お問合せフォーム

ブログ・コラム

2026.03.14

余白のある家には豊かな暮らしがある|縁側や土間テラスのような中間領域「内的外部」を設計する建築家住宅

カテゴリ:
設計の事・デザインの事

日本の住まいが持っていた「中間領域」、

実は、この「内的外部」という考え方は

決して新しいものではありません。

 

日本の住まいには、

古くからこの「中間領域」が

存在していました。

 

例えば

 

・縁側

・濡れ縁

・土間

・軒下

 

といった空間です。

 

奈良の建築家による注文住宅のリビングダイニング空間。大開口サッシを通して中庭テラスと一体化したLDKで、縁側や土間テラスのような中間領域「内的外部」を取り入れた住まいの設計。木張り天井と御影石ダイニングカウンター、ホテルライクな照明計画が落ち着いた空間をつくり、テラスにはポルトローナ・フラウの屋外家具とパキラ・ポトスの観葉植物を配置した建築家住宅の空間デザイン。

※リビングから中庭テラスへと視線が抜ける空間。
 縁側や土間テラスのような「内的外部」という

 中間領域が住まいに豊かな余白を生み出します。

 

 

縁側に腰掛けて庭を眺める時間。

軒下で雨の音を聞く時間。

 

日本の住まいは、

室内と屋外を完全に分けるのではなく、

ゆるやかにつなぐ空間を持っていました。

 

この「中間領域」があることで

住まいには奥行きが生まれ、

暮らしの時間も

豊かになっていきます。

 

前回のblogの続きとなりますが、

私は設計を考えるとき、

この日本建築の知恵を

現代の住宅にも

取り入れて間取りや空間を考えています。

 

ホテルライクな住まいとの相性

 

近年、住まいづくりの中で

「ホテルライク」という言葉を使います。

 

ホテルの空間には、

どこか落ち着いた心地よさがありますが、

それは単に高級な素材を

使っているからではありません。

 

ホテルの空間には

余白があります。

 

ロビーやラウンジには、

用途を決めすぎない空間があります。

 

人がくつろぎ、

会話をし、

静かな時間を過ごす場所。

 

それらも含めて

ホテルの心地よさをつくっています。

 

住宅でも同じです。

 

隙間なく、

効率だけを追い求めるのではなく、

余白のある空間をつくることで

ホテルのような落ち着き

を持つ住まいになります。

 

そしてその余白の空間として

とても相性が良いのが

内的外部なのです。

 

空間は「広さ」ではなく「つながり」

住宅の広さを考えるとき、

多くの人は、

床面積(広さや坪数)で考えます。

 

しかし、設計という視点では

広さは必ずしも

面積だけで決まるものではありません。

 

むしろ大切なのは

空間のつながりです。

 

例えば、

リビングから視線が抜ける先に

半外部のテラスがある。

 

その先に空が見える。

 

そうすると

リビングは実際の面積以上に

広く感じられます。

 

つまり視線の設計が

空間の広がりをつくるのです。

 

内的外部は

その視線の広がりを

自然につくる空間でもあります。

 

光と影がつくる心地よさのある場所

 

半外部空間には

もう一つ大きな魅力があります。

光の質です。

 

深い庇のある空間では

直射光ではなく

やわらかい反射光が空間に広がります。

 

すると

空間には陰影が生まれます。

 

日本建築では

昔からこの陰影の美しさ

を大切にしてきました。

 

光が強すぎる空間よりも

やわらかな陰影のある空間の方が

人は落ち着きます。

 

内的外部は

その陰影を生み出す場所でもあります。

 

時間を味わう空間

 

内的外部の魅力はもう一つあります。

 

それは時間を感じる空間

であることです。

 

朝のやわらかな光。

夕方の静かな風。

雨の日の音。

ディティールと呼ばれる

詳細の設計から派生する光の変化と

空間に絵意識を向ける濃淡。

半外部の空間では

自然の変化を感じやすくなります。

 

室内だけで過ごす生活では

なかなか気づきにくい

小さな変化。

 

そうした時間を味わえることが

暮らしの豊かさにつながります。

 

余白がある住まいは穏やかだという事

 

これまで多くの住宅を設計してきて

感じることがあります。

 

余白のある住まいはどこか穏やかだ

ということです。

 

効率だけで設計された住まいは

感覚的にも寸法的にも

どこか窮屈で

どこか忙しそうに見えます。

 

しかし余白のある住まいには

落ち着きが生まれやすくなります。

 

その理由は、

空間の余裕が心の余裕につながるからです。

 

住まいは

人生の時間を包む器であるという事。

 

住まいには、日々の暮らしがあり、

人生の時間が流れます。

 

朝の支度。

家族との会話。

静かな夜の時間。

 

そんな日常の時間を

受け止める場所が住まいです。

 

だからこそ設計では

間取りや設備だけでなく

暮らしの質を大切にと

私は考えています。

 

やまぐち建築設計室の住まいづくり

 

やまぐち建築設計室では

図面を描く前に

「どんな暮らしを味わうのか」

を丁寧にお聞きしています。

 

住まいづくりは

単に建物をつくることではなく

暮らしを設計すること

だからです。

 

そしてその中で

・内と外のつながり

・空間の余白

・光と影の設計

・暮らしの感度

こうした要素を大切にしています。

 

余白のある住まいには豊かな暮らしがある

 

一見すると

少し余裕のあるスペースに見える空間。

 

しかしそこには

風が通り

光が入り

時間が流れます。

 

そうした場所があることで

住まいには、豊かな暮らしが生まれます。

 

余白のある家には

余裕のある暮らしがある。

 

私はそう感じています。

 

皆さんもそうではありませんか?

気持に余裕のある時、

気持に余裕のない時では

人に対する対応や、自分自身の判断基準、

考え方が変わったりしてるのでは?

 

家づくりを考え始めた方へ

 

これから住まいづくりを考える方は

ぜひ間取りや設備だけでなく

空間の余白という視点でも

住まいやご自身の暮らしの質感を

見てみてください。

 

その小さな余白が

暮らしの質を

大きく変えることがあります。

 

今回のblogの内容

住まいづくりのヒントになれば

嬉しく思います。

 

‐‐----------------------------------------
■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
------------‐-----------------------------

 

 

BACK

ブログトップへもどる