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ブログ・コラム

2026.10.04

家具からも丁寧に考えると、家はもっと心地よくなる|奈良の注文住宅で考える、間取り・動線・インテリアをつなぐ上質な暮らしの設計

カテゴリ:
家具・インテリアから考える心地よい暮らし

上質な家は、間取りだけでは完成しないということ。

家具・動線・余白から考える、暮らしの質を高める住宅設計を提案。

 

ポルトローナ・フラウ大阪ショールームの上質なリビング空間。ソファやラウンジチェア、テーブル、照明と余白の関係から、奈良の注文住宅で間取り・動線・家具・インテリアを一体で考える心地よい住まいの設計を検討。

※ポルトローナフラウ大阪SRにて。

 上質な家具があるだけで心地よい家になるわけではありません。

 大切なのは、家具と人、光、動線、そして余白の心地よい関係。

 その一つひとつを丁寧に整えることで何気ない日常が心を満たす豊かな時間へと変わっていきます。

 

家を建てようと思ったとき、

「LDKは何帖にしよう」

「何部屋必要だろう」

「キッチンはアイランドがいい」

そんなところから考え始める方は多いと思います。

 

もちろん、間取りは大切です。

 

けれど、これまでさまざまな住宅やホテル、

レストランを訪れ、良質な家具やインテリアに触れてきた方ほど、

広いだけでは、心地よい家にはならない。

ということにも、

どこかで気づいているのではないでしょうか?

 

42帖のLDKがあったとしても、

落ち着かない家になる場合もあります。

 

反対に、それほど広くなくても、

なぜかその場で居たくなる空間も存在します。

 

その違いをつくっているのは、

単純な床面積による広さの違いだけではありません。

 

光。

視線。

家具。

人との距離。

収納。

動線。

庭。

素材。

そして、何も置かれていない余白。

 

建築空間・・・住宅の心地よさは、

そうしたものが互いにつながることで生まれます。

ですから私は、

間取りをつくることからではなく、

その家でどんな時間を過ごしたいのかを考えるところから、

住まいの設計を始めることが

大切だと考えています。

 

「高級住宅」と「高価なものを集めた家」は同じではないということ。

天然石を使う。

大きな吹抜けをつくる。

海外製キッチンを入れる。

Molteni&CやPoltrona Frauの家具を置く。

 

それだけで上質な住宅になるのでしょうか?

私は、少し違うと感じています。

 

上質なソファやラウンジチェアを、動線・視線・照明・余白まで考えて配置したモダンなリビング空間。奈良の注文住宅で、間取りと家具・インテリアを一体で考える心地よい住まいづくりの参考事例

※ポルトローナ・フラウ大阪ショールームの空間展示によるリビング空間。

 ソファやラウンジチェア、テーブル、照明と余白の関係から、

 インテリアを一体で考える心地よい住まいの設計を検討。

 

 

もちろん、良質な素材や家具には、

それだけの理由があります。

 

しかし大切なのは、

それを使うことではなく、

その価値を暮らしの中で生かすこと。

 

例えば、美しいソファを置く。

では、そのソファに座ったとき、何が見えるのでしょう?

テレビでしょうか?

庭でしょうか?

空でしょうか?

炎でしょうか?

あるいは、少し離れたところで過ごしている家族でしょうか?

 

その答えによって、

窓の位置も、

庭のつくり方も、

照明も、

天井の高さも、

ソファの向きも変わってきます。

 

ですから家具と建築は、

本来、別々に考えるものではありません。

 

忙しく暮らす人ほど、

家の中では「考えなくても整う」ことが大切になるということ。

 

仕事では、多くの判断をする。

人と会う。

予定を調整する。

移動する。

さまざまな情報に触れる。

そういう毎日を過ごしている方ほど、

家に帰ったときくらいは、余計な判断を減らしたいものです。

 

鞄をどこへ置こう。

鍵はどこだったか。

コートをどこへ掛けよう。

届いた荷物をどこへ置こう。

買ってきた食品をどう片付けよう。

洗濯物をどこへ持っていこう。

 

一つひとつは、小さな選択と判断です。

けれど、それを毎日繰り返します。

ですから、暮らしの基本となる住宅では、

頑張って片付けなくても、

自然に整いやすい仕組みをつくっておくことが

大切だと考えています。

 

例えば、

玄関からクローク、手洗い、LDKへ。

駐車場からパントリー、冷蔵庫、キッチンへ。

ランドリーから乾燥、収納へ。

朝起きて、身支度をして、家を出るまで。

 

図面の上では数メートルの違いでも、

それを10年、20年と繰り返せば、

暮らしへの影響は小さくありません。

 

動線設計とは、単に家事時間を短くするためだけのものではなく、

暮らしの中に発生する小さな判断やストレスを、

建築空間によって減らしていくことでもあると思っています。

 

家具を最後に考えると、建築でできることが少なくなる。

住宅がほぼ完成してから、

「さて、ソファは何にしましょうか」と家具を考える場合。

もちろん、それでも家具を選ぶことはできます。

 

けれど私は、家具やインテリアについて、

もっと早い段階から話をしたいと思っています。

間取を考えると同時、

または・・・それよりも早い段階から。

なぜなら、

家具の選択肢が変われば、

窓が変わる。

照明が変わる。

コンセントが変わる。

壁の長さが変わる。

人が歩く場所も変わるからです。

 

3000mmを超える大きなソファも、

図面上に収まればよいわけではありません。

人が座る。

立ち上がる。

テーブルに手を伸ばす。

誰かがその後ろを歩く。

横に座った人と話す。

庭を見る。

 

そうした人の所作まで含めて初めて、

「置くことになる家具」が「心地よく使える家具」になります。

 

Molteni&Cの家具で構成された上質なリビング・ダイニング空間。ソファやラウンジチェア、ダイニング、照明、収納、キッチンをつなぎ、奈良の注文住宅で家具・動線・視線・余白まで一体で考える心地よい住まいの設計イメージ。

※Molteni&C大阪SRにて。

 家具は、空間を飾るためだけのものではありません。

 ソファや椅子の配置から、視線、動線、光、余白までを丁寧に整える。

 その積み重ねが、家族の時間を心地よくする住まいの質につながります。

 

Molteni&Cのショールームでも、

住宅やインテリアを検討するとき、実物を確認するようにしています、

可能な範囲ですが・・・・・。

 

Molteni&Cの収納システムで構成された上質なウォークインクローゼット。衣類やバッグを美しく整える収納、照明、家具配置、動線まで一体で考え、奈良の注文住宅で毎日の身支度を心地よくするインテリアと暮らしの設計。

※収納スペースは沢山入ればよいだけではありません。

 服を選び、身支度を整える時間まで心地よくなるように、照明や動線、家具との関係を丁寧に考える。何気ない日常の所作から住まいを考えることも、建築家との家づくりの大切な時間です。

 

Molteni&Cは1934年以来「quality living」という文化を掲げ、

単品の家具だけではなく、

リビング、収納、寝室、キッチン、

バスルーム、アウトドアまで含めて住空間を捉えています。

私がショールームで見るのも、

対象となる家具・・・・・。

例えばソファそのものだけではありません。

 

ソファとテーブルの距離。

家具の背後に残された余白。

収納と壁との関係。

座ったときの目線。

素材同士のつながり。

光が当たったときの表情。

どのように照明を扱うべきなのか?

 

Molteni&Cのテレビボードと壁面収納を取り入れたモダンなリビング空間。テレビ・収納・照明・家具配置・動線を一体で整え、奈良の注文住宅で生活感を美しくまとめながら、家族が心地よく過ごせる上質なインテリアを考える住まいの設計。

※ホテルライクというキーワードのあるリビングは高級な家具を置くだけでは完成しません。

 テレビボードや収納、照明、家具、余白まで一つの風景として整えるように、その美しいバランスが、日常の時間を特別なものへと変えていきます。

 

 

そして、

家具が置かれていることで、

人がどのように動き、どこに留まりたくなるのか?

そういったことを「リアルの範囲」から見ています。

 

家具の寸法を住宅へ入れるだけなら、カタログでもできます。

しかし、実物の前に立ち、座り、身体との関係を確かめると、

図面上の寸法とは違う「情報」が見えてきます。

 

Dada Engineeredのキッチンから考える「美しさと生活感」

キッチンも同じです。

現在Molteni&Cのキッチンには、

Dada Engineeredという品質と革新の考え方が位置づけられています。

 

Molteni&C大阪ショールームのDada Engineeredによるモダンなキッチン。大理石調の大型アイランド、黒を基調とした収納、間接照明を組み合わせ、奈良の注文住宅でキッチン・動線・収納・インテリアを一体で考える上質な暮らしの設計を検討。

※美しいキッチン空間は、見た目だけで生まれるものではありません。

 アイランドの寸法、収納、家具との距離、人の動きまでを丁寧に読み解く。

 

 

キッチンは、料理をするためだけの場所ではありません。 家具や動線、収納、照明、素材まで丁寧に整えることで、日々の所作まで美しくなる。Dadaのキッチンから、暮らしと建築を一体で考える意味を読み解きます。

※このキッチンプランでのレイアウト図には、心地よい暮らしを支える理由が詰まっています。

 

 

Dadaは1926年に始まり、

1979年からMolteni&Cとの歴史を重ね、

現在は技術とクラフトマンシップを融合したキッチンづくりへつながっています。

 

ショールームでキッチンを見るときも、

私は天板や扉材だけを見ているわけではありません。

料理する。

食材を出す。

盛り付ける。

食器を取り出す。

片付ける。

朝、一人でコーヒーを淹れる。

休日には二人で料理をする。

ときには人を招く。

 

キッチン周辺で過ごすには、

さまざまな時間軸の存在があります。

ダイニングやリビングとのつながりも存在します。

 

ですから「美しいキッチンにしたい」というご要望を、

単純に生活感を隠すことへ置き換えないようにしています。

 

本当に目指すべきなのは、

暮らしに必要なものが必要な場所に自然に収まっていること。

 

その結果として、空間が静寂を纏うように見える。

私は、その状態の方が上品だと考えています。

 

Poltrona Frauの家具を、写真だけでは選ばない理由。

Poltrona Frauについても、

私はよく大阪ショールームに直接うかがい、

実物を見ながらインテリアを考える機会があります。

 

〇関連blog

ポルトローナ・フラウ大阪ショールーム招待会(Invitation)で考える上質な暮らしのつくり方|建築家が紐解く家具・空間・和モダンと心地よい住まいの環境設計

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail788.html?utm_source=chatgpt.com

 

ここでも重要なのは、ブランド名そのものではありません。

例えば革。

写真では「ベージュ」「ブラウン」「ブラック」という色として見えます。

しかし実物の家具では、

光によって変化する表情。

革の細かな質感。

身体に触れた感覚。

背もたれに身体を預けたときの感触。

家具そのものの量感。

そして、周囲の空間素材と距離感の関係があります。

 

ですから、住宅に家具を採用するとき、

カタログや画面で美しいかではなく、

計画するその家と暮らしの価値観の範囲でどう見えるのか?

どのように過ごす時間を生むのかというところを

考えています。

 

Poltrona Frauは2026年のコレクションに「True Over Time」というテーマを掲げています。

そこに示されているのは、単に「長持ちする」という話ではありません。

時間を経てもアイデンティティや意味を失わず、

調和や価値を保ちながら

記憶を重ねていくデザインという考え方。

 

私は、この考え方は住宅にもよく似ていると思います。

新築時が一番美しい家ではなく、

時間とともに好きになる家。

 

住宅は、完成写真を撮るためにつくるものではありません。

完成したその日以降、そこで生活が始まります。

 

床に小さな傷がつく。

木の色が少し変わる。

革に艶が生まれる。

子供が成長する。

庭の木が大きくなる。

夫婦二人で過ごす時間が増える。

家族のあり方も変わっていきます。

 

ですから、

完成した瞬間だけではなく、10年後にも好きでいられるか?

という視点を持ちたいと思っています。

 

流行を否定する必要はありません。

しかし、流行だけでつくらない。

新しさを取り入れながら、

時間が経過しても違和感の少ないものを選ぶ。

それは家具にも、建築にも共通しています。

 

arflexの「生活の主役は人」という考え方。

arflexのものづくりには「生活の主役は人である」

という明確な考え方があります。

 

arflex大阪ショールームのブランドサインと植栽を取り入れた空間。上質な家具やインテリアを実際に確かめながら、奈良の注文住宅で家具・間取り・動線まで一体で考える心地よい住まいづくりを検討。

 

家具は住み手の個性を引き立てる脇役であり、

暮らしに欠かせない「生活の道具」であると位置づけられています。

私は、この考え方に共感します。

家具が主役ではない。

建築も主役ではない。

そこで暮らす人が主役。

 

arflexのソファとラウンジチェアを中心に、テーブル・ラグ・アート・照明・植栽を調和させた上質なリビング空間。奈良の注文住宅で家具配置・動線・視線・余白まで丁寧に考える、心地よいインテリアと住まいの設計。

※心地よい家具とは、眺めるためではなく、そこで過ごす時間を豊かにしてくれるもの。

 ソファの座り心地、家族との距離、光や余白まで丁寧に考えると、リビングは「帰りたくなる居場所」へと変わっていきます。

 

どれほど美しい住宅でも、

建築に合わせて住む人が我慢し続けなければならないのであれば、

それは本当に豊かな住宅なのだろうか?

そう考えます。

 

上質な家具ほど「何もない場所」が必要になるということ。

素敵な家具をたくさん置くことと、

上質なインテリアを生み出すというは同じではないという事。

 

むしろ良質な家具ほど、

空間と居場所、家具に関して、

周囲の余白が重要になります。

 

一脚の椅子。

一枚の壁。

その横に落ちる光。

何も置かれていない床。

窓の向こうに見える庭。

それだけで成立する場所があります。

 

この感覚は、

日本建築にある「間」ともつながります。

何もない場所は、

余っている場所ということではありません。

 

視線を休ませる。

光を受け止める。

影を愉しむ。

陰影の奥行きを知る。

家具を際立たせる。

人と人との距離を整える。

そして、

心を休ませる。

 

そのための余白です。

 

ホテルライクなモダン住宅であっても、

和モダンな住宅であっても、

私はこの「間」を大切にしたいと考えています。

 

家族だからこそ、いつも一緒でなくてもいいということ。

住宅を考えるとき「家族が集まるLDK」という言葉をよく使います。

 

もちろん、それも大切です。

でも家族だからといって、

いつも同じことをしているわけではありません。

 

一人はソファで本を読む。

一人はダイニングで仕事をする。

一人はキッチンで料理をする。

子供は少し離れた場所で勉強する。

別々のことをしながら、

ふと顔を上げれば気配が分かる。

そんな時間も心地よいものです。

 

人生の喜怒哀楽のそばで暮らすということ。

 

ですから住宅では特に、

「つながること」と「離れること」を両方考える。

 

家具の向き。

壁。

天井。

段差。

照明。

庭。

 

それらによって、人と人との距離は変わります。

 

間取り図だけでは表現しにくい部分ですが、

私は住宅の居心地を左右する大切な設計だと思っています。

 

人を招く家には「見せない設計」も必要です。

仕事仲間や友人を自宅へ招く機会が多い方の場合、

来客時の動線も重要になります。

 

玄関を入った瞬間に、

家族の靴や鞄、

冷蔵庫、

ランドリー、

生活用品がすべて見えてしまえば、

迎える側も少し落ち着きません。

 

だからといって、

生活感を完全になくす必要もありません。

 

大切なのは、

どこまでを人に見せ、どこからを家族だけの領域にするのか。

その境界を整えることです。

 

玄関を入ったときに見える壁。

その先の庭。

光。

アート。

LDKへ入った瞬間の景色。

来客が家に入ってから座るまでの数十秒も、

住宅での「もてなし」体験の一部です。

 

見栄のためではありません。

招く人にも、

そこで暮らす家族にも、

余計な緊張をつくらないためです。

 

美しい動線は必ずしも「最短距離」がよいという訳ではありません。

家事動線は短い方がいい。

確かにその通りかも知れません。

でも住宅のすべてを最短距離でつなげれば、

良い家になるわけではありません。

 

例えば玄関からLDKまで。

数歩余計に歩いたとしても、

坪庭を見る。

少し暗い場所を通る。

その先に明るいLDKが開ける。

その数秒によって、

仕事から家へ、

外から内へ、

気持ちが切り替わることがあります。

 

ですから私は、

効率を求める場所と、

あえて余白をつくる場所を分けて考えます。

 

機能には、合理性を。

心には、余白を。

 

その両方があることで、

住まいは単なる便利な箱ではなくなります。

 

家具は後から買えます。

でも、建築は簡単にはゼロベースに戻せません。

 

ここは、これから住宅を建てる方にぜひ考えていただきたいところです。

家が完成してからでも、

ソファは買えます。

テーブルも買えます。

照明器具も選べます。

しかし、

「このソファに座ったら、庭がもう少し見える窓にすればよかった」

「ここにフロアランプを置きたいけれど、電源がない」

「もう少し大きなダイニングテーブルにしたいけれど、椅子を引くと通れない」

「気に入った収納家具を置きたいけれど、壁の寸法が足りない」

ということに完成後気づいても、

建築を変更するのは簡単ではありません。

 

だからといって、

設計を始める前に家具を全部決める必要はありません。

 

大切なのは、

何を買うかではなく、

どんな時間を過ごしたいのかを早い段階から考えておくこと。

 

住まいの設計を始める前、

PLANの検討中だからこそ、

窓をどうするべきなのかを検討することができる。

壁の位置や広さを検討することができる。

照明の意味を吟味することができる。

収納を動線とともに考えることができる。

庭との距離感や関係も整えることができる。

 

家が完成してからではなく、

まだ何も決まっていない時期こそ、

丁寧に暮らしについて考えることができる時間。

 

住宅にお金を掛ける意味を「価格」だけで考えない。

上質な住宅や家具の話をすると、

どうしても価格へ意識が向かいます。

けれど住宅は、

何十年もの時間を過ごす場所であり、

暮らしの基本となる生活環境の場。

 

朝の30分。

仕事から帰った後の数時間。

休日。

家族との夕食。

夫婦で過ごす夜。

子供と暮らす事の出来る時間。

友人を招く時間。

大切な人と過ごす時間。

一人で静かに過ごす時間。

 

その一つひとつが積み重なって人生になります。

そう考えると、住宅への投資とは、

単に床面積や設備にお金を掛けることではないことに気づくことができると思います。

これから自分たちが過ごす「時間の質」へ投資することでもあるという事。

 

そういう意味を持つので、高価だから採用するのではありません。

有名ブランドだから選ぶのでもありません。

その家族の暮らしに必要であれば選ぶ。

必要でなければ、選ばない。

予算を増やすことより、

どこに価値を置くのかを整理すること。

 

それも建築家の大切な仕事の一部だと思っています。

 

「どんな家が欲しいですか?」だけでは、

見えてこないものごとが沢山あります。

 

私は住宅の相談で、

間取りの話だけを聞こうとは思っていません。

 

仕事のこと。

休日のこと。

家族との時間。

一人で過ごす時間。

今使っている家具。

これから迎えたい家具。

好きなホテル。

好きなレストラン。

旅先で心に残った場所。

人を招くことが多いのか。

料理をするのか。

車が好きなのか。

本を読むのか。

庭を眺めたいのか。

 

そして、

今の暮らしで、少しだけ気になっていること。

 

一見、建築とは関係のなさそうな話の中に、

その人らしい住宅を考える手掛かりがあります。

「ホテルライクな家が好き」

「和モダンにも惹かれる」

「Molteni&Cのインテリアが好き」

「Poltrona Frauの家具を置いてみたい」

そんな断片的な言葉でも構いません。

 

そこから・・・なぜ、それに惹かれるのか?

という内容を考えていきます。

 

まだ言葉になっていない「好き」を、住まいのかたちへと。

家づくりを始める段階で、

理想の暮らしをすべて説明できる人は、ほとんどいません。

「こんな感じが好き」

「これは少し違う」

「うまく説明できないけれど、落ち着く」

それで十分です。

ショールームへ行ったり、

家具に座ったり、

素材に触れたり、

住宅の写真を見たりしながら、

少しずつその感覚を言葉にしていく。

 

私はその過程も、

住宅設計の一部だと考えています。

 

ですから、

やまぐち建築設計室では、

建物だけを切り離して考えるのではなく、

間取り、生活動線、家具、インテリア、

収納、照明、素材、色彩、窓、庭、

そして、そこで過ごす時間まで含めて住まいを考えます。

 

上質な家とは、住む人自身が価値を感じ続けられる家。

 

誰かに見せるためだけの家ではなく、

朝起きたとき。

仕事から帰ったとき。

休日の午後。

家族と食事をするとき。

一人で静かに過ごす夜。

そんな何気ない時間に「この家にしてよかった」と思えること。

 

私は、それが上質な住宅の一つの答えだと思っています。

豪華である必要はありません。

広さが無いとだめだという必要もありません。

 

しかし、

自分たちが大切にしたいものには、きちんと価値を与える。

そのために、何をつくるのか?

何をつくらないのか?

どこに予算を掛けるのか?

どこに余白を残すのか?

 

その最適解を丁寧に探していきます。

まだ土地が決まっていない。

間取りも決まっていない。

好きなインテリアはあるけれど、どう住宅へ落とし込めばよいのか分からない。

新築にするのか、リフォーム・リノベーションにするのかさえ迷っている。

 

そんな段階だからこそ、

考えることができる内容があります。

 

家を建てると決めてからではなく、

「これから、どんな暮らしをしたいのだろう」

と考え始めたところから、建築家と話してみる。

そんな家づくりの始め方もあります。

 

やまぐち建築設計室では、

新築住宅、リフォーム・リノベーション、インテリアについて、

まだ言葉になっていない

暮らしの希望を整理するところから、

住まいについて一緒に考えています。

 

間取りをつくることが、住宅設計の目的ではありません。

その家で過ごす時間が、

少しずつ心地よくなっていくこと。

 

家具も、建築も、庭も、光も、

そのために存在するものだと考えています。

 

上質な住まいとは、

完成した日に価値が最大になる家ではなく、

暮らすほどに、

その人にとっての暮らしの価値が深まっていく家。

 

そんな住まいの在り方を、

一邸ずつ丁寧に考えています。

 

やまぐち建築設計室の予約制住まいづくり相談会のご案内

※新築・リフォーム・土地探しなど、

まだ考えがまとまっていない段階からご相談いただけます。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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