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ブログ・コラム

2025.12.14

中庭のある家を後悔しないために・暮らしの質から考える設計の提案

カテゴリ:
睡眠の質と暮らしやすさと寝室と間取りの設計

中庭のある家を

失敗しないための計画と

設計のポイント。

 

暮らしから逆算する、

心地よい中庭の考え方。

 

中庭のある家は、

住まいに豊かさと

奥行きをもたらす

設計手法のひとつです。

 

中庭に面した大開口と吹き抜けを備えた和モダン住宅のリビング空間。木の天井と床が落ち着きを生み、オープン階段と一体化したLDKから中庭の緑と光を取り込む、ホテルライクで上質な住まいの設計。

※中庭の緑と光を暮らしの中心に取り込む

「光井戸テラス」をデザインしたリビング空間。
開放感と落ち着きが共存する設計提案が、

日常の質を静かに高めていきます。

 

 

自然光や風を取り込み、

外部からの視線を

やわらかく遮りながら、

内に開かれた安心感のある暮らしを

実現できます。

 

一方で、
「思ったほど使わないかもしれない」
「維持管理が大変だった」
「明るいけれど落ち着かないかも」

等といった心配も

あるかもしれません。

 

中庭のある家は、

設計の考え方ひとつで、

満足度が大きく変わる

住まいのカタチでもあります。

 

今回のblogでは、

やまぐち建築設計室が

日々の設計実務の中で

大切にしている視点をもとに、
中庭のある家を

失敗しないための計画と

設計のポイントを

少し書いてみたいと思います。

 

これから家づくりを

検討されている方にとって、

判断の軸となる

内容になれば幸いです。

 

中庭のある家で最初に考えるべきこと

中庭を計画する際、

多くの方がまず「形」や

「大きさ」に目が向きがちです。

 

しかし、

本当に大切なのは

その中庭が、

暮らしの中でどんな役割を

果たすのかという点です。

 

・光を家の奥まで

届けるための中庭なのか

・視線を遮りながら、

開放感を得るための中庭なのか

・家族が集い、時間を過ごす

居場所としての中庭なのか

 

目的が曖昧なまま

計画を進めてしまうと、
「あるけれど使われない中庭」に

なってしまうことも

考えられます。

 

中庭はデザイン要素ではなく、

暮らしを整えるための

空間装置。

 

その前提を共有することが、

失敗しない第一歩です。

 

中庭のレイアウトと配置が

住み心地を左右するという事。

 

中庭の配置は、

家全体の明るさや開放感、

落ち着きに

大きな影響を与えます。

 

建物の中心に中庭を配置すれば、
どの部屋にも

光や風が届きやすくなり、

家全体に一体感が生まれる

という訳でもなく。

 

敷地条件や周辺環境によっては、

・リビングと中庭を強くつなげる

・プライベート性の高い空間と中庭を結ぶ

など、あえて

限定的につなぐ設計の方が、

暮らしやすい場合もあります。

 

中庭は「大きさ」よりも、

「どこに、どう配置するか」が

重要です。

 

敷地・周辺環境

家族構成を踏まえた計画が

欠かせません。

 

自然光と風通しは

「感覚」ではなく「設計」でつくる

 

中庭の魅力のひとつが、

自然光と風を

室内に取り込めることです。

 

ただし、

単に中庭を設けただけでは、

快適な環境は生まれません。

 

・窓の位置や高さ

・建物のボリュームバランス

・周囲の建物や地形

 

これらを総合的に読み取り、

光と風の通り道を

設計することが重要です。

 

自然の力を上手に取り込めた中庭は、
冷暖房に頼りすぎない、

穏やかな住環境をつくってくれます。

 

家全体と一体で考える中庭設計

中庭は単独ではなくて

暮らしの空間と

連続する環境が重要です。

 

室内空間とつながってこそ、

価値を発揮します。

 

・リビングやダイニングから自然につながる動線

・内部と外部で素材や色味を揃える工夫

・タイルやウッドデッキによる内外の連続性

 

こうした積み重ねにより、

中庭は「外にある庭」ではなく、

暮らしの一部としての

空間になります。

 

中庭のある家がもたらす住み心地

中庭のある家は、

日常の中で小さな豊かさを

感じさせてくれます。

 

・朝、やわらかな光で自然に目覚める

・季節ごとの植栽の変化を楽しむ

・風や雨、空の気配を身近に感じる

 

こうした体験は、

住み始めてから少しずつ、

確実に積み重なっていきます。

 

中庭は、

生活を便利にするだけでなく、
暮らしのリズムや

心の余白を整えてくれる

存在でもあります。

 

プライバシーを守るための中庭設計

中庭のある家では、

プライバシーへの配慮も

欠かせません。

 

大切なのは、

完全に閉じることではなく、
安心してくつろげる

距離感をつくることです。

 

・高さや透け感を考えた塀やフェンス

・視線を和らげる植栽計画

・窓の位置や視線の抜け方の工夫

 

これらを組み合わせることで、
外部から守られつつ、

開放感のある中庭が実現します。

 

失敗しないための

予算と維持管理の考え方

 

中庭のある家では、

初期費用だけでなく、

維持管理も重要なポイントです。

 

・手入れしやすい植栽計画

・過剰にならない設備選び

・将来を見据えた素材選定

 

無理なく続けられることも、

良い設計の条件です。

 

中庭は「完成した瞬間がゴール」ではなく、
暮らしとともに

育っていく空間だからこそ、

長い目で考える

必要があります。

 

中庭のある家は、

設計の思想が問われる住まい。

 

中庭のある家は、

とても魅力的です。

 

同時に、

住まい手さんや

設計者の条件整理の姿勢が

最も表れやすい

住まいでもあります。

 

どんな暮らしを大切にしたいのか。
どんな時間を、

この家で積み重ねていきたいのか。

 

その答えを、

空間として「カタチ」にすること。

 

それが、

やまぐち建築設計室が考える

中庭のある家づくりです。

 

今回のこのブログ投稿が、
中庭のある家を

検討されている方にとって、
後悔のない選択をするための

一助になれば幸いです。

 

焦らず、迷わず、
あなたらしい住まいの在り方を

見つけていきましょう。

やまぐち建築設計室
https://www.y-kenchiku.jp

○関連blog

ウッドデッキがもたらす暮らしの余白|開放感と上品な時間を育む住まいの提案、資産価値を高めるウッドデッキと間取りの設計で暮らしを豊かにする外と内のつながりのある暮らし。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail606.html

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  建築家 山口哲央
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