ブログ・コラム
2025.12.05
光と影、素材と質感が整えるホテルライクな和モダン。融合する暮らしと間取りから、窓・動線・家具レイアウトまで一体で考える程よさと上質を纏うインテリア設計を。
- カテゴリ:
- 家具と暮らしとインテリアコーディネート
ホテルライクな和モダンの本質。
住まいを「日常のご褒美」に変える
インテリアの設計。

※吹き抜けからの光が柔らかく広がるホテルライクな
和モダンリビング。
大開口の窓が中庭とつながり、
素材と陰影が心地よさを育てる上質な空間提案過去事例。
週末だけ訪れる
ラグジュアリーホテルではなく、
毎日帰ってきたくなる、
自分たちだけの
ホテルをつくれたとしたら、
暮らしはどれほど
豊かになるのでしょうか。
玄関を開けた瞬間、
やさしく広がる香り。
過度に明るすぎない
柔らかな照明が、
壁に静かで奥行きのある影を落とす。
ソファに身をあずければ、
中庭の緑の揺らぎが
視界の端をそっと満たし、
深呼吸を誘います。
そんな上質で、
肩の力がふっと抜ける
ホテルライクな和モダンの家を
求める方が、
近年とても増えています。
一方で、
・生活感をどう抑えるか
・書籍で見るインテリアを
リアルな暮らしにどう落とし込むか
・間取りや窓の工夫を
どこまで考えるべきか
といった不安や疑問の声も
多く寄せられています。
今回のblogでは、
カタチだけという意味ではなく
意識的に
和モダン × ジャパンディ × ホテルライク
という世界観を、
見た目だけではなく
「暮らしの質」にまで
昇華させるために、
間取りの動線設計
窓の取り方と光の扱い
素材と色の選び方
生活感を抑える収納計画
これらを一体として
設計する意味を
書いてみたいと思います。
住まいが「日常のご褒美」に変わる、
その本質に
触れてみてください。
1|ホテルライクな和モダンは
静けさのデザインから生まれる
高級ホテルの心地よさの正体は、
豪華さではありません。
視界と心にノイズがない状態が
徹底的につくられていること。
そしてこの思想は、
日本建築の美学と深い部分で
つながっています。
和モダン・ジャパンディが
世界的に評価される理由も、
ここにあります。
やまぐち建築設計室では、
その本質を
次の3つだと捉えています。
① 低く抑えた重心が、落ち着きを生む
和の空間は「低さ」によって
重心をつくります。
背の低いソファ、
床に近い生活、
水平ラインの強調。
これは視界を整理し、
部屋全体に「静かな安定感」を
生み出します。
ホテルのロビーが
広く感じるのも同じ理屈で、
重心が低いほど「上の空間」に
余白ができ、
自然と呼吸が深くなるのです。
② 素材のグラデーションで
奥行きの静寂を描く。
素材と質感を楽しむインテリアへの
回帰が起きています。
和モダンでは、
無垢材・珪藻土・石・鉄・和紙など、
「触れたくなる素材」を用いながら、
色のトーンは整えて
統一感をつくる。
この「質感は豊かに、色は静かに」
というバランスが、
ブランドホテルに通じる
深みのある空間密度を育てます。
③ 光と影のコントラストが
上質さを決定づける。
光が強すぎると、
どんな素材も平坦に見えてしまう。
影が深すぎると、
ただ暗く落ち込んでしまう。
ホテルライクな和モダンは、
光と影のバランスを
操ることで完成します。
・間接照明で天井の奥行きをつくる
・木格子が生む影の濃淡を楽しむ
・テーブル照明で重心を低く保つ
これらは単なる
照明計画ではなく、
暮らしの雰囲気そのものを
カタチづくる
インテリア設計の工夫です。
2|間取り × インテリア。
生活感を隠し「静けさ」を守る構成。
ホテルライクに見える住まいは、
実は間取りそのものが
インテリアを支えているのが特徴です。
やまぐち建築設計室が
心がけるのは、
動線の静と動を
住宅の中につくること。
・動の動線。
生活のための効率を
見せない計画
キッチン・洗濯・収納など、
生活の中心となる動線は
あえて目に触れないように
配置します。
ホテルが常に整った印象に
見えるのは、
バックヤードが徹底的に整理され、
視界に出てこないから。
家も同じで、
- 使う場所の近くに機能的な収納
- 回遊性のある家事動線
- モノが滞留しない導線の流れ
これらを整えることで、
リビングはいつでも
静けさを保った居場所に
なります。
・静の動線。
心が整う余白の回廊をつくる。
中庭へ視線が抜ける
リビング。
つかず離れずの距離で
つながる畳スペース。
階段越しに見える植栽の気配。
こうした
そっと心を整える動線は、
ホテルライクな住まいに
欠かせません。
動線そのものが
インテリアになる・・・。
つまり
歩くたびに心が整う家を
目指します。
3|窓は「外のインテリア」。
光と景色を味方につける設計の意味。
窓の取り方ひとつで、
インテリアの印象は
驚くほど変わります。
世界のトレンドでも強調されている
インドア × アウトドアの一体化は、
和モダンと
完全に相性が良い要素です。
① ピクチャーウィンドウ。
景色を額縁のように切り取る。
眺めたい景色を
限定的に取り込むことで、
外の自然がそのまま
インテリアになります。
余白のある和モダン住宅との
相性は抜群です。
② 中庭という「光の装置」を
住まいの中に・・・・・。
外からの視線は遮りながら、
光・風・影を取り込む設計。
中庭は、
「一番近い自然」
として、
ホテルのような静けさと
奥行きをつくります。
③ 採光の高さを使い分け、
空間にリズムを生むように。
- 足元採光=落ち着き
- ハイサイドライト=開放感
- スリット窓=陰影の美
光がインテリアの一部
になるよう計画することで、
家具を置く前から
ホテルライクな空気が完成します。
4|素材 × 余白 × コントラスト。
上質はこの三点が重要。
ホテルライクな和モダンが
洗練されて見える理由は、
デザインが主張しないのに、
美しい から。
それは以下の三点から説明できます。
- 素材の質感を丁寧に選ぶ
- 余白を確保する
- 明暗のコントラストを整える
無垢材は木目の表情を
揃えるだけで品が変化する
節の量・濃淡・質感の統一。
- 左官壁や石は光の受け方で選ぶ
凹凸や粒子が光を散らし、
静けさの奥行きをつくる。
- 余白は「豊かさ」そのもの
過剰に物を置かない。
飾らないことを恐れない。
これが本当のホテルライク。
5|ホテルライクな和モダンは
「暮らしの質」を底上げする投資。
見た目の美しさ
だけではありません。
- 心が整う
- 片付けやすい
- 老後も暮らしやすい
- 経年変化が美しい
これは高級住宅でこそ
求められる価値であり、
和モダンの思想との
親和性は非常に高いものです。
6|やまぐち建築設計室の考える
ホテルライクな和モダンの
家づくり・・・・・。
間取り × 窓 × 素材 × 動線 × 収納 × インテリア
を建物の段階で
一体として設計します。
これにより、
ホテルのように整った暮らしの
空間が生まれます。
あなたの理想を、
生活動線まで含めて
丁寧に「カタチ」と「意識」として
整えていきます。
特別な日ではなく、
毎日の心地よさが生まれる家へ。
ホテルのような住まいとは、
豪華さを競う
空間ではありません。
「静けさ」「余白」
「素材の美しさ」「整った動線」
これらが調和したとき、
暮らしは自然と上質へ向かいます。
やまぐち建築設計室は、
住まい手さんの人生と感性に
寄り添いながら、
その人にとっての
日常のご褒美となる
住まいを設計します。
○関連blog
和モダン×ジャパンディ×ホテルライクの上質な暮らしの提案、木質天井と間接照明が導く「暮らしの質を整える設計」と暮らしの美学。
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail651.html
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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