ブログ・コラム
2026.01.05
収納を整えると、暮らしの質が変わる。建築家が考える、動線と余白から始まる上質な住まいづくり
- カテゴリ:
- 物入・クローゼット・収納・納戸・整理整頓
収納の見直しが、
人生の見直しにつながるという事。
建築家の視点で考える、
収納にや片付け、
生理整頓に関わる
暮らしと住まいの設計。

※収納・動線・余白を
一体で設計することで生まれる、
心まで整う
和モダン×ホテルライクな住まい空間提案事例。
散らかった部屋と、
整えられた部屋。
この二つの空間に立ったとき、
人の感情や思考、
さらには人との関係性までもが、
変化することがあります。
それは決して
気分の問題だけではありません。
部屋が片付いていない
という状態は、
「自分が身を置く空間」を
十分に扱いきれていない
状態とも言えます。
そしてその感覚は、
知らず知らずのうちに、
普段の思考や
仕事への向き合い方、
家族との距離感、
人との関係性のあり方にまで
影響を及ぼしていきます。
やまぐち建築設計室では、
収納や片付けを、
単なる家事や
整理整頓の技術とは
捉えていません。
それ自体、
暮らし方を見直し、
生き方を整えるための
行為ですから。
今回のblogでは
「収納の見直し=人生の棚卸し」
という視点から、
建築計画・間取り
動線設計の知見も交えながら、
その本質を
掘り下げてみたいと思います。
収納は
「使いやすさ」も重要ですが
「考えるきっかけ」で
設計するように。
一般的な収納計画では、
「よく使うものは手前に」
「使わないものは奥に」
というのが定石です。
動線的にも合理的で、
日々のストレスは
確かに減ります。
しかし、
ここにあえて
逆転の発想を取り入れると、
暮らしの中に、
別の変化が生まれます。
よく使うものこそ、
あえて奥にしまう。
一見すると不便です。
ですが、
取り出すたびに、
手前にある
「使われていないモノ」と
向き合うことになる。
その小さな煩わしさが、
これは、
今の自分に
本当に必要だろうか?
という問いを、
日常の中に
自然と生み出します。
建築設計でも
同じことが言えます。
効率だけを突き詰めた動線は、
暮らしを快適にする一方で、
思考や行動を
無意識のうちに「自動化」
してしまうことがあります。
あえて一呼吸置くような動線。
少し立ち止まる
余白をつくる間取り。
収納もまた、
思考を促す状態として
設計することで、
暮らしの質そのものが
整い始めます。
片付いていない住まいが生む、
見えない負担。
整理の現場では、
長年手つかずだった
住まいの片付けに、
大きな労力や
費用がかかるケースも
少なくありません。
これは決して極端な話ではなく、
誰にとっても
起こり得る現実です。
住まいは本来、
家族や次の世代へと
受け継がれていく
「器」でもあります。
日常の中で
収納を整えておくことは、
自分自身のためであると同時に、
周囲の人への配慮
でもあります。
どう生きてきたか
ではなく、
どんな暮らしを
大切にしてきたかを、
住まいを通して伝える
行為でもあります。
皆さんもそのような経験は
あるかと思います。
人は1年で「19日間」を
探し物に費やしているということ。
ある調査では、
人は年間で平均19日間を
「探し物」に費やしていると
言われています。
鍵、財布、書類、
スマートフォン、充電器。
一つひとつは些細でも、
積み重なれば
膨大な時間です。
建築的に見れば、
その多くは収納計画と
動線設計のミスマッチによって
生じます。
・使う場所と
収納場所がマッチングしていない。
・家族それぞれの動線が
整理されていない
・一時置きの居場所が
計画されていない
これらはすべて、
間取りを考える段階で
解消できる問題です。
探し物が減るということは、
時間だけでなく、
心の余白が増えるということ。
その余白が、
暮らしの満足度を
確実に高めてくれます。
収納と掃除は、
「空気」を整える設計行為
私たちが一日に
最も多く体に取り込んでいるもの。
それは、
食べ物や水ではなく
「空気」です。
収納が乱れ、
掃除が行き届いていない
空間では、
ホコリや湿気、
目に見えない情報が
空気中に滞ります。
特に見落とされがちなのが、
カーテン類。
外気と室内の間にある
空気のフィルターでありながら、
定期的に
洗われることは
多くありません。
カーテンを洗った後、
部屋全体が
ふっと軽く感じられる。
それは、
空気の質が変わった証拠です。
収納や掃除とは、
視覚だけでなく、
呼吸環境まで
整える行為なのです。
1日10分の習慣が、
住まいと人生を変えていく
「忙しくて片付ける時間がない」
そう感じている方にこそ、
おすすめしたいのが
1日10分という習慣です。
10分 × 365日 = 約60時間。
この時間は、
単なる掃除のための時間ではなく、
自分自身と
静かに向き合うための
時間になります。
・このモノは、
今の暮らしに合っているか
・この空間は、
自分らしいだろうか
建築家が住まい手さんと
行うヒアリングも、
本質的には、
同じ問いを重ねる作業です。
収納を整えることは、
これからの生き方を整えること
収納を見直すという行為は、
モノを減らすための
作業ではありません。
これまでの時間を尊重しながら、
これからの暮らしに
ふさわしいものを選び取る、
価値観の再確認です。
何を残し、
何を感謝とともに
手放すのか?。
その選択の積み重ねは、
住まいの佇まいとなり、
空気となり、
日々の所作の中に
静かに表れていきます。
収納の見直しは、
人生のバージョンアップ
収納を整えることは、
家をきれいにするためだけの
行為ではありません。
・時間を取り戻す
・人との関係を整える
・空気と心身の状態を整える
・これからの暮らしを軽やかにする
そのすべてが、
今の暮らしの中で、
無理なく始められる
設計行為です。
やまぐち建築設計室では、
間取り・動線・収納を、
暮らしと人生を整えるための
設計として考えています。
収納の見直しを、
ぜひ、人生を整えるプロセス
として捉えてみてください。
このブログが、
暮しを見直す
小さなヒントになれば幸いです。
○関連blog
住まいは「しまう場所」を意識することから始まる“収納設計”を核に据えた間取設計。
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail569.html
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