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ブログ・コラム

2025.10.16

暮らしと眠りを丁寧に整える寝室設計|家族構成とライフスタイルから導く心地よさのかたち”。

カテゴリ:
睡眠の質と暮らしやすさと寝室と間取りの設計

 

暮らしとライフスタイルを考えた

寝室の環境設計。

家族構成と生き方に寄り添う、

暮らしの思想。

 

ナチュラルトーンで統一された和モダンの寝室。 無垢フローリングと木質天井が柔らかい光を受け、 ツインベッドと造作ベンチが静かな調和をつくる。 ベージュのファブリックと電球色の照明が、 やまぐち建築設計室らしい“暮らしを整える快眠空間”を演出。 奈良の気候に合わせた高断熱設計と遮光カーテンで、 朝の光をやさしく受け止めるホテルライクな寝室デザイン実例。

※穏やかな光に包まれる、ナチュラルトーンの寝室。
朝の光を優しく取り込みながら、

快眠と目覚めをデザインした寝室。

やまぐち建築設計室が考える

暮らしを整える快眠空間のひとつのかたちです。

 

 

 

眠るを超えて、整える空間へ。

 

一日の終わりに灯りを落とし、

静寂の中で

自分と向き合う時間。

 

寝室とは、

外の喧騒から距離を置き、

心と身体をリセットするための

最も私的な空間です。

 

だからこそ、

ただ「寝るだけの場所」として

設計するのではなく、
そこに流れる空気や光、

そして温度までも

デザインする必要があります。

 

どれほど美しい家でも、

眠りが浅く、

朝の目覚めが重ければ、
その住まいは本当の意味で

「心地よい家」とは言えません。

 

やまぐち建築設計室では、

家族構成や生活リズム、
そして

人生のステージごとの過ごし方に

寄り添いながら、
眠りを軸にした

「暮らしを整える寝室」を

提案しています。

 

家族構成とライフスタイルの視点から、
理想の寝室を形づくるための

広さ・配置・光・温熱環境の

考え方を、
少し書いてみたいと思います。

 

家族構成から導く

心地よい広さの基準。

 

寝室の広さを決めるとき、

多くの方が

何帖(何畳)あれば足りるのか?

と考えがちです。

 

けれども本質は

どんな時間を、誰と、

どのように過ごすのか?

というところにあります。

 

一人暮らしの場合、

4.56帖ほどが心地よいバランス。
ひとつのベッドと小さなデスク、

必要最小限の収納を整え、
余白を「呼吸できる空間」として

残すことが、

快眠の質を高めます。

 

夫婦二人の場合は

68帖を目安に。

寝る位置のバランス、

明かりの向き、朝の動線、
そしてパートナーとの

距離感までも

考慮することが大切です。
シングルベッド2台を離して配置するか、

ダブルベッドを中央に据えるか。

たったそれだけでも、

会話や眠りの質が変わります。

 

子どもと一緒に眠る家族なら

8帖以上が理想。

 

子どもが小さいうちは

家族の一体感を

感じられる寝室として、
将来的には

個室へ分けられるような

可変設計を意識します。

 

帖数ではなく、

家族の物語をどう包み込むか?。
その考え方が、

やまぐち建築設計室が

重ねてきた寝室設計の

原点です。

 

ライフスタイルに合わせた空間設計

寝室は、

眠るためだけに

存在しているわけではありません。

 

読書や映画鑑賞、

身支度、

あるいは一人の思索時間。


何をして過ごすのか?

によって、

最適な広さと構成は変わります。

 

寝るだけの寝室なら6畳で。
照明を控えめにし、

壁面に柔らかな陰影を生むことで、
小さくても

包み込まれるような

安らぎが得られます。

 

ドレッサーや

書斎コーナーを兼ねる寝室なら

810帖が心地よい。

 

家具の配置だけでなく、

コンセントや

照明スイッチの位置も含めて

計画性を持たせて、
動作の流れが

自然に完結する

空間づくりが求められます。

 

趣味を楽しむ寝室なら、

照明設計が鍵。

手元照明、間接照明、

天井照明の3層構成で、
眠る時間と過ごす時間を

スイッチできる仕組みを。

 

寝室に限った事ではありませんが、

快眠の状態は

土地の気候にも密接に

関係しています。

 

湿度や外気温の差が

大きい地域の場合、
断熱性能と調湿性を兼ね備えた

素材選びが

快眠を支える要素となります。

 

家具配置と余白の美学

美しい寝室とは、

家具の多さではなく、

余白の質で決まります。

 

限られた空間の中でも、

動線の抜けと

光の流れが整えば、
心は自然と

落ち着きを取り戻します。

 

ベッド脇には

最低4050cmの通路幅を。

 

小さな空間でも、

人が「すっと通れる距離感」の

存在が重要です。

 

クローゼットの前には

60cm以上の余白を。
収納の開閉や着替えの動作が

ストレスなく行えるだけで、
日常の満足度は

驚くほど上がります。

 

照明は電球色で調光機能付きを選び、

時間の流れに合わせて

光を変える。

 

夜は落ち着きを、

朝はやさしい活力を。

 

そして、

ベッド下収納や

壁面造作収納は「建築の一部」

として整える。

 

家具を置くよりも、

空間に溶け込む収納を

計画することで、
視覚的にも、

心理的にも、

静かな安心感が宿ります。

 

広さの違いがもたらす快適性の差

広い寝室は贅沢であり、

同時に自由でもあります。

 

ワークスペースや

ウォークインクローゼットを

設けることで、
暮らしの幅を広げることができます。

 

しかし、

空間が広くなるほど、

空調効率は下がりやすく、
照明や家具のスケール調整も

繊細さが求められます。

 

単に広い=快適ではなく、

整っている=快適という考え方が

重要です。

 

一方、コンパクトな寝室は、
小さな範囲で

心地よく完結する安心感が

あります。

 

身体の周囲に

壁や天井の近さを感じると、

人は自然に落ち着く。

 

それは、

洞窟や茶室に感じる

包まれる安心感に近い感覚です。

 

やまぐち建築設計室では、
「広さの演出」も整えながら

「感覚の調和」を重視しています。

 

それは、

面積では測れない「居心地」

という感度。

 

奈良の気候を読み解く、

眠りの設計・・・・・。

 

奈良という土地は、

夏は湿り、

冬は冷える。

 

この「気候のゆらぎ」が、

実は睡眠環境に

大きな影響を与えます。

 

断熱性能を高めるだけでなく、
風の通り道をどう確保するか、

朝日の入り方をどう導くか。

 

やまぐち建築設計室では、

光と風の動きを「設計の素材」

として捉えます。

 

たとえば、

東向きの窓から差し込む

やわらかな朝の光。

 

その光が障子越しに揺れる瞬間、
人の体内時計は

自然と目覚める方向へ

整っていきます。

 

また、遮熱・通風・防音

といった性能面も、
「静けさ」「温度」「空気の質」

という感覚に直結します。

 

眠りの深さは、

数値だけではなくて、

空気の整い方に現れるものです。

 

広さではなく、

暮らし方を設計するという事。

 

理想の寝室とは、

広さや間取りではなく、
その人らしい生き方を

受け止める場所であることが

重要です。

 

家族構成、年齢、

働き方、趣味、

そして人生のリズム。

 

それらが静かに交差するのが、

寝室という空間です。

 

やまぐち建築設計室が考える寝室とは、
単なる「休む部屋」ではなく、
心をほどき、

明日を迎えるための空間。

 

光・温度・空気・音・素材の触感。
それらの要素を整えることで、
寝室は「眠るための空間」から

「人生を整える空間」へと

変わります。

 

そしてその設計こそが、

家づくりの本質であり、
暮らしをデザインするという

原点となります。

 

〇関連blog

暮らしと生活習慣を考える住まいづくり、和をモダンに程よく馴染ませた睡眠の質を高める間取りと寝室設計。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail599.html

 

〇関連blog

眠りが変わると暮らしが変わる。 建築家が暮らしを整える設計として工夫を施す「深く、安心して眠れる寝室」のデザイン提案。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail594.html

 

 

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

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