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ブログ・コラム

2026.02.15

畳の小上がりがつくる暮らしの余白。和モダン住宅におけるLDK空間設計の考え方

カテゴリ:
過ごし方、暮らし方、生活環境と間取り

畳小上がりのある家がもたらす「暮らしの質」

 

和モダン住宅で叶える、

余白と居場所のあるリビングの提案。

 

和モダンとホテルライクな美意識を融合させたLDK空間。 一般のLDK床より約350mm高く設けた畳の小上がりは、緑の畳を採用し、床座でくつろぐ日本的な居場所を現代的に再解釈している。 天井は薄いグレーのクロス仕上げとし、木質建材とのコントラストで空間に奥行きと落ち着きを与える構成。 テレビ背面と階段奥の壁には、建材メーカーWOODONEのDESIGN WALL「粋」を用い、素材感と陰影が際立つ上質なフォーカルポイントを形成。 キッチン・ダイニング・小上がりが緩やかにつながることで、家族の距離感と視線の抜けを丁寧に設計した、建築家による和モダン住宅の実例。 暮らしの質と時間の過ごし方を重視した、奈良県の設計事務所 やまぐち建築設計室 による住まい提案。

※畳の小上がりが家族の距離と過ごし方を

   整える空間提案事例。
   和モダンの思想を映したLDK空間。

 

 

住まいを考え始めたとき、

多くの方が

最初に思い浮かべるのは

「間取り」や「広さ」かもしれません。

 

けれど実際に

暮らし始めてから心に残るのは、

どこで、

どんな時間を

過ごしているかという体験の質です。

 

畳付きの小上がりがあるリビングは、

家族や暮らしの価値観によっては

まさにその「時間の質」を

丁寧に育ててくれる空間にもなり得ます。

 

和モダンの住まいを求めるご夫婦や、

設計の自由度を

大切にしたい方からも

高い関心を集めています。

 

実際、現在

設計のご依頼をいただいている内、

「二案件」は

和・洋を含めて

小上がり空間を検討中です。

 

畳小上がりが生む、心がほどける居場所

 

畳のある空間には、

フローリングには無い

やわらかな緊張の解け方があります。

 

スリッパを脱ぎ、

腰を下ろし、

床に近い目線で過ごす時間。

 

それだけで、

無意識のうちに呼吸が深くなり、

思考が静まっていく

感覚を覚える方も多いはずです。

 

ある意味では、

フローリングの間よりも

居場所の自由度が増しますから。

 

また小上がりにすることで生まれる段差は、

単なる高さの違いではありません。

 

壁のない「場の切り替え」であり、

 

・ソファとは異なるくつろぎ方

・ダイニングとは異なる距離感

・個室とは異なる家族とのつながり

 

こうした「中間領域」を

つくり出す、

設計的な装置にもなります。

 

リビングに小上がりを設ける意味

 

小上がりの役割は、

見た目の変化や収納量の

確保だけではありません。

 

設計の視点で見ると、

小上がりは空間に変化を与える

重要な要素となります。

 

・床レベル(高低差)が変わることで
   視線に奥行きが生まれる

・天井高さや照明計画と

   組み合わせることで、

   より広く感じられる

・「座る・寝転ぶ・考える」といった

   行為を自然に誘発する

 

特に和モダンの家と呼ばれる住宅では、

畳小上がりを

主役にしすぎないことが重要です。

 

リビング全体の素材感や色調、

家具の高さ、

窓の位置と調和させることで、

初めて「品のある佇まい」が成立します。

 

畳素材の選択が、

暮らしやすさを左右するということ。

 

畳と一言でいっても、

素材や仕様によって

使い心地は大きく変わります。

 

自然素材ならではの

香りと調湿性を重視するか?

 

耐久性やメンテナンス性を重視するか?

 

和の表情を強めるか、

モダンに寄せるか?

 

畳の色味一つで、

空間の印象は驚くほど変わります。

 

床・天井・家具・照明との

素材の対話をどう整えるべきなのか?

 

この部分こそ、

既製プランではなく、

設計者の経験と感性が活きるところです。

 

畳小上がりで広がる、

日常の過ごし方・・・・・。

 

畳小上がりは

「使い方を決めすぎない」ことで

価値が高まります。

 

朝は陽だまりの中で、

飲み物を片手に静かな時間

 

休日は本を広げ、

子どもが隣で寝転ぶ

 

来客時は、

椅子とは違う「座面」で「迎え方」を整える。

 

夜は照明を落とし、

余白としての空間を楽しむように。

 

用途を限定しないからこそ、

ライフステージが変わっても

使い続けられる。

 

それは、

長く愛せる住まいの

条件でもありますし「余白」という考え方。

 

・家族の過ごし方

・目線の高さ

・光の入り方

・家具配置と動線

・時間帯ごとの表情

 

こうした目に見えにくい

要素を重ね合わせながら、

小上がりを

暮らしの核として設計します。

 

決して主張しすぎず、

それでいて確かな存在感を持つ。

 

そのバランスこそが、

小上がりのデザインを培ってきた

設計事務所ならではの

価値だと考えています。

 

畳小上がりは「空間」だけではなく

「時間」の質をつくるということ。

 

畳付きの小上がりがあるリビングは、

単なる和の演出でも、

流行の間取りでもありません。

 

家族がどんな距離感で、

どんな時間を重ねていきたいかを

住まいとしてかたちにするための、

ひとつの「受け皿」のデザインです。

 

和モダンの家を検討されている方、

設計の自由度や

住まいの本質を大切にしたい方にとって、

畳小上がりはきっと、

長く寄り添う居場所になるはずです。

 

住まいは、人生の器。

その器に、

どんな「余白」を用意するか・・・・・。

 

そういった暮らしの方向性とイメージを

人生と暮らしの価値観から

創出するように。

 

今回の投稿が、

あなたの家造りに関して

ご自身の暮らしと人生を

見つめ直すキッカケになれば幸いです。

 

○関連blog

住まいは「答え」を与えるものではない ―― 和モダン×ホテルライクな暮らしを整える、建築家の設計視点

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail744.html

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
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