ブログ・コラム
2026.05.16
なぜ「間取り」から考える家づくりは迷いやすいのか。|マンションか戸建てかの前に整えたい“暮らしの価値観”という視点
- カテゴリ:
- 住まいと暮らしの考え方
「マンションか、戸建てか」ではなく、
“どんな人生を送りたいか”から
考える住まいづくり。
暮らしの価値観と環境心理学から紐解く
後悔しないマイホーム(住まい)の考え方。

※どんな人生を送りたいかを見つめ直すこと
マンションでも戸建て住宅でも
住まいは暮らしと心を整える環境そのもの
住まいづくりのご相談をいただく中で
小さなお子さんのいらっしゃる
ご家族から、
こんなお話を伺うこともあります。
マンションと戸建て、
どちらがいいのでしょうか?
実際、これは家づくりを考え始めると、
多くの方が
最初に悩むテーマでもあります。
SNSやYouTube、
住宅会社の広告を見ても、
それぞれに“正解”があるように
見える時代です。
・駅近マンションが便利
・戸建ては自由度が高い
・資産価値を考えるなら立地
・子育てなら庭付き一戸建て
さまざまな情報が溢れています。
けれど、
建築家として日々住まいづくりに
向き合っている中で感じるのは、
本当に大切なのは、
「マンションか戸建てか」という
“建物の種類”ではなく、
その住まいで、
どんな気持ちで、
どんな人生を送りたいのか?
そこなのではないか・・・・・。
ということです。
住まいは「人生の質」を左右する環境
やまぐち建築設計室では、
住まいを単なる「箱」や「不動産」
として考えていません。
住まいとは、
毎日の感情を整え、
人間関係を整え、
思考や行動、
人生の時間そのものに
影響を与える“環境”だと考えています。
これは、
環境心理学の視点とも
深く関係しています。
人は、
どんな空間で過ごすかによって、
・ストレスの感じ方
・睡眠の質
・家族との距離感
・感情の安定
・集中力
・安心感
までもが変化すると言われています。
つまり、住まいとは、
「人生の土台」そのものなのです。
マンションの魅力と、
向いている暮らし方。
もちろん、
マンションには多くの魅力があります。
駅に近く、利便性が高い。
断熱性・気密性も比較的安定しやすく、
冬暖かく感じやすい。
共用部の清掃や管理も整っていて、
忙しい共働き世帯には合理的です。
特に駅近部では、
「移動時間を減らせること」が、
人生の余白を増やしてくれる
ケースもあります。
例えば、
・子どもとの時間
・趣味の時間
・睡眠時間
・夫婦で会話する時間
そうした“人生の豊かさ”に
繋がる場合もあります。
つまり、
マンションは単に便利なのではなく、
状況によっては「時間を整える住まい」
とも言えるのです。
では、戸建て住宅の価値とは何か?
一方で、戸建て住宅には、
また違った魅力があります。
・空間の自由度
・庭との関係性
・光や風の取り込み方
・素材感
・音環境
・家族との距離感の設計
これらを、自分たちの暮らしに
合わせて丁寧に整えやすい。
ここに、
戸建て住宅の大きな価値があります。
※マンション住戸リノベーションも
制限は多いですが、一つの手段です。
特に、やまぐち建築設計室が
大切にしているのは、
「暮らし方から空間を考える」
という視点です。
例えば、
リビングをただ広くするのではなく、
・どこに座ると安心するのか
・どこで気持ちが落ち着くのか
・家族とどの距離感が心地いいのか
・一人になれる場所が必要なのか
そうした“感情”から空間を考えていきます。
「広い家=幸せ」ではない時代
現代は、モノの豊かさだけでは
満たされにくい時代です。
大きな家を建てても、
最新設備を入れても、
なぜか落ち着かない。
なぜか疲れる。
そう感じる人も少なくありません。
これは、環境心理学でいうところの、
「空間と感情の不一致」
が起きているケースもあります。
例えば、
本当は静かな暮らしを望んでいるのに、
常に情報量の多い空間で生活している。
本当は余白を求めているのに、
便利さを詰め込みすぎている。
すると、人は無意識に疲れていきます。
だからこそ、住まいづくりでは、
「何を持つか」よりも、
「どんな感情で暮らしたいか」
を整えることが大切なのです。
家づくりは、
“自分たちの価値観”を見つめ直す時間
やまぐち建築設計室では、
間取りの前に、
まず暮らしの価値観を
丁寧に整理していきます。
・何を幸せと感じるのか
・どんな時間を大切にしたいのか
・どんな朝を迎えたいのか
・どんな夜を過ごしたいのか
実は、ここが曖昧なまま
家づくりを進めると、
「なんとなく違和感がある家」
になってしまうことがあります。
家づくりとは、
人生を整える行為でもある。
だからこそ、
単なる住宅購入ではなく、
“暮らしの設計”
として考えることが
大切なのだと思います。
立地も、性能も、間取りも大切。
でも、その前に考えたいこと。
もちろん、
・耐震性能
・断熱性能
・資産価値
・立地条件
・メンテナンス性
それらは非常に大切です。
けれど、
本当に後悔しない
住まいづくりを考えるなら、
その前に、
自分たちは、どんな人生を送りたいのか?
ということを見つめることが必要です。
都会で便利に暮らすことが
幸せな人もいる。
自然を感じながら、
静かに暮らすことが幸せな人もいる。
人によって“心地よさ”は違います。
だから、
マンションか戸建てかに
正解はありません。
あるのは、
“自分たちらしい暮らし”に
合っているかどうか?
そこなのだと思います。
住まいは、「人生観の表出」
家は、単純な建築物ではありません。
その人の価値観や、
人生との向き合い方が現れるものです。
だからこそ、
やまぐち建築設計室では、
流行だけで住まいをつくるのではなく、
そのご家族らしい時間の流れや、
感情の居場所まで丁寧に考えながら、
住まいを設計しています。
もし今、
何が自分たちに合っているのか
わからない・・・・・。
マンションか戸建てかで悩んでいる。
家づくりを考えるほど、
不安が増えている。
そんな想いをお持ちでしたら、
一度“間取りの前”の段階から
暮らしの大切にするべき事柄を
ゆっくり整理してみませんか?
住まいづくりは、
人生を整えるための、
大切な時間でもあるのですから。
今回のブログが、
これから家づくりを考える方にとって、
「本当に大切にしたい暮らしとは何か」
改めて見つめ直すキッカケになれば
嬉しく思います。
〇関連blog
相応しい住まいとは何か|新築注文住宅だけにとらわれない、暮らしを整える設計という考え方―リノベーション・中古住宅・分譲マンションという選択肢
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail825.html
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