ブログ・コラム
2026.02.08
住まいは「答え」を与えるものではない ―― 和モダン×ホテルライクな暮らしを整える、建築家の設計視点
- カテゴリ:
- 過ごし方、暮らし方、生活環境と間取り
住まいは「答え」ではなく「問い」を育てる
和モダン×ホテルライクな暮らしを
整える設計の意味。
住まいづくりで、
最初に置き去りにされやすいもの・・・・。

※中庭の気配を室内に取り込みながら、
家族それぞれの距離感と時間の重なりを、
静かに受け止める住まいのCG提案事例。
家を建てる。
住み替える。
あるいは、今の住まいを整え直す。
その入口で、多くの方が最初に考えるのは、
間取りや広さ、
設備や仕様かもしれません。
もちろん、それらは大切です。
けれど、
やまぐち建築設計室が
最初に向き合うのは、
もう少し、目に見えにくい部分です。
どんな一日を積み重ねたいのか。
どんな時間が、
心を落ち着かせてくれるのか。
いまの暮らしの中にある
言葉にならない違和感は何なのか。
住まいづくりとは、
人生の時間軸に対して、
ひとつひとつ判断を重ねていく行為だと、
考えています。
「考える習慣」が住まいの質を決めていく
人生を大きく変えるのは、
特別な出来事よりも、
日常の中で繰り返される小さな選択です。
住まいも同じです。
朝、どこで気持ちよく一日を始められるか?
夕方、どこで自然と力が抜けるか?
家族との距離感を、
近づけすぎず、
離しすぎず保てているか?
ひとりになれる時間と場所が、
きちんと用意されているか?
こうした要素は、
図面や性能表だけでは測れません。
けれど、日々の満足度には確実に影響します。
だからこそ、設計の打合せを
「希望を並べる場」ではなく、
暮らしを一緒に整理し、
考える時間だと捉えています。
和モダン×ホテルライクとは、
様式ではなく「整え方」であるという事。
やまぐち建築設計室の住まいは、
和モダン、あるいはホテルライクと
表現されることがあります。
ただ、本質的に大切にしているのは、
表面的なデザインや
流行ではありません。
・光と影のバランス
・視線がどこへ抜けるか
・音がどのように響き、どこで吸収されるか
・素材に触れたときの感覚
こうした要素を丁寧に整えることで、
住まいは自然と落ち着き、
日常の中に静かな品格が生まれます。
忙しい日々を送る方ほど、
住まいには「刺激」よりも
乱れない安心感を求めていると感じます。
住まいは、
完成した瞬間がゴールではないという事。
良い住まいは、
完成した瞬間に終わりません。
暮らしの中で使い込まれ、
時間とともに馴染みながら、
価値を深めていきます。
そのために必要なのは、
住まいが「人」に「答え」を押しつけないこと。
今日はここで過ごそう。
今夜は照明を落として静かに過ごそう。
休日は、いつもと違う場所に
椅子を置いてみよう。
そうした選択が自然に生まれる余地。
問いが残る余白こそが、
住まいの懐の深さだと考えています。
新築でも、リフォームでも、
本質は変わらないという事・・・・・。
新築であっても、
リフォームやリノベーションであっても、
目指すところは同じです。
人生の質を整え、
日々の時間が穏やかに
積み重なっていく「暮らし」をつくること。
変えたいのは、
壁や床だけではなく、
暮らしと気持ちの間に生じた
小さなズレなのかもしれません。
「このままでいいのだろうか」
そんな感覚を持ったときこそ、
住まいを見直す
良いタイミングだと思います。
暮らしの「問い」から住まいを整える。
暮らしの中に小さな違和感や、
言葉にしづらい迷いがあるなら。
住まいを「正解探し」の場にするのではなく、
ご自身の暮らしや
価値観を整えるための場として、
考えてみませんか。
今回のブログが
皆さんの暮らしを見つめ直す
キッカケになれば幸いです。
○関連blog
住まいは、心のどこに寄り添っているか ―人生と感情のあいだを整える暮らしを考える―
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail736.html
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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