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ブログ・コラム

2026.09.02

LDKは何帖あれば広いと感じるのか?奈良で注文住宅を建てる前に知っておきたい「25帖でも広く感じる家、35帖でも狭く感じる家」の設計の違い

カテゴリ:
家づくりと間取りの考え方

奈良で注文住宅・建て替え・リフォームを考える前に知っておきたい

25帖でも広く感じる家、

35帖でも狭く感じる家の違い。

 

家づくりを考え始めると、

LDKは何帖くらい必要でしょうか?」という疑問を持つ方は少なくありません。

 

25帖では狭いのか、25帖あれば十分なのか。

 

せっかく新築するなら、

30帖や35帖くらいの広いLDKにした方がよいのか。

 

奈良で新築・建て替え・リフォームを考える方へ。グレーを基調としたホテルライクなLDK。リビングからダイニング、キッチン、屋外へと視線が伸びる間取りに、家具配置、大きな開口、天井の連続性、間接照明を組み合わせ、床面積や帖数だけでは決まらない開放感と心地よさを考えた住空間。

※広さは帖数だけでは決まらない。視線・家具・光・動線を丁寧に整えることで、LDKの心地よさは変わります。

 

Instagramや住宅会社の施工事例を

ご覧になられる方も多いと思いますが、

数字の大きなLDKほど

魅力的に見えることもあります。

 

ですが、実際の住まいには、

35帖あるのに、なぜか狭く感じるLDK

その一方で、

25帖ほどでも、ゆったりと心地よく感じるLDK

その両方があります。

 

この違いは、単純な床面積の差だけではありません。

家の空間は立体です。

家具の配置。人が歩く場所。

窓の位置。視線の抜け。

天井の高さ。光の入り方。

照明。色彩。庭とのつながり。

 

そして、

そこで家族がどのように時間を過ごすのか。

 

こうした要素が重なって、

私たちは空間を「広い」「狭い」と感じています。

 

ですから、建築空間として

LDKやその他の部屋を考えるときに大切なのは、

「何帖にするか」より先に、

「そこで、どんな時間を過ごしたいのか」を考えること。

 

今日は、奈良で注文住宅、新築、建て替え、

リフォームやリノベーションを

検討されている方に向けて、

LDKの「数字では分からない広さ」について

少し書いてみたいと思います。

 

「18帖」「20帖」「26帖」「30帖」という数字だけでは、

暮らしの広さは分かりません。

 

間取り図を見ると、

LDK20帖。

LDK26帖。

LDK30帖。

LDK36帖というように、

広さが数字で表示されてることがあるかといます。

 

もちろん、

20帖より26帖の方が

床面積(部屋の広さ)そのものは大きくなります。

 

ですが、実際の暮らしでは

LDKは何も置かれていない

空箱ではありません。

 

ダイニングテーブル。

椅子。ソファ。テレビ。

収納家具。観葉植物。子どもの勉強場所。

ワークスペース。生活用品。

場合によっては

ピアノや趣味の家具が

置かれることもあります。

 

つまり、本当に考えておくべきなのは、

LDKが何帖あるか」ではなく、

家具を置いたあとに、

どのような空間が残るのか?

人はそこをどのように感じるのか?

ということです。

 

同じ25帖でも、家具の配置によって

人が自然に動ける家もあれば、

ソファやダイニングテーブルを置いた瞬間、

通路ばかりになる家もあります。

 

過去の記事でも、

家具の配置と窓・建具・壁の位置は

切り離して考えられないことを

取り上げてきました。

 

LDKの広さを考えるとき、

まず家具を「後から置くもの」ではなく、

建築の一部として考えること。

 

それだけでも、

住まいの完成度は大きく変わります。

 

1|家具を置いた状態から、間取りを考える

家づくりでは、間取りを決める。

その後に家具を選ぶ。

という順番になりがちです。

 

しかし、この順番が必ずしも

暮らしやすさにつながるとは限りません。

 

例えば、大きなソファを置きたい。

6人掛けのダイニングテーブルを使いたい。

お気に入りのチェアを窓際に置きたい。

家族で映画を見る場所をつくりたい。

 

そうした希望があるのであれば、

それらを置いた状態から間取りを考えた方が自然です。

 

ソファの後ろを人が通るのか。

ダイニングチェアを引いたときに

通路が残るのか。

キッチンを使う人と、

冷蔵庫を開ける人が重ならないか。

 

こうしたことまで考えることで、

「広いはずなのに使いにくいLDK」を避けやすくなります。

 

2|人は「床面積」だけで広さを感じているわけではありません

人が空間に入ったとき、何帖あるかを

頭の中で計算しているわけではありません。

 

むしろ、どこまで視線が抜けるのか。

その先に何が見えるのか。

壁までの距離はどのくらいあるのか。

ということを

無意識に感じ取っています。

 

例えば、リビングに入った瞬間、

正面が壁になっている家。

その一方で、リビングの先に庭があり、

その向こうまで視線が伸びる家。

 

同じ26帖でも、

感じ方は大きく変わります。

 

窓の向こうに

庭や空、緑、景色があることで、

室内の広さに外部の奥行きが加わります。

 

反対に、背の高い家具。

間仕切り。収納。柱。建具。

それらによって視線が細かく分断されると、

床面積が大きくても

落ち着かないことがあります。

 

やまぐち建築設計室が設計するときに考えるのは、

単なる部屋の大きさではなく、

「その場所に座ったとき、何が見えるのか」。

そこまで含めて、間取りを考えています。

 

3|大きな窓をつくれば、広く感じるわけでもありません

開放的なLDKを考えたとき、

「大きな窓をつけたい」と思われる方も多いと思います。

確かに、窓の先に庭や景色が広がれば、

室内と外部が連続して見え、

大きな開放感が生まれます。

 

ただし、窓は大きければ

大きいほどよいわけではありません。

 

大きな窓をつくった結果、

テレビを置く壁がなくなる。

収納場所が減る。

家具配置が限定される。

隣家や道路からの視線が気になる。

結局、一日中カーテンを閉める。

そうなることもあります。

 

窓は、光を取り込むだけの部材ではありません。

構造。耐震性。断熱性。日射。プライバシー。

家具。景色。庭。

それらすべてと関係しています。

 

大切なのは「大きな窓をつくること」ではなく、

「どこに窓をつくり、その先に何を見せるのか」。

という設計の方針と工夫です。

 

4|LDKの中に「通路」が多いと、数字ほど広く使えません

意外と見落とされやすいのが、

動線です。

 

例えば26帖のLDKでも、

玄関からキッチンへ。

リビングから洗面室へ。

キッチンからパントリーへ。

リビングから階段へ。

庭へ。

それぞれの移動経路がLDKを横切っていると、

実際に家具を置いて落ち着いて過ごせる場所は

少なくなります。

 

間取り図には「LDK26帖」と書いてある。

しかし、そのうちかなりの部分が

人が通るための場所になっている。

そんなこともあります。

 

逆に20帖でも、

人が歩く場所と、食事をする場所。

くつろぐ場所、料理をする場所。

 

それぞれが整理されていれば、

数字以上にゆったりと感じることがあります。

 

面積を増やす前に、動線を整理する。

これはLDKを考える上で

とても重要な視点です。

 

5|天井は、高ければ高いほど心地よいとは限りません

開放感を求めて、吹抜け。勾配天井。

高天井を希望されるケースもあります。

 

もちろん、

高さは空間に広がりを与える有効な方法です。

 

ただし、すべての場所を

同じように高くすれば心地よくなるわけではありません。

 

少し天井を抑えたダイニング。

開放感のあるリビング。

軒の低さを感じながら庭へ視線が抜ける窓際。

 

こうして高さに変化をつくることで、

空間には奥行きと

居場所の違いが生まれます。

 

日本の美意識を追求する数寄屋建築でも、

ただ大きく、ただ高くすることを

豊かさとは考えません。

 

低さ。陰影。余白。視線の変化。

そうした繊細な関係が、

人に落ち着きを感じさせます。

 

「広い」と「落ち着く」は、

必ずしも同じ意味ではありません。

ここに、住まいの設計の難しさがあります。

 

6|光と色は、数字には表れない「奥行き」をつくります

白い壁。明るい床。大きな照明。

それらを使えば、

空間を明るく見せることはできます。

 

ですが、住まいはショールームではありません。

朝。昼。夕方。夜。

時間によって、必要な明るさも

心地よさも変わります。

 

例えば夜。

リビング全体を

昼間のように明るくするより、

壁を照らす光。

天井に反射する間接照明。

ダイニングテーブルに落ちる光。

そこに明暗があることで、空間に奥行きが生まれます。

家具や内装の配色も同じです。

 

床。壁。天井。家具。カーテン。

これらを個別に選ぶのではなく、

空間全体のバランスとして考えることで、

同じ床面積でも

感じられる広さは変わります。

 

配色・家具・視線・照明は、

「間取りが決まった後の装飾」ではなく、

暮らしの感覚そのものに関わる設計要素です。

 

〇関連blog

SNSで理想の家を見続けるほど、なぜ家づくりが苦しくなるのか。本当に暮らしやすい家とは何か。建築家が考える「暮らしを整える」という視点。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail858.html

 

7|「広いLDKが欲しい」の、その先を考えてみる

家づくりの打ち合わせで、

LDKは28帖くらい欲しいです」

というご希望を伺うことがあります。

そのとき私が大切にしているのは、

28帖という数字をそのまま図面にすることではありません。

 

なぜ、広いLDKが欲しいのか。

家族が自然に集まれる場所が欲しいのか。

大きなソファを置きたいのか。

友人を招いて食事を楽しみたいのか。

庭を眺めながら暮らしたいのか。

子どもが勉強している横で料理をしたいのか。

夫婦それぞれが同じ空間にいながら、

少し違う時間を過ごしたいのか。

 

同じ「広いLDK」という言葉でも、

その奥にある願いは、ご家族によって違います。

 

ですから、LDKを5帖大きくすることが

必ずしも答えとは限りません。

 

庭との関係を整える。

窓の位置を変える。

家具配置を見直す。

動線を整理する。

天井高さを変える。

小さな居場所をつくる。

 

そうした設計によって、

求めていた暮らしに近づけることもあります。

 

これは、以前から

やまぐち建築設計室が大切にしている、

「要望の言葉そのものではなく、その背景にある暮らしを考える」

という設計の姿勢でもあります。

 

例えば、20帖と28帖。どちらが正解なのでしょうか?

結論から言えば、

どちらも正解になり得ます。

 

20帖でも、

家具がきれいに収まり、

人の動きが整理され、

庭へ視線が抜け、

家族それぞれに居場所があり、

自然光と照明が心地よく、

落ち着いて過ごすことができるのであれば、

その20帖は、とても豊かなLDKになります。

 

反対に28帖あっても、

家具配置が定まらない。

動線が交錯する。

窓が多く壁が少ない。

視線の行き場がない。

居場所が曖昧。

という状態では、

数字ほどの広さを感じられないこともあります。

 

だからこそ「何帖あれば十分ですか?」

という問いに対して、本当の答えは、

ご家族が、そこでどのように暮らしたいかによります

ということになります。

 

広さを決める前に「一日の風景」を考えてみる

例えば朝。

キッチンで朝食をつくりながら、

ダイニングにいる家族の様子が見える。

 

休日の午後。

ソファに座ると、庭の緑が自然に目に入る。

 

夕方。

家族それぞれが同じLDKにいながら、

読書をしたり、宿題をしたり、

料理をしたり、少しずつ違う時間を過ごしている。

 

夜。

照明を少し落とすと、

一日の緊張がほどけていく。

 

そうした時間を想像すると、

必要なのは、単なる「大きな部屋」ではなく、

それぞれの時間に合う居場所があること

だと気づくことがあります。

 

やまぐち建築設計室が考えているのは、

数字として大きなLDKではなく、

暮らしの中で、広く、心地よく感じられるLDKという存在

 

この考え方は、新築だけのものではありません。

建て替えでも、リフォームやリノベーションでも同じです。

 

例えば「今のLDKが狭いから、隣の部屋まで広げたい」

という場合でも、

本当に問題なのは床面積なのでしょうか?

家具配置。

収納位置。

キッチンの向き。

廊下との関係。

窓の位置。

視線。照明。

それらを整理すると、

床面積を大きく変えなくても

暮らしやすくなるケースがあります。

 

逆に、間仕切りを取り払って

単純に大空間にするだけでは、

落ち着ける居場所がなくなることもあります。

 

リフォーム・リノベーションだからこそ、

現在の暮らしの中で感じている

「なんとなく使いにくい」

「なぜか落ち着かない」という違和感を、

丁寧に読み解くことが大切です。

 

間取り図だけでは分からないことがあります。

家づくりでは、延床面積。

帖数。収納量。天井高。窓の大きさ。

といった数字が判断材料になります。

 

もちろん、数字は大切です。

ですが、毎日の暮らしの中で人が感じるのは、

数字そのものではありません。

 

ソファに座ったときに見える庭。

朝、ダイニングに入る光。

家族がすれ違う距離。

料理をしながら聞こえる会話。

夜、照明を落としたときの安らぎ。

体感と感覚いう小さな風景の積み重ねが、

「この家は心地よい」という感覚につながっていきます。

 

家を考えるということは、暮らしの優先順位を整理すること。

家づくりでは、

情報を集めれば集めるほど、

「これも欲しい」

「あれも必要かもしれない」と迷うことがあります。

 

広いLDK

大きな窓。

回遊動線。

ファミリークローゼット。

パントリー。

吹抜け。

それぞれは魅力的な要素です。

 

ですが、全部を取り入れることが

ご家族にとっての正解や最適解とは限りません。

 

大切なのは、

自分たちの暮らしにとって、

何が本当に大切なのかを整理すること。

 

その優先順位が見えてくると、

LDKの広さも、窓の大きさも、

収納の場所も、

必要な答えが少しずつ見えてきます。

 

間取りを描く前に考えていること。

やまぐち建築設計室では、

ご要望を伺って、すぐに間取りを描くというよりも、

まず、現在の暮らしの不便。

一日の過ごし方。

家族それぞれの時間。

これから先の暮らし。

言葉にはなっていないけれど、

「こうなれば心地よい」と感じていること。

 

そうした部分から住まいを考えています。

 

なぜなら、家の形を決める前に、

暮らしの輪郭を知る必要があると考えているからです。

 

和モダン、数寄屋、ホテルライク。

平屋、中庭。

 

そうしたデザインも、

暮らしと切り離して考えるものではありません。

 

見た目の美しさだけではなく、

光、陰影、視線、素材、

庭、家具。

 

そこで過ごす時間まで整ったとき、

住まいは、その人らしい場所になっていきます。

 

「何帖必要か分からない」という段階でも、

考え始めることはできます。

 

新築や建て替えを考え始めたけれど、

どのくらいの広さが必要なのかまだ分からない。

 

住宅会社から間取りを提案されたけれど、

このLDKが本当に暮らしやすいのか

判断できない。

 

リフォームで

LDKを広げるべきなのか迷っている。

 

そんな段階でも、

住まいについて考え始めることはできます。

 

やまぐち建築設計室の予約制の設計相談では、

間取りを決めることからではなく、

ご家族にとって、

どのような時間と居場所が必要なのかを整理することから始めています。

 

図面や土地がまだ決まっていなくても、

今感じている不便や迷いを整理することで、

家づくりの判断軸が

少しずつ見えてくることがあります。

 

LDKを20帖にするのか。

28帖にするのか。

30帖にするのか。

 

その数字を決める前に、

その場所で、どんな暮らしをしたいのか。

そこから住まいを考えてみませんか?

やまぐち建築設計室の予約制住まい造り相談会のご案内

 

 

※新築・リフォーム・土地探しなど、

まだ考えがまとまっていない段階からご相談いただけます。

 

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
ご連絡ください
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