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2026.10.03

その空間で過ごすときに感じる「広さ」は、帖数だけでは決まらない|奈良の注文住宅・リフォームで考える、視線・庭・光と質感が織りなす心地よい暮らし

カテゴリ:
住まいと暮らしの設計思想

広い家にしたい、広い部屋にしたいというその願いの奥にあるもの。

 

奈良の注文住宅・リフォームで考える、

帖数だけでは測れない心地よさのある暮らしの提案。

 

グレーのソファと天然石調のローテーブルを配したホテルライクなLDK。木の床と間接照明が空間をつなぎ、リビングから奥のダイニングや窓へ視線が伸びる。奈良のやまぐち建築設計室が、帖数だけでは測れない広がりと心地よさを伝えるために用いた設計提案の空間イメージ。

※同じ帖数でも、くつろぎが変わるのはなぜでしょうか?

 家具のサイズと密度、窓の先の景色、光の重なり。

 ホテルライクなLDKから広さの数字だけでは見えてこない心地よさを考えます。

 

夕食を終え、ソファに腰を下ろす。
窓の向こうでは、庭の葉が静かに揺れている。
家族は同じ部屋にいるけれど、それぞれの時間を楽しめる。

 

家づくりで「広いリビングがほしい」と思うとき、

求めているのは、こんな時間かもしれません。

 

家具を置いても窮屈にならないこと。

外の視線を気にせずくつろげること。

忙しい一日の終わりに、気持ちまでほどけること。

 

その願いを間取りにするには、

部屋の帖数(広さ)とともに、

そこで何を見て、どう動き、

どのように過ごすかを考える必要があります。

 

今回は、私が住まいづくりで大切にしている

「知覚される広さ」を、

暮らしの価値と結びつけて少し書いてみたいと思います。

 

LDKは何帖あれば、広く感じるのでしょうか?

広く感じるための帖数に、

すべてのご家族に共通する正解はありません。

 

家族の人数、家具の寸法、部屋の形、

通路の取り方、窓の位置によって、

暮らしている環境・・・・・。

 

同じ面積でも使い心地は変わります。

キッチンや通路がどれだけ含まれているかも、

確認したいところです。

 

大切なのは、部屋の床面積、

家具を置いたあとの使える広さ、

そしてその場所で感じる広がりを、

丁寧に考える事。

 

ここでいう「知覚される広さ」とは、

目に入る景色や空間のつながりから感じる、

主観的な広々しさです。

 

必要な通路幅や収納量を確保したうえで、

その居場所から

どんな広がりを感じられるかを考えます。

 

 

広さの印象には、寸法以外の要素も関わります。

2016年のとある研究では、

仮想空間のオフィスを歩く実験を通して、

部屋の大きさ、明るさ、

窓の大きさ、家具の量に加え、

直前に経験した空間も広々しさの評価に

関わることが示されています。

 

ただし、これは一定条件での実験です。

住宅でも同じ効果が必ず得られる、

という意味ではありません。

 

そして家具についても、

2014年のとある研究では

模型を使う実験とVRを使う実験で結果が異なったという報告があります。

 

また、2019年の14人を対象としたVR研究では、

窓の外の景色を変えても、

広々しさの評価に有意な差は

見られませんでした。

 

結果的には、

「大きな窓なら必ず広く感じる」

「家具を減らせば解決する」といった、

一つの方法だけでは説明しきれないという事です。

 

私はこうした知見を、

暮らしを丁寧に確かめるための手掛かりと考えています。

ここからお伝えするのは、

それを踏まえた、

やまぐち建築設計室の空間設計の考え方です。

 

 1.ソファに座った目線から、間取りを考える

図面では広く見えても、

座ると目の前に収納や隣家の壁があるものです。

そんな違いは、

平面図だけでは気づきにくいものです。

 

私が考えるべきだと思うのは、

ソファに座ったとき、食卓を囲むとき、

キッチンに立つとき、

それぞれの視線の先の感じ方です。

 

庭の一本の木が見える。

隣の居場所まで穏やかにつながる。

視線を少し上げると空がある。

 

窓と家具、庭と壁の位置を調整し、

その場所で過ごす人の目線から

空間構成を組み立てます。

窓の面積に加えて、

窓の先にどんな景色を用意するを考える。

 

まずはそれが、私の空間設計の出発点です。

 

2.「カーテンを開けて暮らせる窓」を計画する

開放的な家を望んで大きな窓を設けても、

道路や隣家からの視線が気になれば、

日常ではカーテンを閉めることになります。

 

開放感とプライバシーは、

一緒に設計するべき条件です。

中庭に向けて窓を開く。

塀や格子の位置を調整する。

通行する人の目線と、

室内で座る人の目線の高さを確かめる。

 

格子や植栽でどれくらい視線を遮れるかは、

角度や間隔、

季節によって変わります。

 

夜、室内が明るくなったときの見え方も検討します。

 

外を眺めながら、

自分たちの時間を守ることができるように。

 

その安心があってこそ、

窓のある暮らしを楽しめると考えています。

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「外から丸見え」は嫌。でも閉じた家にもしたくない。|注文住宅を計画する前に考えておくべき、視線と開放感を整える外観・間取り・外構を融合した設計の工夫と提案の付加価値のある暮らし。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail976.html?utm_source=chatgpt.com

 

3.軒下や広縁を、暮らしにつながる場所にする

室内の先に軒下があり、

その向こうに庭がある。

内と外の間に、少し立ち止まれる場所をつくる。

深い軒、広縁、回廊、

テラスといった中間領域は、

私が和モダンの思想で大切にしている要素です。

 

庭を眺めるだけでなく、

椅子を出してお茶やコーヒーお酒を飲む。

雨の日には、

濡れる葉を室内から楽しむ。

夕方、室内とは少し違う空気を感じる。

 

こうした過ごし方を考えると、

庭や軒下は、

日々の居場所を豊かにする空間になります。

 

もちろん、

中庭を設ければ室内に使える面積との配分が必要です。

日当たり、排水、手入れ、

外壁や窓の費用も含め、

ご家族の価値観や暮らしに合う方法を選びます。

 

4.広がりと、落ち着ける場所を両方つくる

天井を高くする、部屋をすべてつなぐ。

その方法が、

ご家族のくつろぎ方に

合うかを考えることも大切です。

 

人が集まる食卓には伸びやかさを。

一人で本を読む場所には、

少し包まれるような落ち着きを。

 

空間の高さや光の入り方、

隣の場所との距離を調整すると、

同じ住まいの中に、

異なる居心地をつくれます。

 

障子を通る柔らかな光、木の天井、軒が落とす影。

和の趣を現代の暮らしへ取り入れるとき、

私は素材の見た目とともに、

その場所でどんな時間が流れるかを考えます。

 

家族と過ごす時間にも、

一人に戻る時間にも、

自分の居場所がある。

その選ぶことのできる余地が、

暮らしのゆとりにつながります。

 

5.家具・収納・照明まで、同じ図面の上で考える

空の部屋では十分でも、

ソファやダイニングテーブルを置くと、

通りにくくなることがあります。

 

椅子を引く場所、人が通る場所、

収納の扉を開く場所。

持ち込む家具の寸法と、

家族の動きを重ねて確かめます。

 

収納も、量とともに場所が重要です。

使う場所の近くに戻せる収納があれば、

食卓やソファの周りを日常の中で整えやすくなります。

 

照明は、昼も夜も適切な居場所をつくるもの。

食卓、手元、壁、

庭をどう照らすかを考え、

明るさやまぶしさを調整します。

 

間取りとインテリアをつなげて考えることは、

美しさと暮らしやすさを

一緒に育てるために欠かせません。

 

リフォームやリノベーションでも、

広がりを見直せるでしょうか?

ということ。

面積を増やさずに改善できる場合もあります。

まず確認したいのは、

家具が視線や通路を遮っていないか、

物の置き場所が暮らしに合っているか、

窓の外に見せたい景色があるかという点です。

 

家具の配置、収納、窓まわり、照明、

庭との関係を整えることで、

過ごしやすさが変わる可能性があります。

 

壁の撤去や窓の変更を伴う場合は、

構造や耐震性、

断熱性能などを確認します。

今の建物の良さと条件を読み取りながら、

どこを変えると暮らしがよくなるかを見極めます。

 

間取りを見るとき、ご家族で確かめたい5つの事柄。

- ソファに座ったとき、何が見えますか。
- 日中と夜、カーテンを開けて過ごせそうですか。
- 家具を置き、椅子を引いても、無理なく通れますか。
- 家族が集まる場所と、一人で落ち着く場所がありますか。
- 庭やテラスは、実際の過ごし方とつながっていますか。

 

この問いに答えていくと、

「あと何帖ほしい」という希望の奥にある、

暮らしの願いが少しですが見えてきます。

 

考える質が、毎日の心地良さになるということ。

休日の朝、食卓から庭を眺める。

帰宅して、好きな椅子に腰を下ろす。

家族が別々のことをしていても、

穏やかに同じ時間を過ごせる。

 

住まいの価値は、

そんな日々の場面にも表現されていきます。

やまぐち建築設計室が大切にしている空間設計の感度とは、

光の変化や視線の先、家具との距離、

ご家族それぞれの過ごし方に気づき、

それらを一つの住まいとして整えることです。

 

私が設計しているのは、

そこで暮らす方が、

自分たちの時間を心地よく楽しめる家です。

 

面積を検討するときも、

素材を選ぶときも、

その先にある暮らしへ立ち戻る。

 

考える質が、毎日の心地良さになると信じています。

 

奈良で、住まいの広さや間取りに迷っている方へ。

間取りはできているけれど、

くつろげる家になるのか分からない。
庭のある平屋に憧れるけれど、外からの視線が気になる。
今の家を、もっと伸びやかに暮らせる場所にしたい。

 

そんな思いを、

ご相談の出発点にしてください。

 

やまぐち建築設計室では、

奈良県橿原市のアトリエで、

予約制の個別相談を承っています。

 

奈良市、生駒市、橿原市、桜井市、香芝市、葛城市、

広陵町、吉野郡など、

奈良県内を中心に、

新築・注文住宅、リフォーム・リノベーションの

ご相談に対応しています。

 

お問合せには、

「広さについて気になっていること」

「家でどんな時間を過ごしたいか」など

思うところ、今悩んでいる事をお書きください。

 

ご家族にとって必要な広さと、

大切にしたい暮らしを、丁寧に考えていきます。

 

 

 

奈良県橿原市の、やまぐち建築設計室アトリエにて行う、完全予約制の住まい造り相談会のご案内。

やまぐち建築設計室の予約制相談会のご案内

※新築・リフォーム・土地探しなど、

まだ考えがまとまっていない段階からご相談いただけます。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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