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ブログ・コラム

2025.12.17

中庭がつくる和モダン住宅の静かな豊かさ。プライバシーと開放感を両立する、日本的住まいの設計思想。

カテゴリ:
和モダン思想

中庭が生み出す、

和モダン住宅の豊かさ。

 

閉じながら開く、

日本的プライバシーの設計。

 

和モダン住宅を考えるとき、
「中庭のある家」に

惹かれる方は少なくありません。

 

夜景に映える中庭のある和モダン住宅。深い軒と木組み、石畳のアプローチ、植栽と間接照明が調和し、旅館のような静けさと高級感を演出する中庭空間。外部からの視線を遮りながら、光と風を内側に取り込む建築家設計の高級和モダンの家。

※外部からの視線を遮りつつ

光と緑を住まいの中心へ。
中庭がもたらす和モダン住宅ならではの、

上質で落ち着いた暮らし。

 

 

外からは閉じているのに、
中に入ると、

光と風がやさしく広がる。

 

その不思議な感覚に、
どこか安心や落ち着きを

感じる方も

多いのではないでしょうか?。

 

やまぐち建築設計室では、

中庭を
単なるデザインの要素ではなく、

暮らしを整えるための装置
として捉えています。

 

中庭は「贅沢な空間」ではない。

 

中庭というと、

・敷地に余裕がある家
・特別な住宅
・贅沢な設計

そんなイメージを

持たれることもあります。

 

しかし本来、

中庭は限られた条件の中で、

心地よく暮らすための

知恵という位置づけでした。

 

・隣家との距離が近い。
・道路からの視線が気になる。
・外に大きな庭を取れない。

 

そうした状況の中で、
「内側に開く」という発想が

生まれたのが中庭です。

 

和モダン住宅における中庭は、
贅沢ではなく、

合理的で本質的な

選択だと考えています。

 

日本の住まいは、

もともと「内に開く」文化。

 

日本の伝統的な住まいには、

・坪庭
・中庭
・縁側

といった「中間領域」が

必ずと言っていいほど

存在していました。

 

これらは、

  • 外の自然を感じながら
  • 視線や音はやわらかく遮り
  • 暮らしに余白をつくる

ための空間です。

 

和モダン住宅の中庭は、
この考え方を

現代の暮らしに合わせて

再構築したもの。

 

完全に外でもなく、
完全に内でもない。

 

その曖昧さこそが、
暮らしに

心地よさをもたらします。

 

中庭がもたらす「視線の安心感」

現代の住宅で、
多くの方が無意識に

感じているストレス。

 

それは、
「見られているかもしれない」

という感覚。

 

道路、隣家、通行人。

 

窓の向こうにある視線を

気にしながら暮らすことは、
想像以上に

心を疲れさせます。

 

中庭のある和モダン住宅では、

 

・外部に対しては閉じ
・内部に向かって開く

 

という構成を取ります。

 

結果として、

  • カーテンを閉め切らなくていい
  • 日中でも自然光を楽しめる
  • 視線を気にせず過ごせる

そんな暮らしが生まれます。

 

中庭は「光を集める場所」にもなる。

 

和モダン住宅の中庭は、
単に緑を眺めるための

場所ではありません。

 

光を家の奥まで届ける

役割も担っています。

 

南側に大きな窓を

取れない敷地でも、
中庭があれば、

・柔らかな自然光
・時間によって変わる光の表情
・影の美しさ

これらを家の中心に

取り込むことができます。

 

直射日光ではなく、
反射したやさしい光。

 

それは、
和モダン住宅のエッセンス

としても

欠かせない要素です。

 

風と季節を感じる、

中庭の存在・・・・・。

 

中庭は、
風の通り道としても

重要な役割を果たします。

 

窓を開けたとき、
ふっと風が抜ける。

 

それだけで、
家の中の空気は

驚くほど変わります。

 

また中庭の植栽は、

・新緑
・木陰
・紅葉

といった、
季節の移ろいを

日常に届けてくれます。

 

和モダン住宅の中庭は、
自然を「見に行く場所」ではなく、

暮らしの中に

引き寄せる装置です。

 

リビングと中庭の関係性

和モダンのエスプリについて

blogでも書くことがありますが

そういった中でお伝えした

「リビング設計」と、中庭の関係性は

ある意味で切り離して

考えることはできません。

 

中庭があることで、

・リビングの視線が外へ抜ける
・空間に奥行きが生まれる
・昼と夜で表情が変わる

といった効果が生まれます。

 

特に和モダンの思想を持った住宅では、
リビングから中庭への視線が
空間の質を

大きく左右します。

 

中庭は、
リビングを完成させるための

重要な要素にもなります。

 

奈良という土地と、

中庭の相性・・・・・。

 

奈良は、

・低層住宅が多い
・敷地形状が多様
・歴史的な街並みが残る

といった特徴を持つ地域です。

 

その中で、
外に大きく開く住宅が

必ずしも最適とは限りません。

 

中庭を中心に据えた和モダン住宅は、
奈良の環境と

非常に相性が良いと感じています。

 

周囲と調和しながら、
内側では豊かに暮らす。

 

中庭のある暮らしは「静かに満たされる」

 

中庭のある家に住んでいる方から、
よく聞く言葉があります。

 

派手ではないけれど、

季節の変化と共に

満たされている気がします。

空を中庭を介して

眺めるだけでも気分が変わります。

 

中庭は、
主張する空間ではありません。

 

けれど、

・朝の光
・風の音
・木々の揺れ

そうした小さな変化が、
日々の暮らしを

静かに豊かにしてくれます。

 

中庭は、和モダン住宅の心臓部”。

 

和モダン住宅における中庭は、
装飾でも、

流行でもありません。

 

  • 視線を守り
  • 光と風を招き
  • 暮らしを内側から整える

 

住まいの心臓部とも言える

存在です。

 

やまぐち建築設計室は、
中庭を通して、

「閉じながら、開く」
日本らしい住まいのあり方を、
住まい手さんの

価値観に照らし合わせて

暮らしと共に丁寧に考えています。

 

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

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気軽にご連絡ください
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