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ブログ・コラム

2025.12.06

片付けが続く家となるように、家族の価値観とライフスタイルから建築家が読み解く、木目×グレージュで整える整理収納を考えた空間の設計提案。

カテゴリ:
物入・クローゼット・収納・納戸・整理整頓

 

暮しと切り離せない「実生活」を

設計するということ。

 

勿論、新築の場合、リノベーションや

リフォームの場合もそうですが、

大掛かりな内容ではなくて

部屋の模様替えや

部屋の掃除片づけなども

整理収納は「人生の編集」として

考えるように。

 

木目とグレージュを基調にしたホテルライクなシンプルモダンLDK。造作収納と間接照明が暮らしの動線と片付けやすさを高め、整った住まいを実現するやまぐち建築設計室の上質な住宅デザイン。

※木目とグレージュが調和するホテルライクなLDK。

扉付きの隠す為の造作収納と

見せる為のオープンスタイルの棚が融合して

片付けやすい動線を整え、

上質で整う暮らしを叶える設計提案事例。

 

 

空間から支える

暮らしの提案が大切だと考えています。

 

そして、

ただモノを減らすのではなく
これからの自分の暮らしを

豊かにしてくれるものを選び取る

という視点が大切。

 

建築に置き換えると、
・どんな時間を過ごしたいのか
・どこに、どんなモノがあると心地よいのか
・将来の暮らしの変化にどう対応したいのか
を見つめ直しながら、
空間と収納を一緒に

デザインしていく作業です。

 

やまぐち建築設計室が考える

片づけの意識を

今回のblogでは

少し書いてみたいと思います。

 

暮しと切り離せない「実生活」を提案。

 

全部出す。

見直しのための「広場」を

つくるということ。

 

最初は、

とにかく一度すべてを出してみること。

 

クローゼットでも、

キッチンでも、

納戸でも同じです。

 

ここで意外と大切なのが、
全部出せるだけのスペースが

家のどこかに用意されているか?

という点。

  • ダイニング横の少し広めのスペース
  • 家事室やファミリークローゼットの一角
  • 畳コーナーや予備室

など、
モノと向き合うための

一時的な作業スペースが

設計されていると、
大掛かりな片付けも

取り掛かりやすくなります。

 

やまぐち建築設計室では、
こうした

暮らしのメンテナンスの為の場所も、
間取りの中に意識して

確保するようにしています。

 

選ぶということ。

好き・嫌い × 使う・使わないの

マトリクス。

次に行うのが「選ぶ」作業。

 

「好きかどうか」と

「使っているかどうか」の2軸で
モノを4つのグループに分ける

考え方が多いかと思います。

 

建築家の視点で見ると、
このマトリクスは

収納計画にも

とても相性がいい考え方です。

 

○好きでよく使うもの。

見える場所に、美しく。

 

○好きだけれど、

あまり使わないもの。

特別な収納の中に、大切に。

 

○好きではないけれど、

日常的に使うもの。

目立たない場所に、機能的に。

 

○好きでもなく、

使いもしないもの。

手放す候補として検討する。

 

「好きでよく使うもの」を、
リビングのオープン棚や

飾りニッチに置くと、
インテリアの表情にもつながります。

 

一方で、

生活感が出やすい日用品は、
扉付き収納や

パントリーに収めて視界から外す。

 

こうした、見せる/隠すの切り分けを
設計段階から考えることで、
片付けの負荷は

ぐっと軽くなります。

 

仲間に分ける、

ゾーニングと動線設計。

 

選び取ったモノは、
用途や使う人ごとに

「仲間分け」していきます。

 

・家事道具のグループ

・子どもの身支度セット

・仕事道具・書類

・趣味のもの など

 

これは、

間取りでいう「ゾーニング」と

同じ考え方です。

 

キッチンまわりには

調理・配膳・ゴミ出しを

まとめた家事ゾーン、

玄関まわりには出掛ける際に

必要なモノをまとめた身支度ゾーンなど、

モノのグループと、

暮らしのシーンを重ねて考えることで、
自然と片付けやすい流れが

生まれます。

 

仮置きするということ。

暮らしながら調整できる余白を。

すぐに「ここが定位置」と

決めきれないモノもあります。

 

そんな時に役立つのが

仮置きの考え方です。

 

新しい暮らしが始まってすぐは、
動線もまだ

定まっていません。

 

やまぐち建築設計室では、

 

・可動棚や可動パイプを採用する

・ワゴン収納やオープン棚を設けておく

・将来、扉を付けたり仕切れる余白を残す

 

といった「調整可能な収納」を

よくご提案します。

 

一度決めて終わりではなく、
暮らしの変化に合わせて
収納の位置や量を調整できること。

 

それが、

長く住みやすい家の

条件だと考えています。

 

住所を決める。

使う場所のそばが基本です。

モノの「住所」を決めるとき、
キーワードになるのは

使用頻度と動線 です。

 

 

各家庭で使う頻度や

収納する物にもよりますが

「毎日使う」「週に数回」「月に1回」「それ以下」
という区分。

 

これ平均値ですが

そのまま収納計画にも使えます。

 

毎日使うもの。

一歩も動かず手が届く位置に。

 

週に数回。

立ち位置を少し変えれば届く範囲に。

 

月に1回。

高い位置や奥まった場所でもOK

 

めったに使わないもの。

屋根裏収納や納戸などへ。

 

よく使うのに、

遠い場所にしまっている・・・・。
というミスマッチが減るだけで、
片付けのストレスは

見違えるように減ります。

 

間取り打ち合わせの際には、
こうした「頻度」と「動線」を

図に落とし込みながら、
ご家族ごとに「最適な位置の関係性」を

検討していきます。

 

おさめ方を決める。

建築と収納用品のバランスを考える。

住所が決まったら、

次は「おさめ方」です。

 

・どのくらいの量を入れるのか

・一目で分かるようにしたいのか

・家族全員が戻しやすい形なのか

 

などを整理しながら、
造作収納なのか?

市販の収納用品なのか?

それらを考えて

組み合わせていきます。

 

奥行きの深すぎる収納は、
モノが「行方不明」 になりやすいので、
あえて浅めに設計したり、
引き出し式の棚板を採用したり。

 

「きれいに並べるため」の

収納だけではなくて、
戻す動きが短くて済む

迷わない収納を目指すのが、
やまぐち建築設計室の考え方です。

 

維持するということ。

リセットしやすい間取りへ・・・・・。

 

最後は「維持する」ステップ。

 

・玄関からリビングまでの動線上に、

一時置きの定位置をつくる

 

・ダイニング横に、

家族共通のもの置き場を設ける

 

・洗面室とファミリークローゼットを

近接させ、
洗う・干す・しまうを

一つの動線にまとめる

 

こうした

毎日の小さな片付けを

行いやすい動線を設計しておくと、
暮らしのリセットにかかる時間は

大きく変わります。

 

片付けが得意になる家ではなく、
「苦手でも続けられる家」を

計画すること。

 

そういった視点も

暮しや価値観の内容によっては

大切なモノゴトの考え方です。

 

モノと暮らしを「設計」していく。

整理収納の考え方は、
実はそのまま

住まいの設計プロセスにも

重なります。

 

1・いまの暮らしとモノを一度すべて見直す

2・これから大切にしたい価値観や時間を選び取る

3・らしのシーンごとにゾーンを分ける

4・変化に対応できる余白を残す

5・モノと行動の「住所」を決める

6・戻しやすい収納の形を考える

7・日々のリセットが続けやすい動線を整える

 

やまぐち建築設計室では、
間取りのご提案の前に、
家事の流れや持ち物の量・種類、
今後の暮らし方のイメージも含めて

じっくり伺います。

 

それは、家づくりが
「図面を描くだけの作業」ではなく、
お一人おひとりの人生を
一緒に「暮らしを見直し」ていく

プロセスだと考えているからです。

 

片付けに自信がないからこそ、

設計段階から一緒に考えてほしい。

 

家をリフォームしたり

新築する訳ではないけど

片づけや整理収納、

模様替えなどの相談に乗ってほしい等

様々なご相談が寄せられています。

 

家具やインテリアの

ご相談もそうですが

暮しと密接な関係がある要素を

考える事は重要です。


暮らしと空間、

モノとの関係を丁寧に見つめ直しながら、
無理なく心地よさが

続いていくような住まいを

ご提案しています。

 

あなたの暮らしが、
より豊かに、心地よく、
そして家族の笑顔が

増える毎日へと続きますように。

 

喜怒哀楽に程よく寄り添う

関係性のデザインが

存在する住まいの提案を丁寧に。

 

○関連blog

家造りの視点から暮らしと間取りと動線を見直すことで叶える上品な「整理と整頓」の効果、快適で気持ちのよい暮らしの環境づくりを提案する片付けの意識提案と断捨離。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail461.html

 

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やまぐち建築設計室
奈良県橿原市縄手町387-4(1)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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気軽にご連絡ください
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