜ家づくりが苦しくなるのか。本当に暮らしやすい家とは何か。建築家が考える「暮らしを整える」という視点。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail858.html

 

ほんの数年前まで、

家づくりの情報収集は、

住宅展示場へ行ったり、

住宅雑誌を

買ったりすることが中心でした。

 

ですが今は、

スマートフォンひとつで、

全国中の洗練された住宅を

見ることができます。

 

朝起きてSNSを見る。

通勤中に施工事例を見る。

夜寝る前に、

「平屋」「和モダン」

「ホテルライク」「ジャパンディ」

そんな言葉を検索する。

 

気づけば、

毎日の暮らしの中に、

理想の家探しが入り込んでいる。

 

それほど、

現代の家づくりは、

情報との距離が近くなっています。

 

もちろん、

それ自体は悪いことではありません。

 

むしろ、

家族との暮らしを

真剣に考えているからこそ、

少しでも失敗したくない。

少しでも良い住まいをつくりたい。

そう思うのは、

とても自然なことです。

 

ですが最近、

奈良県内での家づくりを

ご相談いただく中で、

ある共通した悩みを感じることがあります。

 

それは、情報を見れば見るほど、

自分たちが分からなくなってしまう

という事をお話されている様子が

見受けられるという事です。

 

最初は、こんな家に住みたい

という素朴な憧れだったはずなのに、

調べれば調べるほど、

何が正解なのか分からなくなる。

 

保存フォルダだけ増えていく。

SNSのおすすめ欄には、

次々と新しい施工事例が流れてくる。

 

そのたびに、

「やっぱり吹き抜けがいいのかな」

「やっぱり平屋がいいのかな」

「ホテルライクの方がオシャレかな」

「和モダンも落ち着いていて良いな」

 

考えが揺れる。

 

そして気づけば、

家づくりを楽しむというより、

正解探しになってしまう。

 

これは、

今の時代特有の悩みなのかもしれません。

 

SNSには、

魅力的な空間が溢れています。

 

奈良県のやまぐち建築設計室が設計した、中庭を囲む和モダン住宅のLDK空間。大開口サッシと吹抜け天井によって、内と外が緩やかにつながり、自然光と庭の緑を暮らしの中心に取り込んでいる。木の梁や無垢材の質感、柔らかなコーブ照明が、ホテルライクでありながら落ち着きのある住環境を演出。リビング・ダイニング・中庭が一体となることで、家族の距離感と心地よい余白を整え、呼吸が深くなるような空間体験を実現している。環境心理学や建築哲学を踏まえ、視線の抜け、光と陰影、居場所の多様性を大切に設計された住まい。奈良で和モダン住宅、中庭のある家、吹抜けリビング、ジャパンディインテリア、ホテルライクな家、高級注文住宅、自然を感じる暮らしを検討している方に向けた建築実例。

※庭と空間の「あいだ」に生まれる

 吹抜けを介した余白が
 暮らしの感情まで、
 やさしく包み込んでいくように。

 

 

・光が美しく差し込むリビング。

・洗練されたアイランドキッチン。

・大きな吹き抜け。

・ホテルのラウンジのような空間。

・余白を感じる和モダンの家。

 

 

奈良県のやまぐち建築設計室が設計した、旅館のような静けさを味わう和モダン住宅のLDK空間。障子越しの柔らかな光と、間接照明が織りなす陰影が、暮らしに落ち着きと上質感を与えている。畳スペースとダイニングを緩やかにつなぎ、視線の抜けと居場所の余白を大切に設計。黒を基調とした家具と木の質感、和の意匠を現代的に整えた空間構成により、ホテルライクでありながら心が穏やかに整う住環境を実現している。環境心理学や建築哲学を踏まえ、“呼吸が深くなる暮らし”をテーマに計画された住まい。奈良で和モダン住宅、数寄屋建築、ジャパンディインテリア、畳リビング、ホテルライクな家、高級注文住宅、落ち着いたLDK空間を検討している方に向けた建築実例。

※光と影の重なりが

 浅くなった呼吸を整えてくれる

 和の粋を意識したLDK。

 

どれも素敵です。

 

ですが、

本当に大切なのは、

「素敵かどうか」だけではありません。

 

その空間が、

自分たちの暮らしに合っているのか。

 

そこが、

本当はとても重要なのです。

 

〇関連blog

間取りが良くても、なぜか暮らしにくい。 家具配置・動線・余白設計で変わる「心地よい家」|LDKレイアウトと住環境設計から考える、本当に暮らしやすい住まいづくり

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail855.html

 

例えば、

吹き抜けのある空間は、

確かに開放感があります。

 

ですが、

音が響きやすいこともあります。

視線が抜けすぎて、

落ち着かなく感じる人もいます。

 

逆に、

天井高さを少し抑えた空間の方が、

安心感を感じる人もいます。

 

つまり、

「良い間取り」というものは、

万人共通の答えではないのです。

 

家づくりで本当に難しいのは、

間取りを描くことではなく、

自分たちは、

どんな暮らしを求めているのか?

という軸を

知ることなのだと思います。

 

〇関連blog

家は家族の関係を育てる場所。共働き・子育て世代が考えたい“心を削らない”暮らしと住まいの環境設計、忙しい毎日の中で一番近くにいる人と優しい気持ちで笑い合える住まいを。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail852.html

 

ここを飛ばしてしまうと、

どれだけ情報を集めても、

迷い続けることになります。

 

環境心理学では、

人は「環境」から、

想像以上に影響を受けていると

言われています。

 

光。

音。

空気感。

温度。

素材。

視線。

余白。

 

それらは、毎日の気分や、

感情の安定、疲労感、

思考の深さにまで影響していきます。

 

例えば、

家にいるのに、なぜか疲れる。

 

〇関連blog

心が荒れにくい家には理由がある。光・陰影・言葉・空間心理から考える“人生を整える家づくり”という視点

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail854.html

 

それは、

単に仕事の問題だけではなく、

住環境が影響していることもあります。

 

物が多すぎる。

視線が落ち着かない。

音が反響する。

照明が強すぎる。

居場所がない。

家族との距離感が不自然になる。

 

そうした小さなストレスが、

無意識に積み重なっていく。

 

現代人は、

情報だけではなく、

空間からも疲れているのかもしれません。

 

だから私は、

住まいを考える時に、

呼吸を大切にしています。

 

深呼吸したくなる空間かどうか。

 

これは、

数値化できる性能だけでは測れません。

 

窓から見える庭の気配。

障子越しにやわらかく入る光。

木の香り。

静かな陰影。

深い軒がつくる落ち着き。

人間関係。

 

そうした要素が重なることで、

人は少しずつ、

緊張をほどいていきます。

 

最近は、「ホテルライクな家」

という言葉をよく耳にします。

 

もちろん整った美しさは魅力です。

 

ですが私は、

そこに旅館のような余韻も、

住まいには必要だと思っています。

 

静けさ。

余白。

光の揺らぎ。

時間の流れ方。

 

ただ便利なだけではなく、

人の心が整っていく感覚。

 

和モダンの住まいには、

そうした力があります。

 

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美しいだけでは終わらない住まい|余白の意味を設計する、侘び寂びと禅が導く“本質的に心地よい和モダン住宅”と奈良の建築家の設計思想

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和モダンの思想とそぎ落とす魅力の範囲、装飾だけではなくて外側と内側による別々の魅力の存在と様々な情報によって引き起こされるゆがみを本来のイメージに引き戻す設計とデザインの価値。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail207.html

 

例えば、

中庭があることで、

視線は外へ抜けながらも、

周囲の喧騒から距離を取ることができます。

 

深い軒があることで、

夏の日差しを和らげながら、

雨の日の時間を豊かに味わうことができます。

 

土間や回廊のような中間領域があることで、

空間に「間」が生まれ、

気持ちの切り替えがしやすくなる。

 

こうした設計は、

単なるデザインのカタチではありません。

 

暮らしの感情を整えるための、

環境設計という側面もあるのです。

 

最近は「家事ラク」「収納力」

「回遊動線」

という言葉も多く検索されています。

 

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家事動線だけでは暮らしは整わない。|建築家が生活環境設計から提案する、アイランドキッチンと間取り・LDKの一体感が“住まいの感度”を変える理由

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail835.html

 

もちろん、とても大切です。

 

ですが本来、暮らしやすさとは、

効率だけで生まれるものではありません。

 

効率を求めすぎると、

暮らしから“余白”が

消えてしまうことがあります。

 

何でも最短距離。

何でも時短。

 

それだけでは、

日常生活に人の感情は整わない。

 

少し遠回りでも、

光を感じられる廊下。

 

季節の変化を感じる窓。

 

ぼんやり過ごせる居場所。

 

そうした空間があることで、

暮らしには豊かさが生まれていきます。

 

住まいは、

人生を包み込む器です。

 

だからこそ、

見た目だけではなく、

どんな感情で過ごせるのかを

考えることが、

本当に大切なのだと思います。

 

家づくりは、

情報量で成功するものではありません。

 

「何を取り入れるか」

だけではなく、

「何を削ぎ落とすか」も、とても重要です。

 

情報を増やし続けることより、

自分たちに必要なものを知ること。

 

それが、

後悔しにくい

家づくりにつながっていきます。

 

間取りの前に、

まず暮らしを整える。

 

どんな朝を迎えたいのか。

どんな夜を過ごしたいのか。

どんな空気の中で、

家族と時間を重ねていきたいのか。

 

そこが見えてくると、

間取りは少しずつ、

自然に整い始めます。

 

家は人生を整える環境そのものです。

 

だからこそ、

SNSの比較や、

流行だけに飲み込まれるのではなく、

自分たちは、どんな暮らしをしたいのか?

という軸の部分を、

ゆっくり見つめてみてほしいのです。

 

保存した画像の数ではなく、

深呼吸したくなる場所を、

少しずつ探していくように。

 

それが、

本当に心地よい住まいへの、

最初の一歩なのかもしれません。

 

やまぐち建築設計室では、

そんな視点を大切にしながら、

土地と建築と暮らしを丁寧に

考える住まいづくりを行っています。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
ご連絡ください
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