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ブログ・コラム

2025.11.10

片付く家の間取り設計・動線と収納で「自然に整う暮らし」を叶える奈良のホテルライクをイメージする和モダン住宅の提案

カテゴリ:
物入・クローゼット・収納・納戸・整理整頓

 

日常の暮らしの中で、

「片付けてもすぐ散らかる」

「テーブルの上に物が溜まってしまう」

「いつも雑然とした印象が気になる」

と感じていらっしゃる方は

少なくありません。

 

白い建築模型が設計図面の上に置かれた様子。奈良県のやまぐち建築設計室が手掛ける「片付く家の間取り設計」をテーマに、動線と収納を最適化した住まいを表現している。直線的な動線と浅い収納の工夫が感じられる和モダン住宅の模型写真。

※設計段階で動線と収納の位置関係を整えることで、

自然と散らからない暮らしを実現を提案する

スタディ模型を含めたご提案。

 

特に家づくりを

考え始めた方々におかれては、

仕事も家庭も丁寧に暮らしたい

美しく、おしゃれに、

でも暮らしやすい家にしたい

と願う一方で、

片付けに費やす時間やストレスを

どうにか軽減したいという

思いがあるのではないでしょうか。

 

しかし、

そのお悩みの根本原因は、

決して「収納量が足りない」

ことだけではありません。

 

多くの場合、

日々の暮らしの中で

「動き(動線)」

「定位置」「収納の設え(浅さ・見える化)」が、

設計の段階で

十分に考えられていないことに

あります。

 

つまり、

片付く家=「動線×定位置×収納」で

計画するものです。

 

今回のblogでは、

和モダン住宅・ジャパンディスタイル志向の

住まい手さんにも

心地よく暮らしていただけるようあ

空間構成を含む、

建築家としての視点から

「散らかりにくい家」の

間取りのコツをわかりやすく、

具体的にご紹介いたします。

 

暮らし始めたときに

「片付けなければ・・・」と背負わない、

むしろ「何もしなくても整っている」

静かな安心感のある住まいを、

暮らしの心地良さと共に

相応しくご提案します。

 

片付く家は

「動線×定位置×適切な奥行き収納」で

実現できるということ。

 

片付かない家の原因の約9割は、

物の量ではなく

間取り上の

「動線のズレ」や「しまう仕組みの不備」

にあります。

 

実際に収納量としては十分だとしても、

物が「戻せない」「迷子になる」

出しっぱなしになってしまう

という暮らしの環境上の問題が

散らかりの温床になっています。

 

実際、

「片付けられない家」から

「片付く家」へ変えるためには、

次の内容を押さえることが

不可欠です。

 

(1)動線=日々の動きを「線」で捉える

たとえば、ご帰宅後の動線。

 

玄関にバッグを降ろして手を洗って

アウターを掛けてリビングへ

までを一直線に・スマートにすることで、

床に仮置きされた荷物や

雑多な「置き場待ち」が

発生しにくくなります。

 

さらに、

家事機能も「配膳・片付け」

「洗う・干す・しまう」が

それぞれ同一フロア、

隣接エリアで流れるように

完結できれば、

「出したら戻す」までの工程が短縮され、

自ずと片付きやすい

間取りになります。

 

歩数と手数を2分以内に収める

という設計ルールを心掛けると、

効率的かつストレスの少ない

動線計画が可能です。

 

(2)定位置=「使う場所のすぐそば」に

物が定位置に収まっていないと

「出しっぱなし」「仮置き」

「探す時間」が発生します。

 

逆に、

使う場所の一定半径以内に

「定位置」をつくっておくことが、

散らからない家のポイントです。

 

例として:

玄関ホールに

「鍵・郵便物・通勤通学セット」の

居場所をつくる

 

ダイニング横に

「書類・筆記具・一次置き」の

浅いトレーを設ける

 

リビング学習スペースに

「教科書・端末・充電ステーション」を

一体設えにする

 

定位置が近く、

家族全員が理解できるように

「名前付き仕切り」

「ラベリング」を施すと、

自然と戻す習慣が定着します。

 

(3)浅い収納=「見える化」が

散らかりを防ぐ

 

収納が深く、

奥行きがあるほど、

物の背後で迷子になる

在庫が把握できずに

重複買いになる

というリスクが高まります。

 

そこで、

「奥行き2030cmを基準に」

「浅型引き出し中心」

「可動棚+ラベル表示」に

設計をシフトすることを

推奨します。

※収納物に応じた奥行きという意味です。

 

また、

衣類収納においては

「掛ける収納」を多めにとると、

出し入れが楽になり、

戻すハードルが下がります。

 

収納そのものが

「しまいにくさ」を

生まない設えであれば、

物の総量も自然に減少していきます。

 

以上の3つのポイント、

動線・定位置・適切に浅い収納が

揃って初めて、

「出したら戻せる」

「しまいやすい」「探さない」

という片付く設計の土台が

構築されます。

 

玄関洗面ミニクローゼット

一直線にして

床置きを阻止するという事。

 

帰宅からリビングに入るまでの

数十秒間が、

実は「散らかり始める分岐点」です。

 

玄関で荷物を降ろし、

手を洗い、

アウターとバッグをしまって、

そのままLDKへ。

 

ここを設計段階で

一直線上に設けることで、

床に鞄が転がっている

椅子に一時置きされている、

「ソファの上が物置になる」、

という状況を

劇的に減らすことができます。

 

■シューズインクローク(SICL)を

「外で使う物」の拠点に。

 

玄関に隣接したSICLには、

「靴+外で使う物」を

まとめておくことを推奨します。

 

コートはポール+フックで収納、

傘は受け皿付きの立て掛け、

ベビーカーや

アウトドア用品は壁面寄せ。

 

バッグは床置きされがちなので、

肩掛けのまま

掛けられる高さのフック、

子ども用は低めに設計。

 

※後々高さを変更できる可動式に。

 

土間側に浅めの棚を設け、

マスク・宅配ハンコ

除菌ウェット等の

手を離したくないモノを

まとめておくと、

帰宅動作が一気に効率化します。

 

■玄関手洗いミニCL→LDK

直線動線

 

玄関ホールから

手洗いコーナーへのアクセスを直線化し、

その横に

ミニクローゼット(ミニCL)を配置、

そこからLDKへ。

 

人の移動の軌跡である

動線に大幅な前後移動等があると

荷物の「途中仮置き」が

発生しやすいため、

通過中に「手洗い」

「アウターの片付け」

「バッグの定位置化」が

完了するよう計画的な

設計を大切に・・・・・。

 

ミニCLの中は「掛ける収納」を主役にし、

引き出しは最小限とすることで、

出しっぱなしを防ぐ動きを

つくります。

 

■郵便物・鍵・通学セットの

通り道に置き場を。

 

玄関からLDKに入る前に、

鍵や郵便物、通園・通学セットなどが

「一時置き+仕分け」できる

コーナーを間取りに組み込む事。

 

鍵はトレー+壁フック、

郵便物は「要確認/保管/破棄」の

三段仕分けが自動でできるよう

浅い棚を設えると、

郵便物が溜まりっぱなし

という事態を防ぎやくくなります。

 

通園・通学セットは

翌朝そのまま

持ち出せるように吊るしておくと、

気持ちも次の日も軽くなります。

 

このように、

玄関からLDKまでの「初動」を

スムーズに設計することで、

散らかりはじめの「種」が

そもそも発生しない

住まいになります。

 

LDKが散らからないレイアウトと小さな収納

 

リビング・ダイニング・キッチン

LDK)で散らかる最大の要因は、

「物のゴール=しまえる場所」が

遠い又は分かりづらい、

という間取り構成。

 

テーブルやソファに

ちょっと置きされた

紙類・充電中の端末・おもちゃなどは、

しまうまでの動線が

長ければ長いほど、

そのまま放置される確率が高くなります。

 

そこで、

LDKには「ゴールの近さ」と

「戻しやすさ」の両立が不可欠です。

 

■ダイニング脇にテーブル上を

空に保つ「ニッチ」を設える

 

ダイニング横に幅6090cm

奥行1015cm程度のニッチ、

収納棚を設け、

そこに〈書類〉〈筆記具・小物〉

〈端末/充電ステーション〉の

ジャンルを絞って

置けるようにします。

 

A4縦が収まる仕切りと

24口のコンセントを備え、

使い終わったら

すぐ元へ戻る習慣をつくる設えです。

 

扉付きにして

視界をすっきりと保つことも、

おしゃれで片付くLDKには

欠かせません。

 

■細々したものは

浅めの可動棚+ラベルで見える化

 

リモコン、電池、薬、文具、

テープ、体温計などの

ちょっとしたものが

リビングで散らかるのは、

戻す場所が定まっていないからです。

 

奥行2030cmの可動棚に

浅いトレーを並べ、

用途別にラベリング。

 

さらに家族別のボックスを設けると、

「自分の物」「家族の共有物」の

区別がつきやくす、

散らかりにくくなります。

 

テレビボード収納も、

観音開きではなく

浅型引き出し中心にして、

ゲームなどは

背表紙が見える向きで

前列のみ収納すると「迷子」に

なりにくくなります。

 

LDKには物の出る場所と戻る場所の

距離を極限まで縮める設計が、

暮らしやすさを高める

基本となります。

 

キッチン&パントリー

「買うしまう調理片付け」を一直線に

 

キッチンは「片付け難民」に

なりやすい場所の代表格です。

 

食品、調理器具、配膳、洗い物、

ゴミ・・・すべてが一日に

何度も動き、

混雑しがちだからこそ、

設計の工夫による

仕組み化が重要です。

 

「買ってきたものの仮住所」を先に決め、

在庫が見える浅棚で

ダブり買い・迷子を防ぐ、

という流れが

設計段階での大きな力となります。

 

■背面は引き出し中心、

パントリーは浅め×分類で設える

 

背面収納は観音開き戸ではなく、

引き出し中心の設えが

推奨されます。

 

「見えない奥」に

物が埋もれるのを防ぐためです。

 

たとえば、

上段にカトラリー・毎日使う調理ツール、

中段にボウル・ザル・容器、

下段に鍋・フライパンなど

重い物というように分類すれば、

取り出し・戻しが

圧倒的に楽になります。

 

パントリーは奥行2030cm

浅めの可動棚を基準に、

「乾物」「缶詰」「粉もの」

「お菓子・非常食」など

カテゴリ別バスケットで整理。

 

前面1列置きを徹底し、

購入日・開封日を

小さくメモしておくと

迷い仕舞いが起きにくくなります。

 

■生ゴミ・資源の仮置き動線を

「作業動線上」で完結させる

 

ゴミの始末が「遠回り」になると、

つい仮置き放置になってしまいます。

 

シンク下足元に

ペダル式ゴミ箱や

引き出しゴミ置きを設け、

調理動作の合間に

ゴミを捨てられる環境を。

 

資源ごみもキッチン近くに、

1020 L程度の

小さなペールを23個(紙・缶・ペットなど)並べ、

いっぱいになったら

袋ごと屋外へ移す方式にすれば、

歩数も少なく

ニオイもこもりにくくなります。

 

このように、

キッチン周辺の設計は

「出る動線」と「戻る動線」を

一筆書きのように

一直線に配置し、

それぞれの家事特徴を考えながら

しまいやすさ・戻しやすさを

追求することで、

自然と「片付いたキッチン」へと

変わっていきます。

 

洗濯動線・ランドリー直結で

「洗う干すたたむしまう」

を一直線に。

 

洗濯が「散らかりの温床」に

なりやすいのは、

作業工程があちこちに

散らばっているからです。

 

理想は「洗う」「干す(または乾燥)」

「たたむ」「しまう」の4工程が、

同じフロア・連続エリア・

隣接領域で連続できる住まい。

 

これを実現することで、

洗濯物が「あちこち仮置き」

される状況を防げます。

 

■室内干し・畳む台・タオル収納を

同空間に設ける

 

室内干し用には、

天井物干し

または昇降式ポールを常設し、

洗濯機の近くに並行配置。

 

除湿機・サーキュレーター用の

コンセントもあらかじめ配置すると、

雨の日や夜干しでも

この一室で済みます。

 

洗濯物を畳むカウンターは、

壁付けで奥行4560 cm

高さはキッチンと同等に設計。

 

下部に浅い引き出しを設け、

ハンガー・ピンチ・ネットなどを

まとめておくと

動作がスムーズです。

 

タオル収納は

洗面スペースから

片手で届く高さに、

浅い可動棚を設置。

 

フェイスタオルは腰高、

バスタオルは目線より

やや下と位置を決め、

「出す・畳む・しまう」の

3アクションを最短距離で

完結させるような配置プランが

散らかるリスクを

最小限にすることができます。

 

洗剤・詰め替え類も

奥行2030 cmの棚に一列で並べ、

前後二列置きにしない

ルールを設けるだけで、

迷いやムダ買いが激減します。

 

このように、

ランドリー動線を設計で

見える化・直線化することで、

洗濯そのものが

散らかりの源になるのを防げます。

 

今回のblogでは

片付く住まいを実現するための

「動線×定位置×浅い収納」という

3つのポイントを

建築家の視点で整理しました。

 

・日々の動きがストレスなく流れるよう、

動線を一直線に設計する。

 

・使う場所のすぐそばに

定位置を設け、

家族全員が理解できる仕組みにする。

 

・しまいやすさ

見通しの良さを備えた

浅めの収納を主体に、

奥に物が埋もれる事態を防ぐ。

 

そして、

それぞれの住まいのゾーン

玄関/LDK/キッチン&パントリー

ランドリーにおいて、

設計段階から

家族の家事と暮らしに応じた

片付く設え」を織り込むことで、

「出したら戻せる」

「戻すのが億劫にならない」

住まいへと進化します。

 

家づくりは、

多くの判断が設計段階で決まります。

 

収納量をただ「増やす」ことも

一つの選択ですが、

やまぐち建築設計室では、

暮らしの質を高め、

時間と心にゆとりを生む住まいを

生み出すために、

家族の生活習慣や

得意・苦手意識

動線・定位置・収納設計を

始めから丁寧にプランニングしています。

 

もし

雑然としない、

でもオシャレで落ち着いた

和モダン×ジャパンディの住まい

ホテルライクな暮らしをお考えでしたら、

ぜひお気軽にご相談ください。

 

ライフスタイルに最適な

片付く家への第一歩を。

 

ご質問、ご相談、ご依頼は

ホームページの問い合わせから

気軽にご連絡ください。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
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