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ブログ・コラム

2025.07.05

不利な土地条件から始まる建築家との家づくり。西日が厳しい西道路の敷地を『光と影を愉しむ間取り』へと変える設計の工夫。奈良で建てる、敷地のクセを活かした暮らしやすい注文住宅と暮らしの価値観に関する設計思考。

カテゴリ:
家造りの最初の段階での選択肢

「不利な土地」から始まる、

暮らしの愉しみが生まれる設計提案。

 

やまぐち建築設計室が

大切にしているのは、

敷地条件の中に、

暮らしの愉しさを見出すこと。

 

坪庭の緑と吹き抜けの天窓から反射光が差し込む、ナチュラルで落ち着いた木製ダイニング空間。西日を避けた設計で、やわらかな光が広がる暮らしやすい住まい。やまぐち建築設計室による西道路の敷地活用設計事例。

「やさしい自然光と木の温もりに包まれるダイニング空間」
坪庭と吹き抜けから射し込む反射光が、

柔らかく室内を満たす設計。

西道路の敷地条件を活かし、

間接光によって

過ごしやすい空間をご提案させていただいた

イメージCGの一例です。

 

 

「西道路で西日が厳しい」

「隣地に囲まれている」

「日照時間が限られている」。

 

そんな敬遠されがちな敷地にこそ、

設計の創造力が試されます。

 

今回のブログでは、

どのように設計的視点で

不利余白へと読み替えるのか、

そして春夏秋冬の光とともに

暮らしがどう愉しく変化するのかを、

建築家の視点で

書いてみたいと思います。

 

1|西道路の敷地を読み替えるということ

西側が道路に面していて、

午後には強烈な

西日が差し込む立地。

通常であれば「敬遠されがち」な条件。

 

しかし、

やまぐち建築設計室では、

建物の西側を外観上のデザインで

閉じるような設計を行い、

窓を設けずに間取りを構成。

 

その分、

東や南からの自然光を

室内へ導くために

坪庭や「中庭」を設け、

建物内部で光を

反射・緩衝させるという

アイデアをご提案する事もあります。

 

〇関連blog

中庭で育つ子どもとの時間、

そして夫婦ふたりの静かな時間も味わう。

— 坪庭・中庭を活かした光と風の住空間設計の先進事例

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail574.html

 

〇関連blog

土間・中間領域と光の調和で暮らしに余白を設える設計手法

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail568.html

 

そうすることで、

直接的な強い光を避けながらも、

室内にはやさしい

間接光が満ちる環境が

整えることも可能となります。

 

2|春|隣地に囲まれても

「空にだけ開く」窓の贅沢空間。

 

春のやわらかな光を

享受するために設けることがある、

空にだけ開く窓。

 

隣家が建ち並ぶ環境下でも、

視線を遮りながら

空を切り取るような窓からは、

反射光が壁をやさしく

なでるように届きます。

 

新緑の葉が光を透かし、

室内にやわらかな

緑のフィルター

差し込むような情景は、

春ならではの特権だったりします。

 

建築家の考える

設計を検討する際の工夫は、

ただ開口を設けることではなく、

「暮らしにどのような光を取り込むか」

という感性の部分に宿ります。

 

3|夏|光を編集し、

やさしさをつくる・・・・・。

 

夏は、

南中高度の高い日差しが

建物を襲います。

 

やまぐち建築設計室では、

こうした強い直射光を

そのまま取り込まず、

編集された光として

空間に取り入れる工夫を

行う事もご提案します。

 

吹き抜けの上部や

坪庭の壁を活用して、

光を一度バウンドさせる。

 

反射した光は柔らかく、

まぶしさを感じさせずに

室内を満たします。

 

照明器具が必要ないほど明るく、

それでいて身体には優しい。

 

そんな暮らしに寄り添う光が、

夏の住まいを

より愉しく快適に変えてくれます。

 

4|秋|斜光がつくる陰影の詩情。

秋の午後、

長く伸びた影が壁を彩り、

時間の経過を

視覚的に感じる季節。

 

設計時から意識するのは、

光と影を映し出す素材を選ぶこと。

 

漆喰壁や

左官仕上げもそうですがの

やさしい壁の表情は、

季節ごとの陰影を受け止め、

室内に詩情を添えます。

 

紅葉の植栽を通して

差し込む光は、

壁や天井に揺れる赤や橙の

陰影を描き、

秋そのものが暮らしの中に

入り込んできます。

 

自然との距離感をデザインする。

 

これも、

やまぐち建築設計室の

設計思想のひとつです。

 

5|冬|落葉がもたらす恩恵と、

光井戸の役割。

 

冬、落葉した

紅葉の枝の隙間から

差し込む朝日。

 

これを丁寧に拾うために

設けるのが「光井戸」としての

吹き抜け空間です。

 

東側から届く低い太陽の光は、

坪庭と吹き抜けの構成を通して、

ダイニング奥などまで

やさしく届きます。

 

寒さの厳しい季節に、

心を温めるような光景が、

日常のはじまりを

豊かにしてくれるのです。

 

6|制約こそ設計の起点になる

やまぐち建築設計室では、

「土地のデメリット」を

単にマイナスと捉えるのではなく、

「暮らしを導く余白」として

再構成します。

  • 光と影を活かす設計意図
  • 四季の変化を受け止める間取り
  • 素材と植栽、開口の調和

 

これらは、

敷地が持つクセ

受け入れる設計だからこそ

生まれる美意識であり、

暮らしの芯になる体験へと

つながっていきます。

 

不利な土地が、愉しみの源になる。

「南向きじゃないから」

「隣地に囲まれていて」

そんな土地の条件でお悩みの方へ。

 

建築家と一緒に

住まいを考えることで、

その土地だからこそ生まれる

暮らしの愉しみが、

きっと見えてきます。

 

やまぐち建築設計室では

敷地を読み解くことで、

光と風を味方につけ、

住まい手さんの暮らしに関して

自然と調和する

住まいを形にしていきます。

 

土地の条件を

逆手に取った家づくり。

 

その先にある、

光と暮らす毎日を心地よく。

 

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
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