ブログ・コラム
2026.01.23
暮らしの質を整える、建築家が考えるモダンでホテルライクな住まい
- カテゴリ:
- 家具と暮らしとインテリアコーディネート
住まいに「上質さ」を求めるとき、
多くの方が思い浮かべるのは、
デザインや素材、
インテリアの雰囲気かもしれません。
けれど、実際に心地よさを左右しているのは、
視線の抜け方、光の入り方、
そして空間に流れる
「静けさ」ではないでしょうか?。
やまぐち建築設計室が考えるモダンインテリアは、
目を引くための装飾ではなく、
日常を整えるための背景としての空間。
家具、照明、素材、それぞれが主張しすぎず、
暮らしそのものを静かに支えるように。
そんな住まいのあり方を、
空間に込めています。
モダンインテリアとは?
暮らしの輪郭を、ソフト面とハード面から
整えるということ。
家づくりや住まいの
ご相談をお受けしていると、
「モダンな雰囲気が好きです」
という言葉を耳にすることがよくあります。

※静かに整えたホテルライクなLDK
日常提案イメージ。
ただ、その「モダン」という
言葉が指しているものは、
必ずしも同じではありません。
見た目がすっきりしていること。
流行の家具が置かれていること。
それだけでは、
どこか落ち着かない
空間になってしまうこともあります。
やまぐち建築設計室では、
モダンインテリアを
暮らしの邪魔をしないための、
静かな設計思想のベースとして
捉えています。
主張しすぎずに、
けれど確かに、
日常の質を支えてくれる。
そんなモダンインテリアについて、
少し整理してみたいと思います。
モダンインテリアの背景にある考え方。
モダンインテリアの源流は、
19世紀末から
20世紀初頭にかけて広がった
モダニズムの考え方にあります。
そこでは、
「飾るための装飾」よりも、
「使うための合理性」や
「構造の明快さ」が重視されました。
無駄を省き、
素材や形を正直に扱う。
この姿勢は、
住まいを長く使い続けるための
考え方として、
今もなお有効だと感じています。
モダンインテリアの特徴として
控えめで、誠実であること。
家具について。
モダンインテリアにおける家具は、
空間の主役になるというよりも、
空間全体を整える役割を担います。
直線を基調としたフォルム、
装飾を抑えた構成、
脚が細く、
床との関係が軽やかなデザイン、
視線を集める派手さはありませんが、
日々使う中で、
つくりの確かさや座り心地の良さが
じわりと伝わってくるものが
多いのが特徴です。
色と配色・・・・・。
モダンインテリアでは、
色数を抑えることが基本になります。
白、黒、グレー、そしてグレージュ。
こうした落ち着いた
色合いを軸にすることで、
光の入り方や時間帯による表情の変化が、
自然と感じられるようになります。
色で印象をつくるのではなく、
空間の静けさを
整えるための配色。
それが、
やまぐち建築設計室の考える
モダンの基本です。
素材の選び方・・・・・。
ガラス、金属、レザー、
石材、コンクリート。
モダンインテリアでよく使われる素材は、
いずれも素材そのものの表情を
大切にしたものです。
使い込むほどに
味わいが増すというより、
時間とともに空間に馴染んでいく。
そんな距離感が、
住まいには心地よいと感じています。
イメージとして
モダンインテリアのスタイルの違いを
区分するとすれば・・・・・。
シンプルモダン
余計な要素を極力省き、
直線的な家具と
素材感で構成するスタイルです。
石目調やガラス天板のテーブル、
細身の金属脚の家具などを
取り入れることで、
空間全体が引き締まります。
すっきりとした印象の中に、
静かな緊張感が
生まれるのが特徴です。
ナチュラルモダン
モダンをベースに、
木や布などの
自然素材を少しだけ加えたスタイルです。
ポイントは、
自然素材を主役にしすぎないこと。
あくまでモダンな構成を保ちつつ、
触れたときのやわらかさや
温度感を添える。
そのバランスが、
空間を穏やかに整えてくれます。
和モダン
日本の住まいに馴染み深い要素を、
現代的な空間に取り入れたスタイルです。
畳、和紙、格子、木、陶器など、
和の素材を「点」として使うことで、
過度に和風にならず、
落ち着いた空気感が生まれます。
やまぐち建築設計室では、
和モダンを
日本的な感覚と
モダンな合理性の重なり
として捉えています。
家具を買い替えずに整えるための視点。
空間に余白をつくる
モダンインテリアにおいて、
最も効果が出やすいのが
「引き算」の考え方です。
家具を増やす前に、
本当に必要なものかどうかを見直す。
それだけで、
空間の印象は大きく変わります。
色を揃える
クッションやラグ、カーテンなど、
比較的取り入れやすい部分の
色を揃えることで、
空間全体に統一感が生まれます。
色数を抑えることは、
視線と気持ちを
落ち着かせることにもつながります。
アートを一点
抽象的なアートや幾何学的な作品を、
一点だけ取り入れる。
飾りすぎず、
空間の焦点を静かにつくることで、
モダンな印象が自然と深まります。
モダンインテリアと
相性のよい家具ブランド
モダンインテリアを
考える際の参考として、
以下のようなブランドがあります。
・Poltrona Frau
・Molteni&C
・Dada
・B&B Italia
・BoConcept
・Conde House
・Ritzwell
いずれも、派手さよりも、構成や素材、
使い心地を大切にしている点が
共通しています。
すべてを揃える必要はなく、
一部を取り入れるだけでも、
空間の整い方は
大きく変わってきます。
モダンインテリアだけに限らず、
家具と空間の選択は
暮らし方の整理でもあるという事。
モダンインテリアだけに
限った事ではありませんが、
誰かに見せるための
演出ではありません。
日々の暮らしのなかで、
自然と気持ちが落ち着き、
余計なことを考えずに過ごせる。
そんな状態をつくるための、
ひとつの手段だと、考えています。
やまぐち建築設計室では、
住まいを「形」だけでなく、
過ごし方や時間の質から
整えることを大切にしています。
今回のblogが、
ご自身の暮らしを
見つめ直すきっかけになれば幸いです。
※関連blog
なぜか落ち着かない家を整える ― 配色・レイアウト・家具から考える、くつろげる住まいの設計
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail688.html
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