ブログ・コラム
2026.02.23
奈良で和モダン住宅を建てるということ|建築家が提案する注文住宅設計と環境心理学
- カテゴリ:
- 和モダン思想
住まいの間取りやカタチを考える前
思想を整えるということ。
奈良で和モダン住宅を
建てるということの本質・・・。

※光と影が暮らしの輪郭を整える。
和モダン住宅とはカタチではなく
時間を設計すること。
注文住宅を検討し始めたとき、
多くのご家族、
夫婦がまず考えるのは「間取り」です。
何畳のリビングにするか。
キッチンはアイランド型か対面型か。
吹抜けは必要か。
収納は十分か。
回遊動線は取り入れるべきか。
それらは確かに重要です。
しかし、やまぐち建築設計室では、
図面を描く前に
必ず問いかけます。
どんな時間を、新しい住まいで
重ねていきたいですか?
この問いに向き合わずに進んだ設計は、
やがてどこかに違和感を残します。
住まい造りとは
建物を建てる行為ではありません。
人生の時間を設計する行為です。
だからこそ、
カタチを考える前に
思想を整える必要があるのです。
和モダンは様式だけではない
ということ。
和モダンとは
単なるデザインの型ではありません。
畳を入れれば
和モダンになるわけではない。
障子を付ければ
和風になるわけではない。
和モダンとは、
「静けさ」「余白」「陰影」「所作」を
どう扱うかという思想です。
見た目だけで野
旅館のような華美さではなく、
日常に溶け込む品格。
そのために、
光の入り方、素材の質感、
視線の抜け方まで丁寧に設計します。
環境心理学から読み解く
本質的な心地よさの意味を丁寧に。
建築の心地よさは、
感覚論だけではありません。
環境心理学(Environmental Psychology)
という学問があります。
空間が人間の思考や感情、
行動にどのような影響を
与えるかを研究する分野です。
ここでは、
具体的な研究事例をもとに、
なぜ「思想が先であるべきか」を紐解きます。
天井高と創造性
研究では、
天井が高い空間では
抽象的思考が促進され、
低い空間では具体的思考が
促進されることが示されています。
つまり、
吹抜けのあるリビングは、
家族の会話や未来への
構想を広げる場になり得る。
一方で、
やや抑えられた書斎空間は集中を生む。
やまぐち建築設計室で
吹抜けを設けるのは、
単なる開放感のためではありません。
暮らしの時間に紐づけを行ったうえで
「思考の質」を設計しているのです。
自然と回復力
窓から自然が見える病室の患者は、
そうでない患者より
回復が早いという研究があります。
自然は、
・ストレスを軽減し
・血圧を安定させ
・安心感を生む
奈良という土地は、
本来豊かな自然環境を持っています。
しかし住宅地では
視線が遮られることも多い。
そこで、
・中庭
・坪庭
・借景
・地窓
を間取りの情報に対して
計画することで、
自然との接点をつくります。
これは意匠的な話しではなく、
環境に関連した心理設計の話です。
光と体内時計
光は脳に直接作用します。
夜に強い白色光を浴び続けると、
睡眠の質が下がります。
だからこそ、
やまぐち建築設計室では
建築化照明の検討も行っています。
建築化照明とは、
照明器具を壁や天井、床などの構造体と
一体化させて、
器具の存在感を目立たせず、
空間の美しさと光を調和させる手法の事です。
・間接照明
・光源を見せない設計
・電球色中心の夜の照明計画
それはホテルのような雰囲気のため
だけではなくて、
神経系を整えるための設計手法です。
奈良という土地性を読む・・・・・。
奈良は歴史と静けさの土地です。
都市型トレンド住宅を
そのまま持ち込むと、
どこか浮いてしまう。
やまぐち建築設計室では、
・南側の開き方
・外構との関係
・隣地との距離感
・光の角度
を丁寧に読み解きます。
地域性を無視した設計は、
時間とともに過ごしにくさを生みます。
質の良さのある家に必要なのは
思想の深さです。
・余白を恐れない
・光と影を計算する
・素材の経年変化を受け入れる
・動線に無駄がない
それらが揃ったとき、
住まいは過ごしやすい静けさと品格を持ちます。
なぜ家づくりで迷うのか?
迷いの正体は、
選択肢の多さだけではありません。
一番の原因は
価値観が言語化されていないことです。
・広さを優先するのか
・質を優先するのか
・将来の資産性を重視するのか
・永住を前提にするのか
やまぐち建築設計室では、
間取りの前に・・・まず対話を重ねます。
図面の前に、価値観を整えるという事。
実際の設計プロセス
初回相談では、間取りの話をしません。
暮らしや価値観の話をします。
・休日の過ごし方
・来客の頻度
・夫婦それぞれの時間
・子どもの成長イメージ
そこから空間の骨格が見えてきます。
動線設計、収納計画、照明計画、
すべてが思想から派生します。
家は感情を育てる場であるということ。
住まいは、
感情を育てます。
散らかりやすい家は、
焦りを生む。
光が強すぎる家は、緊張を生む。
閉じすぎた家は、孤立を生む。
逆に、
整った動線は安心を生み、
陰影は落ち着きを生み、
自然素材は温もりを生む。
これは感覚ではなく、
環境心理学的な事実です。
本質を問う家づくりへ
間取りの前に、先ずは「問い」を持ってください。
どんな朝を迎えたいですか?
どんな夜を過ごしたいですか?
家族とどんな距離感でいたいですか?
建築とは、
その問いの意味を環境として整えること。
形はその後に整えられます。
しかし思想は、
最初に整えなければなりません。
建物を建てるのではない、
人生の時間を設計するという事。
家を建てるという事、
住まいをリフォームするという事は
人生の質を整えるということです。
やまぐち建築設計室は、
本質から整える家づくりをご提案しています。
家づくり、
少し立ち止まって考えてみたい
そんな方の目に、
そっと届けば幸いです。
○関連blog
間取りを描く前に考えておきたい、住まい手の人生と暮らしを整える住まいづくりの考え方
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail752.html
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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