ブログ・コラム
2025.12.23
リビングは「広さ」ではなく「落ち着けるという理由」で。和モダン×グレージュモダンで整える、日常に寄り添う住まいの設計。
- カテゴリ:
- 過ごし方、暮らし方、生活環境と間取り
リビングを「大きくつくる」前に、
考えていただきたいこと。
豪邸の発想ではなく、
暮らしの質から
設計するという選択の提案。
「広さへの憧れ」は、
どこから来たのでしょうか?

※住まい手さんにとって
昼も夜も気持ちがほどける
場所となるLDK設計。
淡いグレーとやわらかな光が、
日常を静かに整えてくれる
和を繊細にちりばめた
和モダンのリビング提案です。
リビングは、
広ければ広いほど良い。
天井は高く、窓は大きく。
開放的で、
誰に見せても
恥ずかしくない空間が理想。
家づくりを考え始めると、
いつの間にか、
そうした
「正解らしきイメージ」に
囲まれていきます。
SNSで目にする美しい写真。
住宅サイトに並ぶ豪邸の事例。
雑誌で特集される
非日常的な空間。
それらは確かに、
魅力的です。
けれど同時に、
こんなことがあるかも知れません。
・実際に暮らしてみると、
落ち着かない
・広いはずなのに、
居場所が定まらない
・家族が同じ空間にいるのに、
なぜか距離を感じる
この違和感は、
決して珍しいものではありません。
そしてその多くは、
「大きさ」と「心地よさ」を
同じものとして
考えてしまったことから
生まれます。
高級住宅のリビングが、
必ずしも参考にならない理由。
高級住宅のリビングは、
とても完成度が高く、
洗練されています。
広さがあり、天井が高く、
光がたっぷり入り、
どこを切り取っても
「絵になる」・・・・・。
ただ、
そこには一つの
前提条件があります。
それは、
非日常を演出する
空間であるということ。
コンセプトにも
なりそうな内容ですが
多くの豪邸は、
人を招くこと、
見せること、
特別な時間を過ごすことを
前提に設計されています。
一方で、
日々過ごす住まいの
居心地を考えた時の
リビングはどうでしょうか?。
皆さんも思い浮かべてみてください。
・朝、眠たい目で
コーヒーを飲む場所
・仕事や家事で疲れて
帰ってきた夜
・何気ない会話や、
何も話さない時間
住まいのリビングは、
日常そのものを
受け止める空間です。
非日常のための空間を、
日常にそのまま
当てはめてしまうと、
どこか無理が生じてしまう。
それが、
「立派なのに落ち着かない」
という感覚の正体です。
リビングは「広さ」ではなく、
「居場所の質」で決まるということ。
やまぐち建築設計室が、
リビング設計で
何より大切にしているのは、
帖数や天井高ではありません。
それよりも、
どんな居場所が、必要なのか?
ということを丁寧に考えます。
たとえば・・・・・。
・窓辺で、
ひとり静かに過ごせる場所
・家族の気配を感じながら
本を読める位置
・座る、寝転ぶ、眺める、
という行為が自然にできる余白
リビングが一つの
大きな空間であっても、
居場所がなければ、
暮らしはストレスの連続です。
逆に、
それほど広くなくても、
居場所の質が整っていれば、
人は自然とそこに
長く居たくなる。
これは、
図面だけでは分かりにくい
部分かもしれません。
けれど、
実際の暮らしでは、
とても大きな差となって
表れます。
和モダン・ジャパンディが、
暮らしに向いている理由
やまぐち建築設計室が提案する
和モダンやジャパンディの
空間は、
決して派手ではありません。
むしろ、
静かで、控えめで、
少し余白のある佇まいです。
- 木の素材感
- 低めに抑えた視線
- 光と影の移ろい
これらはすべて、
長く暮らすための設計要素です。
強いデザインは、
最初は心をつかみます。
けれど、
時間が経つにつれて、
疲れを感じてしまうこともあります。
和モダンやジャパンディは、
時間とともに
「馴染んでいく」デザイン。
暮らしの変化を受け止め、
家族の成長や年齢の変化にも、
そっと寄り添ってくれます。
それは、
流行ではなく、
暮らしの背景としての
美しさです。
リビング設計は
「間取り」ではなく、
「暮らし」から始まるということ。
設計のご相談をいただいた際には
リビングは
何帖あれば足りますか?
この質問を受けることは
少なくありません。
けれど本当に大切なのは、
帖数の前に
考えるべきことがあります。
・休日は、
どんな時間を過ごしたいのか
・家族とどれくらいの
距離感が心地よいのか
・静かな時間と、
賑やかな時間のバランス
これらを整理せずに
間取りを決めてしまうと、
完成後に、
現実と理想のギャップで
「何か違う」という
感覚が残ってしまいます。
間取りは、
暮らしの考え方を、
線に置き換えたもの。
暮らしを考えずに、
間取りだけを
考えることはできません。
立派なリビングも
大事かもしれませんが、
帰りたくなるリビングを・・・・・。
誰かに見せるための
リビングより、
自分たちが自然体でいられる
リビング。
写真映えする空間より、
数年後も
「好きだ」と思える空間を。
やまぐち建築設計室が
大切にしているのは、
豪邸の最適解ではありません。
そのご家族、
その暮らしにとっての、
大切な最適解です。
もし今、
どんなリビングが
自分たちに合うのか分からない
そう感じているなら、
それは決して
間違いではありません。
その迷いこそが、
本当の家づくりの、
はじまりです。
このブログが皆さんにとって、
家づくりを考えるうえでの
ひとつのヒントになれば幸いです。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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