ブログ・コラム
2025.12.12
間取りは“暮らしの整理”から始まる・住まいを丁寧に考える設計事務所が実践する後悔しない家づくりの正しい順序。
- カテゴリ:
- 家造りの最初の段階での選択肢
暮らしの整理から間取りは始まる。
“家づくりの正しい順序”を
知るだけで、
後悔は確実に消えていく
ということ。
家を建てたい。
でも、何から始めればいいのか
分からない・・・・・。

※奈良県の建築設計事務所「やまぐち建築設計室」が
提案する和モダン住宅の間取り図。
SNS、住宅展示場、
雑誌、YouTube、ブログ、
インスタのリール。
家づくりを
検討する人たちの頭の中には、
常に大量の“情報ノイズ”が
飛び交っています。
そんな今の時代だからこそ
必要なのは、「暮らしの整理」。
あなたの暮らし方の
価値観を言語化し、
本当に大切なものを
明確にすること。
単なる理想イメージを
集めるのではなくて、
未来の毎日に寄り添う
家づくりをするための
土台をつくること。
今回のblogは
「家づくりを後悔したくない」
「暮らしをもっと豊かにしたい」と
願うあなたへ、
建築設計のプロセスと心理設計、
その本質を
丁寧に解説するものです。
「家づくりの最適解」に
たどり着くための順序を詳しく、
わかりやすく
書いてみたいと思います。
1|暮らしの整理は、
未来の間取りをつくる作業
“本当に大切な暮らし”の言葉を
見つけるということ。
まず最初に考えるべきこと:
理想ではなく“価値観”
家づくりの最初に出てくる言葉は、
こういう言葉が
多いのかも知れません。
- 広いLDKにしたい
- 収納をたっぷり取りたい
- 家事ラクな間取りにしたい
- 中庭のある家が理想
でも実は、
これらは“願望”であって
暮らしの最適解ではありません。
暮らしの最適解は、
その奥にある “価値観”と
“暮らしの本質” です。
たとえば・・・・・。
「広いLDKにしたい」
という言葉は
家族と過ごす時間をゆったり確保したい、
来客を気軽に招きたい、
どこにいても
家族が見える安心感が欲しい。
「収納を増やしたい」
という言葉は
物が散らからない暮らしをしたい、
物を戻す場所が決まっていることで
気持ちも整えたい、
変化する暮らしにも
対応できる柔軟性が欲しい。
これらは単なる要望ではなく、
あなたの暮らしの
価値観・優先順位・心地よさの
基準を表します。
暮らしの整理のためのプロセス
やまぐち建築設計室では、
ご家族の暮らしを
深く「見える化」するために、
次のようなヒアリングを
丁寧に行います。
○生活チェックシートで日々の動きを可視化
○家事の癖や苦手を洗い出し、改善ポイントを明確化
○家具・家電の持ち物整理で空間設計の優先順位を整理
○理想のイメージ共有で感性を共通言語に
○家族の時間軸(朝・昼・晩・休日)の流れの言語化
これらを丁寧に行うことで、
あなた自身も気づいていなかった
暮らしの軸(=価値観の核) が
クリアになります。
なぜ暮らしの整理が
必須なのか?
・間取りの優先順位が自然と明確になる
・設計者との共有言語が生まれ
コミュニケーションがスムーズに
・設計アイデアの本質がブレない
・後悔ポイントが
最初から排除される
整理された暮らしは、
単なる「住まいの理想」ではなく、
あなたにとって
本当に価値ある空間づくりの
羅針盤 になります。
2|家事動線は、
暮らしのストレスを“消す”設計
暮らしの流れを読む手
日々のストレスの源は
“線”ではなく“流れ”
間取り図を見ると
線で描かれていますが、
本当に設計すべきは
“暮らしの流れ” です。
例えば・・・・・。
- 洗濯機 → 物干し → 収納 の距離
- キッチン → 配膳 → 食器収納
- 玄関 → コート掛け → 収納動線
- 買い物 → パントリー → キッチン
これらがスムーズに
つながっているだけで、
日々の暮らしは
驚くほどラクになります。
よくある家事ストレス
- 洗濯物を運ぶ距離が長い
- キッチン周りが混雑しやすい
- 収納が点在して取り出しにくい
- 玄関が混雑して出発が遅れる
これらは動線設計の
ズレが原因で起きる
日常のストレスです。
やまぐち建築設計室では、
家事の流れを「点」ではなく
「一本の流れ」として設計することで、
各家庭のライフスタイルや
日常生活の事情を加味して
暮らしの負担を
軽くする間取りと空間構成を
デザインしています。
家族の機嫌が変わる
“流れる設計”。
流れが整うと・・・・・。
・朝の準備がスムーズ
・買い物後の荷ほどきが苦にならない
・キッチンでの作業が効率的
・収納の取り出し・片付けが習慣化する
こうした変化は
ストレスを“減らす”だけでなく、
家族全体の日々の幸福度を
押し上げていきます。
3|朝と夜で
“間取りの最適解”は変わる
一日のリズムを設計に落とし込む
24時間の暮らしを
設計視点で捉える
同じ家でも、
朝と夜では求められる機能や
動きは大きく違います。
◎ 朝の動線
- みんなが同時に動く
- 洗面・身支度・朝食準備が重なる
- 玄関出発のタイミングが集中する
この時間帯は、
混雑と競合が起きやすい時間帯。
ここを整えるだけで、
家族の一日が変わります。
◎ 夜の動線
- くつろぎと癒やしの時間
- 食後の片付け
- お風呂・就寝モードへの移行
夜は、心の静けさと
体の回復が求められる
時間帯です。
ここでの動線が整うと、
心身ともに
リラックスできる空間が
成立します。
生活のリズムを
設計に落とし込む意味
単に“広い部屋”や
“おしゃれな空間”をつくる
だけでなく、
暮らしの時間軸を
設計に反映させることが大切です。
やまぐち建築設計室では、
朝・昼・夜・週末の「流れ」を
丁寧にヒアリングし、
その流れに最適な空間構成を
一つひとつ設計していきます。
4|“動線の歪み”は
必ず暮らしに現れるということ。
小さなズレが大きな後悔に
動線がズレれば、
日々のストレスになる
例えば・・・・・。
洗濯動線が
かみ合わないだけで、
1年間で何百歩もの
無駄な歩行とイライラが
増える可能性があります。
目的の位置と作業の位置、
パントリーが遠いだけで、
重い荷物を運ぶ回数が増えるため、
休日の身体的な負担が
増していきます。
こうした「小さなズレ」が
積み重なり、
住まいへの不満や
後悔となって表れてしまうのです。
だからこそ目的単位の
配慮が必要。
やまぐち建築設計室では、
単に “設計の答えを出す”
のではなく、
暮らしの細部の違和感を
キチンと取り除くことを
大切にしています。
- 収納の取り出し動線
- キッチンの作業効率
- 冬と夏の生活の変化
- 家族構成の変化に対応する柔軟性
これらを丁寧に検討することで、
長く愛せる住まいが
成立します。
間取りは暮らしの整理から始まる
間取りは、
単なる図面ではありません。
あなたとあなたの家族の
暮らしそのものを
設計する行為です。
暮らしの価値観
家族の動線
朝と夜の時間軸
日々のストレスと快適さのバランス
これらが丁寧に
整理されてはじめて、
唯一無二の間取りが
立ち上がります。
やまぐち建築設計室は、
“暮らしの本質”から
間取りをつくる
建築設計事務所です。
あなたの家づくりが、
迷いではなく“確信”に満ちた
プロセス になるように。
あなたの
「理想と現実」をつなぐ
家づくりのヒントになれば幸いです。
○関連blog
暮らし方をイメージして整理整頓を・片付けやすい注文住宅の間取りと室内空間、ダイニングから始まる収納計画と和モダンな間取り設計。
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail620.html
○関連blog
庭の間取りと家の間取り、暮らしの環境を良い意味で左右する外構と家の関係性をライフスタイルからデザインするように。
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail131.html
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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