ブログ・コラム
2025.05.15
心地よさは自然とともに整うという事、奈良の環境を読み解きながら建築家が提案するパッシブデザイン住宅という豊かな暮らし /光・風・温もりを味方に健康・快適・省エネを叶える住まいの本質を。
- カテゴリ:
- 過ごし方、暮らし方、生活環境と間取り
暮らしを心地よくデザインする
住まい造りにおけるパッシブデザインとは?
設備機器類だけに頼らず、
太陽光、熱、
そして風といった
自然の環境を
そのまま利用し、
快適な住まいづくりをしようとする
設計思想・設計手法のことを言います。
自然の光や風を上手に活用し、
室内を冬暖かく、夏涼しくするため、
電気やガスなどへの
依存率が減少し、
省エネでありながら
快適で健康的な暮らしを
実現する環境に近づくことが出来ます。
建物そのものが
快適性を生み出す設計・・・・・。
それが「パッシブデザイン」です。
〇参考blog〇
中庭のある間取りと暮らしの提案・生活環境のデザイン
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail63.html
価値観を考えたうえで
快適な住まいになる。
冬暖かい・夏涼しい・風が通る・自然の光で明るい。
パッシブデザインをしっかり考えると、
これらのすべてが
高いレベルで実現されます。
こうした「快適な家」になれば、
1年を通じて我慢から解放され、
ストレスを出来る限り少ない状態で
過ごせるようになります。
これまで建てられてきた家や、
いま新築している家を
「パッシブデザイン」という視点で分析してみると、
いろいろな方向性がある事がわかります。
冬暖かい・夏涼しい・風が通る
自然の光で明るいという方向性を
どのように整えるべきなのか・・・・・。
パッシブデザインを深く知り、
具体的な設計として取り入れることで、
高いレベルの快適性が
実現されます。
健康な住まいになる。
残念ながらまだ情報が少なく、
知っている人は多くないのですが、
実は室内の温度は「健康」に
大きな影響を与えます。
入浴中に心臓疾患や脳疾患で
年間2万人もの人が亡くなっていることや、
アレルギー疾患などの
様々な疾病は「冬の室内の温度」に
深く関わっています。
また、
熱中症が「夏暑い家」で起きていることも
室内温度が原因です。
パッシブデザインは「冬暖かく・夏涼しく」を
目指すことで、
冬の室温を上昇させ夏の室温を低下させます。
そうなることで
快適性が高いだけでなく、
健康的な暮らしが実現されます。
光熱費が節約できる住まいになる。
パッシブデザインは
建物のあり方(建物自体の設計)に工夫することで、
冬暖かく・夏涼しく・風が通る、明るくを
実現しようとします。
別の見方をすれば
暖房機器・冷房機器・照明機器の
使用量を最小限にする建物を
目指すことになります。
そうなれば、
当然ながら光熱費は
少なくなっていきます。
パッシブデザインをしっかり考え、
給湯設備や換気扇などを
省エネ型にすることで
大幅な光熱費削減につながり、
太陽光発電をつけなくても
平均的な住まいの半分程度の
光熱費にすることも可能です。
※生活習慣にもよるので要注意です。
太陽光発電の考え方によっても、
光熱費が少なくなる住まいになります。
たくさんの太陽光発電をつけた
光熱費が少ない住まいと、
パッシブデザインを基本とした
光熱費が少ない住まいとの違いは、
言うまでもなく「快適と健康」の
レベルの違いです。
快適さを最優先で考えたパッシブデザイン。
「夏は涼しく、冬は暖かい」
家づくりにおいて
この言葉を聞く機会は
とても多くなったのではないでしょうか。
快適、健康、そして省エネルギーといった
キーワードは家づくりにおいて、
安全性と並んで
非常に重要な要素であると言えます。
では、その快適でさらに
省エネになる住まいというのは、
どんなところに家づくりを
お願いしたとしても
実現できるのでしょうか?。
現実はそうではありません。
では、どうしたらいいのか・・・。
そこで僕自身が建築家として
住まい手さんに
ご提案させていただくのが、
「根拠あるパッシブデザイン」です。
自然エネルギーを最大限活用する
快適さというのは
建物とその環境が
快適性を生み出してくれることで
あると考えます。
「パッシブデザイン」というのは、
建物のあり方に工夫して、
建物の周りにある自然エネルギー、
太陽・風・地熱を
最大限に活用・調節できるようにし、
高い室内環境を実現させながら、
省エネルギーに寄与しようとする、
建築設計の考え方と
その実際的手法を言います。
つまり、
自然エネルギーを上手に使って、
極力エアコンなどの設備機器類を使わずに、
快適に省エネするという
家づくりのことを言います。
パッシブデザインで行う項目とバランス。
断熱・気密外からの熱を
建物内に入れにくくしたり、
中の熱を逃げにくくする。
日射取得・日射遮蔽「冬暖かく」を
実現するために、
冬の期間に窓から入る日射量を
最大限大きくする。
「夏涼しく」を実現するために、
夏の期間に窓から入る日射量を
最大限少なくする。
自然風利用、
外気温が低いときに風を取り入れる。
熱を逃がす、
冷やすという効果がある。
昼光利用昼間に照明に頼らず、
室内を明るくすることを目的とする。
日射熱利用暖房断熱性、
蓄熱性を一定以上に高めた建物において、
窓からたくさんの太陽熱を入れ、
室内に蓄えられた熱を
夜間に暖房として利用する手法。
地域や周辺環境に合わせて
バランスを考えた
設計をする必要がある。
パッシブデザインは、
地元のことをよく知っている
設計も施工も
それが望ましいと言われています。
なぜかというと
地元の気候や風土を最大限に
考慮する必要があり、
さらには近隣にはどんな
土地にどんなふうに
家が建っているのかという確認から
家づくりに入るためです。
つまり、
近隣状況によって、
柔軟に適応させる質の高い
家づくりを求められるわけです。
逆を言うと、
パッシブデザインに不向きとされる
家づくりがあります。
・大量生産型の規格型住宅
・プランが一緒で敷地状況等考慮されていない商品住宅
・設計者がパッシブデザインをなんとなくしか知らない
などが挙げられます。
断熱性だけを
究極に高めた家づくりは行いません。
四季や風を感じられ、
明るく、開放的な住まいを目指します。
皆様がそんな住まいで
趣味や家族の時間を
楽しんでいただけたらと思っています。
やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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