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2026.10.17
理想の家づくり、何を優先すればいいのか?|奈良のホテルライクな和モダン注文住宅で考える、中庭のある暮らしと心地よさを育む設計
- カテゴリ:
- 家づくりと間取りの考え方
注文住宅で何を優先するべき?
奈良で和モダンの家を建てる前に考えておく、
間取り・中庭・収納と暮らしなどの優先順位。
理想の家を考えるほど、
決められなくなることがあります。

※欲しかったのは、中庭のある家。それとも、心からくつろげる時間でしょうか。
庭の緑を眺め、柔らかな光と陰影に包まれて過ごすひととき。
ホテルライクな和モダンの住まいで大切にしたのは、
見た目の美しさだけではありません。
何をつくるかより、
そこでどんな時間を過ごしたいのか。
その最適解から、ご家族の家づくりが始まります。
※和モダン住宅の空間デザイン提案CG/やまぐち建築設計室
中庭のある家に暮らしたい。
外からの視線を気にせず、大きな窓から庭を眺めたい。
家族が自然と集まる、開放的なLDKが欲しい。
生活感を抑えた美しいキッチンも、
使いやすい収納も、ゆとりのある玄関も。
せっかく注文住宅を建てるのだから、
できる限り希望を叶えたい。
そう考えるのは、ごく自然なことだと思います。
ところが、家づくりを具体的に進めるほど、
迷いが生まれることがあります。
「広いLDKにしたいけれど、収納も減らしたくない」
「中庭が欲しいけれど、建物が大きくなりすぎないだろうか」
「和モダンの落ち着いた雰囲気が好き。でも、暗い家にはしたくない」
一つひとつの希望は、どれも間違っていません。
ただ、それぞれを個別に考えていると、
住まい全体としての
心地よさが見えにくくなることがあります。
家づくりで大切なのは、
希望をいくつ叶えたかではなく、
その希望が日々の暮らしをどれだけ豊かにするかということ。
私は、そこから住まいの設計を
日々考えてご提案をさせていただいています。
間取りを決める前に、
暮らしの優先順位を考えるということ。
例えば、40帖のLDKが欲しいという希望があったとします。
では、なぜ40帖なのでしょうか?
家族がゆったり過ごせる場所が欲しいから。
友人を招いて食事を楽しみたいから。
庭を眺めながら、ソファでくつろぎたいから。
同じ「40帖のLDK」という希望でも、
その奥にある暮らしのイメージは人によって違います。
もし、家族が落ち着いて過ごせることが一番の目的なら、
単純に床面積を増やすことだけが答えではありません。
窓からどこまで視線が抜けるのか。
ソファに座ったとき、何が見えるのか。
天井の高さや光の入り方、
家具の配置によって、
空間の感じ方は変わります。
反対に、大人数で集まる機会が多いご家庭なら、
広さだけでなく、
キッチンとの関係や人の動き方も大切です。
つまり、同じ希望でも、
設計上の答えは一つではないということです。
間取りを考える前に、
その希望が生まれた理由を知るということ。
そこに、住まい手さん自身が
暮らしに合った住まいを見つける手がかりがあります。
中庭のある家。
欲しいのは中庭そのものですか?
奈良で和モダンの注文住宅を考える方の中には、
中庭のある家に
憧れる方も多くおられます。
格子越しに見える庭。
深い軒がつくる陰影。
障子を通して室内に広がる柔らかな光。
外からの視線を気にせず、庭とつながる暮らし。
こうした風景には、
数字では表しにくい魅力があります。
ただ、中庭を設ければ、
必ず心地よい家になるわけではありません。
敷地の形状、隣家との距離、方位、日当たり、
建物の配置によって、
中庭の役割は変わります。
例えば、外部からの視線を
遮りたいという理由で
中庭を希望されている場合。
必要なのは、
必ずしも四方を建物で囲んだ
中庭ではないかもしれません。
建物の一部をずらしたり、
格子や塀を組み合わせたり、
窓の位置を調整したりすることで、
プライバシーと開放感を両立できる場合もあります。
一方で、家の中心に庭を置き、
複数の部屋から緑を眺めたいのであれば、
中庭を中心にした間取りに意味が生まれます。
大切なのは、
中庭という形を先に決めることではなく、
その庭があることで、
毎日の暮らしに
どのような時間が生まれるのかを
考えることです。
朝、庭の緑を眺めながら
コーヒーや紅茶を飲む。
休日、外の気配を感じながら読書をする。
夜、室内の明かりに照らされた木々を眺める。
そのような時間を思い描くと、
庭の広さや形、窓の位置にも、
自然と理由が生まれてきます。
収納を増やせば、暮らしやすくなるのでしょうか?
家づくりの打ち合わせでは、
収納を充実させたいという希望もよく耳にします。
玄関収納、シューズクローク、
ウォークインクローゼット、
パントリー、リビング収納。
もちろん、
必要な収納を確保することは大切です。
しかし、収納は広ければ広いほど使いやすい、
というものでもありません。
例えば、帰宅してから上着を脱ぎ、
手を洗い、荷物を片づけ、リビングへ向かう。
その一連の動きに合わせて収納を配置すれば、
毎日の片づけが自然に行いやすくなります。
反対に、収納量が十分でも、
使う場所から離れていれば、
物が出しっぱなしになることがあります。
キッチンでも同じです。
調理器具や食器、
食品の収納場所だけでなく、
冷蔵庫の位置や家電の使い方、
買い物から帰ったときの動線まで考える。
そうすることで、
生活感を抑えながら、
使いやすい空間をつくることができます。
和モダンの住まいでは、
物が整って見えることも、
空間の落ち着きにつながります。
ただし、
美しく見せるために
日常の使いやすさを犠牲にしてしまっては、
長く暮らす住まいとして十分ではありません。
収納の目的は、
物をたくさんしまうことではなく、
暮らしを無理なく整えられること。
私は設計のプランを練る際には
収納の大きさと同じくらい、
その場所と使い方を大切にしています。
上質な住まいは、
すべてを大きく、
豪華にすることではありません。
ゆとりのある予算で
注文住宅を計画する場合でも、
何に価値を置くかという判断は必要です。
床面積を広げるのか。
素材の質感にこだわるのか。
庭や外構にゆとりを持たせるのか。
造作家具や照明に力を入れるのか。
どれも住まいの質に関わる大切な要素です。
しかし、すべてを同じように優先することが、
必ずしも満足度の高い住まいにつながるとは限りません。
例えば、
リビングから庭を眺める時間を
大切にしたいご家庭なら、
室内の面積を少し抑えてでも、
庭とのつながりを整えることに
価値があるかもしれません。
落ち着いた和モダンの空間を望むなら、
装飾を増やすよりも、
木材や塗り壁の質感、
障子を通した光、
軒が落とす影を丁寧に考える方が、
求める雰囲気に近づくこともあります。
天井についても、
単純に部屋の天井高さが
高ければよい
という訳ではありません。
あえて高さを抑えることで、
包まれるような
落ち着きを感じられる場所が生まれます。
その先に庭や明るい空間が広がれば、
高さの変化が
空間の豊かさにつながることもあります。
上質さは、
設備や素材の価格だけで
決まるものではありません。
空間のつながり、
光と影、視線、素材の手触り、
日常の動作。
それぞれが無理なく整っていること。
その積み重ねが、
住まいの品のよさや
居心地をつくるのだと考えています。
夫婦で希望が違うときも、
どちらかが我慢するとは限りません。
家づくりでは、
ご夫婦の希望が異なることもあります。
一方は、庭とつながる
開放的なリビングを望んでいる。
もう一方は、
外からの視線が気にならない
落ち着いた家にしたい。
あるいは、
一方は生活感のない美しいキッチンを望み、
もう一方は収納量や家事のしやすさを重視している。
そんなとき、
どちらの希望を優先するかという
話になりがちです。
けれども、少し見方を変えると、
両方の希望を生かせる可能性があります。
開放感とプライバシーは、
必ずしも相反するものではありません。
美しさと使いやすさも、
どちらか一方を
選ぶ必要があるとは限りません。
大切なのは、
それぞれが何を求めているのかを、
深く考えることです。
開放的な家が欲しいという希望の奥には、
明るさや広がりを感じながら
暮らしたいという思いがあるかもしれません。
閉じた家にしたいという希望の奥には、
人目を気にせず
安心して過ごしたいという
思いがあるかもしれません。
そう考えると、
外に対しては落ち着いた表情を持ちながら、
内側には庭とつながる
開放的な空間を設けるという
方法も見えてきます。
家族の希望を単純に足し合わせるのではなく、
その背景を整理して、
一つの住まいとして整えていく。
それも、
ヒアリングの時間を丁寧に考える
建築家の大切な
役割だと考えています。
家づくりの優先順位を見つける、
3つの問い。
これから注文住宅やリフォームを考える方に、
少し想像していただきたいことがあります。
1.新しい家で、
どのような時間を一番大切にしたいですか?
家族と食卓を囲む時間でしょうか。
一人で静かに過ごす時間でしょうか。
庭を眺めたり、
趣味を楽しんだりする時間でしょうか。
部屋の数や広さを考える前に、
その時間を思い浮かべてみてください。
2.今の住まいで、
無意識に我慢していることはありませんか?
片づけても、すぐに物が散らかる。
家事のたびに何度も行き来する。
窓を開けたいのに、
外からの視線が気になる。
家族が集まる場所なのに、
なぜか落ち着かない。
普段は当たり前になっている小さな不便の中に、
これからの家づくりで
大切にしたいことが隠れている場合があります。
3.10年後、20年後も変わらず
大切にしたいことは何でしょうか?
家族構成や生活習慣は、
年月とともに変わります。
子どもが独立した後の暮らし。
夫婦二人で過ごす時間。
将来の身体の変化や、住まいの維持管理。
今の希望だけでなく、
これからの暮らしを想像することも、
住まいの優先順位を考えるうえで大切です。
この3つの問いに、
すぐ答えを出す必要はありません。
むしろ、
考える過程で新しい希望に
気づくこともあると思います。
〇関連blog・コラム
理想の暮らしがうまく言葉にできない方へ|「自分たちらしい家」を見つける5つの問い、建築家と暮らしの感度を拡張する家づくり
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail983.html?utm_source=chatgpt.com
建築家との家づくりは、
答えを決める前から始まっています。
家づくりを始めるとき、
間取りやデザインの希望を
明確にしておかなければならないと
思われる方もいらっしゃいます。
けれども、
私は必ずしもそうではないと
考えています。
好きな空間の写真はあるけれど、
なぜ好きなのかはうまく説明できない。
和モダンの家に憧れるけれど、
自分たちの暮らしに
どのように取り入れればよいか分からない。
中庭や平屋に興味はあるけれど、
本当にそれが自分たちに
合っているのか迷っている。
そうした段階から考え始めることに、
意味があります。
住まいの設計は、
希望をそのまま図面に
置き換える作業ではありません。
言葉になっている希望だけでなく、
普段の暮らし方や何気ない習慣、
これから大切にしたい時間を読み解きながら、
住まいの形を考えていくこと。
もちろん、敷地条件や法規制、
構造、性能、予算など、
現実的な条件との調整も欠かせません。
理想と現実のどちらかを諦めるのではなく、
その最適解になりえる可能性を探していく。
私は、そこに建築家としての
仕事の重要性があると考えています。
これからの暮らしに何を残したいですか?
家づくりでは、
どうしても「何をつくるか」に
意識が向きます。
どのような間取りにするか。
どんなキッチンを選ぶか。
中庭をどのくらいの広さにするか。
もちろん、どれも大切なことです。
でも、その前に
考えてみたいのです。
その家で、
どのような気持ちで朝を迎えたいのか。
一日の終わりに、
どんな場所でくつろぎたいのか。
家族と、どのような時間を
重ねていきたいのか。
住まいは、
完成した瞬間を
目的にするものではありません。
そこから始まる毎日の暮らしにこそ、
本当の価値があると思います。
何を増やすかだけではなく、
何を大切に残すか。
その選択が、
自分たちらしい住まいの輪郭を
少しずつ明確にしてくれるのでは
ないでしょうか。
奈良で、自分たちらしい
注文住宅・リフォームを考えている方へ。
やまぐち建築設計室では、
奈良県橿原市のアトリエを拠点に、
和モダンの注文住宅、中庭のある家、
平屋、二世帯住宅、
リフォーム・リノベーション、
古民家再生などの設計を行っています。
住まいのご相談では、
間取りやデザインのご希望だけでなく、
現在の暮らしや、
これから大切にしたい時間についても
丁寧にお話を伺います。
希望はたくさんあるけれど、
何から考えればよいか分からない。
住宅会社の提案を見ているけれど、
自分たちに合った住まいなのか迷っている。
和モダンの落ち着いた家にしたいけれど、
暮らしやすさも大切にしたい。
そのような方も、
住まいへの思いを整理するところから
丁寧に始めてみませんか?
奈良市、生駒市、大和郡山市、
橿原市、桜井市、香芝市、葛城市、
明日香村をはじめ、
奈良県内および近隣地域での
家づくりについてご相談を承っています。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
ご連絡ください
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