ブログ・コラム
2025.08.28
奈良という地域性を考慮して叶える大開口の家・暮らしの質を劇的に変える「建築家との住まい造り」 開放感とプライバシーを両立し後悔しない窓の設計ポイント。
- カテゴリ:
- 過ごし方、暮らし方、生活環境と間取り
窓の計画性と間取りと暮らし
大きな窓がもたらす心地よさと、
その先にある設計の知恵。
※モンキーポットの一枚板テーブルと
薄いグレー大理石の床が広がるホテルライクなLDK提案。
大きな窓から光と風を取り込み、
中庭の風景を取り込み
奈良という地域性を考慮した和モダン空間です。
窓は「暮らしを切り取る額縁」です。
家づくりを考えるとき、
多くの方は「間取り」や
「収納」「動線」(室内扉)などに
目を向けます。
けれども実は、
窓の計画性も間取りと融合する
大切な要素となります。
暮らしの快適性や
心の豊かさに
大きく影響する要素です。
窓は光を取り入れるだけの
存在ではありません。
風を招き入れ、
景色を額縁に収め、
暮らしに奥行きを与える
装置となります。
大きな窓は明るく開放的で
おしゃれな住まいを実現しますが、
同時に
暮らしを支える知恵
がなければ、
後悔の種にもなりかねません。
今回は「大きな窓のある家」の
メリットとデメリット、
そして設計における
工夫を詳しく
書いてみたいと思います。
大きな窓がもたらすメリット
- 圧倒的な開放感
大きな窓があるだけで、
空間は一気に広がりを増します。
壁で遮られることのない
視線の抜け、
光の差し込みは、
まるで外の景色までが
暮らしの一部になるような
感覚をもたらします。
特にリビングに大きな窓を設ければ、
自然光に包まれた
開放的な空間で
家族がくつろぐことが出来ます。
閉鎖的な部屋よりも
おしゃれでラグジュアリーな
雰囲気を演出でき、
日常に「特別感」を
与えてくれます。
- 日当たりの良さと健康効果
大きな窓から
取り込まれる日差しは、
室内を明るくするだけでは
ありません。
冬は自然の暖房となり、
光熱費の節約にもつながります。
また、
太陽光を浴びることは
体内時計を整え、
ストレスを軽減する効果が
あると言われています。
明るい空間は
心の安定をもたらし、
健やかな暮らしを支えます。
皆さんもそういう「経験」が
あると思います。
- 風通しの良さと湿気対策
日本は湿度の高い国。
大きな窓を設けることで
風通しがよくなり、
湿気がたまりにくくなります。
これにより、
カビやダニの発生を防ぎ、
常に新鮮な空気を
取り込むことができます。
とりわけ梅雨や夏場には、
窓から風が通り抜ける
心地よさを
実感できるかと思います。
- 景色を暮らしに取り込む
大きな窓は、
景色を切り取る
額縁のような存在です。
庭に植えた一本の樹や
四季の移ろいを楽しむ植栽でさえ、
窓を通すことで
設計次第では
アート作品のように映えます。
海や山、
夜景といった特別な景観に限らず、
設計次第で
「暮らしの風景」を
豊かにすることができます。
- 家具や大型家電の搬入に便利
引越しやリフォームの際、
大型の家具や家電の搬入は
頭を悩ませる要素です。
大きな窓は
搬入経路としても機能し、
そういった意味でも
暮らしに安心をもたらします。
- 災害時の避難経路
日本は災害大国。
玄関が塞がれてしまった場合でも、
大きな掃き出し窓は
場合によっては
避難経路となります。
車椅子の利用者や
小さなお子様にとっても、
大きな窓は「命を守る出口」としての
役割を果たします。
※構造計画、強度・耐震計画にもよります。
大きな窓のデメリット
- 外からの視線
大きな窓は室内を開放的にしますが、
その分、
外からの視線も
入りやすくなります。
道路に面した窓や
隣家に近い窓は、
視線が気になりやすいのが難点。
カーテンを閉めっぱなしに
なってしまっては、
本来の魅力を活かせません。
- 夏は暑く、冬は寒い
窓は家の中で最も熱の出入りが
大きい場所です。
大開口は断熱性能に
大きく影響します。
対策を講じなければ、
冷暖房費がかさみ
「夏は暑く冬は寒い家」に
なってしまいます。
- 日差しの強さ
夏場の日差しは
室内を過度に暑くするだけでなく、
家具や床材を
日焼けさせてしまいます。
光の調整を怠ると、
デザイン性だけでなく
暮らしの快適性も損なわれます。
- 耐震性への懸念
窓を大きく取りすぎると、
耐震性に
影響が出ることがあります。
ただし、
設計段階で耐力壁を
バランスよく配置することで
安全性は確保できます。
大切なのは
「窓と構造のバランス」を
考えることです。
- 防犯リスク
大きな窓は
侵入経路になりやすいため、
防犯対策が欠かせません。
防犯ガラスや補助錠、
シャッターなどを
組み合わせることで、
安心して暮らすことの出来る
大きな窓を実現できます。
窓計画を成功に導くポイント
吹き抜けとの組み合わせ
吹き抜けに大きな窓を設けると、
縦方向の開放感が生まれます。
高窓からの光は、
リビング全体を自然光で満たし、
昼間は照明が不要になることも。
中庭という解答
大きな窓を開けたいけれど
視線が気になる・・・・・。
そんな場合は
中庭を計画する
間取りの設計が有効です。
外壁で囲まれた空間に向けて
窓を開くことで、
プライバシーを守りながら
光と風を取り込めます。
室内外の一体感を計画
中庭やテラスと
室内の段差をなくすことで、
暮らしの舞台は屋外へと広がります。
フルオープンサッシを
取り入れれば、
リビングがそのまま
庭へとつながる贅沢な空間に。
季節を味方にしたデザイン
庇やルーバー、
植栽を組み合わせることで、
夏の日差しを遮りつつ
冬の光を取り込む
「パッシブデザイン」が
可能になります。
自然エネルギーを活かす
窓計画は、
環境にも家計にも
優しい選択です。
具体的な事例から学ぶ窓の設計
- 都市部の住宅:
視線を避けるために
中庭型の大窓を採用。
外部からの視線を遮りつつ、
内側には開放感が広がるように。
- 郊外の住宅:
南側に大きな掃き出し窓を配置し、
冬は暖かく
夏は風通しを確保。
庇と落葉樹を組み合わせて
季節ごとの快適さをコントロール。
- リゾートライクな住宅:
リビングとテラスを
フラットにつなぐ大窓を設け、
屋内外を自由に使える
贅沢な暮らしを実現。
窓は「暮らしの未来を決める要素」
窓の計画次第で、
家は単なる建築物から
「心地よさを宿す住まい」へと
変わります。
大きな窓は
夢を叶える装置でありながら、
計画を誤れば
暮らしを不便にしてしまう
リスクも併せ持ちます。
光・風・景色を取り込みながら、
断熱性・耐震性・防犯性を
備えること。
そして住まい手さんの
暮らし方に寄り添った
設計を行うこと。
窓は未来の暮らしを
切り取る額縁です。
〇関連blog
中庭を“もうひとつの部屋”として設計する——奈良の風土と暮らしを活かした、風と光を取り込むパッシブな住まいの考え方。
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail566.html
〇関連blog
中庭のある間取りと暮らしの提案・生活環境のデザインを
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail63.html
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