ブログ・コラム
2025.11.09
心が惹かれる佇まい・間取りと動線が暮らしやすさを育む、ビルトインガレージのある和モダン住宅
- カテゴリ:
- 間取り・動線・家事・プラン
車と生活の関係性を
動線からも考えるということ。
ビルトインガレージのある家で
叶える暮らしの上質化。
車と暮らしが「繋がる」という最適解。

※光と風を取り込みながら、車と暮らしが自然に繋がる住まい。
建築と外構が調和した、やまぐち建築設計室のビルトインガレージ設計。
家づくりを考えるとき、
多くの人が真っ先に思い描くのは
「リビング」「キッチン」
「中庭」といった、
生活の中心となる空間かもしれません。
しかし、
日々の暮らしを静かに支える
もうひとつの主役が
あることを見落としてはいけません。
それが 「車と暮らしの関係性」 です。
私たちの生活動線の多くは、
玄関から始まるのではなく
「車から始まる」ことが
少なくありません。
奈良県という地域では特に。
朝の通勤、
子どもの送り迎え、
買い物、週末のお出かけなど。
車は単なる移動手段ではなく、
「暮らしの起点」でもある
という考え方です。
そんな日常の延長線上に、
建築的な美しさと
利便性を兼ね備えた
ビルトインガレージ(インナーガレージ)を
設けることは、
単なる贅沢ではなく、
生活を合理的かつ豊かにする選択
と言えます。
暮らしの一部としての
「ガレージ」という発想を。
ガレージは「車の収納空間」ではなく
「暮らしの延長」として考える。
かつて車庫は
車を保管するためのスペースとして
設けられていました。
しかし現代では、
車を「暮らしのパートナー」として
捉える住まい手が増えています。
電気自動車の考え方もそうです。
様々な状況下で
車から住宅に「電気を送る」という事も
あります。
車は、通勤・送迎・買い物だけでなく、
趣味、アウトドア、レジャー、
さらには仕事の移動までも支える
ライフスタイルの中心。
だからこそ、車を「外に置く」のではなく、
家の中に取り込むという
設計思想も現代では重要性が増しています。
建築計画の
初期段階から考える「動線設計」。
ビルトインガレージを設ける際、
重要なのは
「建物と一体で計画する」こと。
後から外構で対応しようとすると、
通路や動線に無理が生じ、
生活の質を損なうことがあります。
勿論「外構」的にも。
ガレージの位置は、
・玄関までの導線
・勝手口やキッチンへのアクセス
・庭やウッドデッキとのつながり
などと連動して考える必要があります。
やまぐち建築設計室では、
「車から玄関、玄関から室内」までの
暮らしの動線を一本の
流れとして捉え、
車を降りた瞬間から家の中へと
自然に続く感覚を
設計の中に取り込みます。
車と人の「距離感」を整える外構計画。
車を中心にデザインする
「外構という場面」
建物の外観を整える
「外構(エクステリア)」は、
実は建築デザインの仕上げではなく
はじまりです。
外構計画をおろそかにすると、
いくら内部空間が整っていても、
日々の使い勝手に
違和感が生まれます。
とくに駐車スペースは、
「出入りのしやすさ」
「通行の安全性」
「建物の見え方」に直結します。
奈良県内だったとしても、
先に表示していた写真のような
奈良県宇陀市内の郊外と
榛原駅周辺の宇陀市内の中心部、
奈良市内や大和郡山周辺の北部、
橿原や明日香、葛城、桜井、
香芝方面の中南和、
五條市や大淀、下市、
吉野郡部の南和方面エリアのように
地域で随分と環境が異なるので
敷地条件が多様な地域という事も踏まえ、
間取りを含めて
敷地そのものの使い方もそうですが、
前面道路の幅や角度、
隣地境界との距離、
車の回転スペースなどを
慎重に設計する必要があります。
適切な寸法と「体感的ゆとり」の関係。
たとえば、
現時点では国産車の平均的なサイズは
- 全長:約4.9m
- 幅:約1.8m
ですが、
これだけの寸法では「停めるだけ」の
スペースしか確保できません。
実際には、
- ドアを開けるスペース(約60〜80cm)
- 荷物の出し入れスペース
- 前後の余白(50〜100cm)
これらを加味すると、
1台あたり6.0m×3.0m以上の
駐車スペースが理想的です。
しかし数字だけでは測れないのが
それぞれ個人の「駐車のしやすさ」。
たとえば、
進入角度や照明位置、
隣接する壁との距離など、
感覚的な「余白」があるかどうかで
道路からガレージ迄、
そしてガレージ内の使い心地は
大きく変わります。
ビルトインガレージが叶える「生活の快適動線」。
雨の日も快適に。
玄関まで「濡れずに行ける」幸福。
ビルトインガレージの最大の利点は、
天候に左右されない快適性。
特に小さな子どもや
高齢の家族がいる家庭では、
雨や雪の日でも濡れずに
車の乗り降りができるのは
大きな安心につながります。
また、買い物帰りの荷物を
直接キッチン近くに
運べるように設計すれば、
日常の「小さなストレス」が
驚くほど軽減されます。
この「車から家へ」のスムーズな動線は、
単なる便利さを超えて
暮らしの快適リズムを整える
設計要素になります。
動線の交差を減らす設計で「暮らしが整う」。
家族全員が同じ時間帯に
出かける朝の場合。
ビルトインガレージから
それぞれがスムーズに出入りできる
動線を確保すれば、
家の中での「すれ違い」や
「動線の混雑」を防ぐことができます。
やまぐち建築設計室では、
「生活リズムと空間の重なり方」を
図面上やいめーじCGから
丁寧にシミュレーションしながら、
家族それぞれの動線を「美しく整える」ことを
大切にしています。
美意識と機能を共存させるデザイン手法。
外観に調和する
ガレージのデザインを。
今回のblogのはじめにあったように
黒と白を基調にした外観に、
シャッター付きの
ビルトインガレージを組み合わせると、
全体が引き締まった印象になります。
このとき重要なのは、
「車庫を目立たせる」のではなく、
建物と一体化させるデザインバランス。
- シャッターの色を外壁材とトーンを揃える
- 開口部の高さを揃える
- 庇や軒天を連続させる
といった建築的手法で、
ひとつの建築としての完成度を
高めることができます。
光と陰影でつくる「静かな佇まい」。
ビルトインガレージは、
夜の景観を演出する要素にもなります。

※暮らしの余白を灯す、やわらかなあかり。
家と車そして時間までもデザインする住まいの佇まい。
建物の佇まいとしても外観を整え
室内では「ディスプレイ」の要素としても
空間を整え、
barのような雰囲気を生み出す事も
可能です。
まさに趣味の隠れ家のように。
間接照明やダウンライトを
計画的に配置することで、
車を「展示するように魅せる」ことも可能です。
その光は同時に、
外観全体の陰影を美しく
浮かび上がらせ、
夜の住宅街の中でも静かな
上質感を演出します。
狭小地でも「快適動線」を
実現する設計手法を。
奈良市内の新大宮駅周辺や
奈良女子大周辺、
大和郡山市の駅周辺や旧村周辺市街地の
限られた敷地では、
駐車スペースを確保するだけでも
一苦労です。
しかし、
敷地条件を丁寧に読み解き、
建物形状を工夫することで、
最短動線+最大効率の空間を
生み出すことができます。
たとえば、車庫の奥に玄関を配置し、
そのまま室内の
収納・洗面・キッチンへと動線を
連続させる間取り設計。
この「一筆書きのような流れ」が、
日々の生活を
驚くほど快適にします。
暮らしと設計の
感度をリンクさせるということ。
設計者が日常的に「車を運転」
しているかどうか?。
この「感覚の共有」は意外と重要です。
駐車時の死角、
ミラー越しの感覚、
ハンドルの切り返し角度と
道路と車庫との距離感と
道路傾斜の関係性と車体。
こうした「体感的情報」を持つ
設計者であれば、
図面の中にもそのリアリティを
反映できます。
建築は机上の理論だけで
成り立つものではありません。
実際の暮らし方や、手足の動き、
視線の流れを
設計に翻訳する感性こそ、
やまぐち建築設計室が
大切にしていることです。
理想と現実を調和させる「選択と検証」の重要性。
家づくりにおいて
「理想の暮らし」を描くことは
とても大切です。
しかしその理想が「現実の生活動線」と
乖離してしまえば、
それは使いづらい空間になってしまいます。
だからこそ設計段階では
「現実の暮らし」と「理想の暮らし」を
何度も行き来しながら、
検証と再構成を繰り返します。
この作業は時間がかかります。
けれど、その過程こそが、
本当の意味での「暮らしの設計」なのです。
打合せと変更は3回迄という
会社が多いのは「効率」と「費用」。
簡単に言うと「タイパ」と「コスパ」。
しかし、
住まい手さんが本当に
「意味を理解することが出来る濃度」まで
情報の密度を引き上げるには
相当の時間が必要です。
薄っぺらい内容ではなくて
本当の深い意味での「本質を探る時間」。
車と暮らしが調和するという上質
「車をどこに停めるか」という発想から、
「車とどのように暮らすか」
という考え方へ。
それは単なる機能性の追求ではなく、
時間の質を高めるための
デザインの過程です。
ビルトインガレージは、
外構と建築、暮らしと感情、
機能と美のすべてを結びつける
「中間領域」です。
その設計には、
設計者である建築家の感性と、
住まい手の人生観が
静かに重なります。
やまぐち建築設計室では、
「車と暮らしの調和」を、
ひとつの設計の「過程」として
大切にしています。
日常の延長にある上質な暮らし。
その第一歩を、
ビルトインガレージという選択から
始めてみませんか。
〇関連blog
車寄せとビルトインガレージ、暮らし方で計画する外構設計と建築設計、機能性と美意識を両立させるモダンな考え方の住まい提案、車寄せのある家の魅力と高級感と機能性を両立させる設計
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail487.html
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建築家 山口哲央
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