ブログ・コラム
2026.03.24
間取りの前に「生き方」を設計するという考え方。あなたは、どんな時間を生きていきますか。
- カテゴリ:
- 暮らしと人生の哲学
間取りの前に「生き方」を設計するという選択
奈良で注文住宅・リフォームを考える方へ、
家造りで本当に大切なこと。
家づくりを考え始めたとき、
多くの方が
最初に思い浮かべるのは「間取り」です。

※「暮らしの関係性を設計する空間」
「どのように時間を共有するか」という
生き方から導かれた空間です。
LDKの広さ、部屋数、収納量、動線の効率。
あるいは、デザインや設備のグレード。
もちろん、それらは大切です。
しかし、やまぐち建築設計室ではその前に、
必ずお聞きすることがあります。
これから、
どのように生きていきたいですか?
家づくりは、間取りではなく「問い」から始まる
住まいとは、
思うほど単純な建物ではありません。
それぞれの家族の生活文化や
日々の時間を受け止め、
人生をカタチづくる「場」となる建物です。
どんな朝を迎えたいのか。
どんな時間を、誰と過ごしたいのか。
どんな瞬間に、心が満たされるのか。
この問いに向き合わないまま進めた
家づくりは、
一見整っていても違和感を残します。
なぜなら・・・・・。
間取りは「枠組み」であって、
「問い」ではないからです。
「正解の間取り」が存在しない理由
SNSや住宅情報があふれる現代では、
理想的な間取りや
デザインの情報が簡単に手に入ります。
けれど、その多くは「誰かの正解」
と思えるものです。
家族構成も、価値観も、生活環境も違う中で、
同じ間取りが同じ満足を
生むことはありません。
むしろ、
情報が多いほど迷いは深くなり、
本来の目的を
見失ってしまうことも少なくありません。
だからこそ必要なのは、
「自分たちの軸」を持つことです。
環境心理学から読み解く「住まいの本質」
人は、空間の影響を
強く受けながら生きています。
・朝の光が柔らかく入るかどうか
・視線が抜けるか、閉じているか
・移動がスムーズか、無意識にストレスを感じるか
これらはすべて、
感情や思考、行動に影響を与えます。
このブログを読んでいる方も
そんな経験をされたことがあると思います。
例えば・・・・・。
光が差し込む空間では
前向きな気持ちが生まれやすく、
閉塞感のある空間では
無意識の疲労が蓄積されたり・・・。
これは環境心理学の分野でも示されている通り、
住まいは「無意識に作用する設計」によって、
人生の質を左右する存在なのです。
勿論「意識する」ことで変わる
生活環境も存在します。
「カタチ」だけではなくて
「感情」を設計するということ。
やまぐち建築設計室が大切にしているのは、
空間の見た目以上に、
その中で生まれる「感情」です。
空間や状態で異なる気持ちの在り方、
帰りたくなるかどうか。
安心して力を抜けるかどうか。
誇りを持って人を迎えられるかどうか。
それは数値では計測できない、
けれどそこには存在する価値です。
それによって「意識」も変わりますから。
そのためにやまぐち建築設計室では、
・光と陰影のバランス
・視線の抜けと守られ感
・家族の距離感を整える動線
・内と外をつなぐ中間領域(内的外部)
といった要素を丁寧に設計し、
「過ごしやすさ」と「心地よさ」を
同時に成立させる空間を目指します。
間取りの前に整えるべき「3つの問い」
家づくりやリフォームを検討する際、
まず考えていただきたいことがあります。
それは、次の3つの問いです。
1|どんな時間を大切にしたいか
忙しさの中で見落としている
「本当に必要な時間」は何か。
2|どんな距離感で暮らしたいか
家族との関係性を、どのように保ちたいか。
3|どんな空間で心が安らぐか
自分にとっての「心地よさ」とは何か。
この問いに向き合うことで、
方向性の軸は
ご自身達の中で「見える化」されていきます。
「間取り先行」で起こる見えない失敗
実は多くの後悔は「間取りの良し悪し」ではなく、
その前段階で生まれています。
・なんとなく決めてしまった
・周囲の意見に流された
・情報に振り回された
その結果、
使いにくいわけではないけれど、
なんだか住みにくい
という状態に陥ることがあります。
これは、ご自身の中でもそうですし
家族間の中でも存在する
価値観の整理不足によるズレです。
暮らしを整えることは、
人生を整えること。
住まいは、人生そのものに
深く関わる存在です。
どこで過ごすか。
誰とどのように過ごすか。
どんな時間の流れの中で生きるか。
それらを受け止めるのが「住まい」です。
だからこそ、間取りの前に、
生き方を設計する事が重要なんです。
それは遠回りではなく、
最適解に近づくための家づくりの方法だと
考えています。
やまぐち建築設計室では、
間取りや図面を描く前に、
丁寧な対話の時間を大切にしています。
住まいの話でありながら、
実は「人生の話」をしていることも
少なくありません。
その時間は、
より良い間取りをつくるためではなく、
より良い暮らしを実現するためです。
住まいは「答え」ではなく、
人生を受け止めるための「問い」が大切です。
そしてその問いは、
これからの生き方を丁寧に導いていきます。
間取りを考える前に、
少しだけ立ち止まってみてください。
あなたは、
これからどんな時間を生きていきたいですか?
「カタチ」からではなく
「価値観」から考えるという住まい造り。
今回のblog投稿記事の内容が、
ご自身の住まい造り、
暮らしと人生を見つめ直す
きっかけになれば幸いです。
○関連blog
暮らしのクオリティーを整える住まい設計 ― 環境心理学から考える心地よい家づくり
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail777.html
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