ブログ・コラム
2025.09.18
奈良で叶える和モダン×ホテルライクな寝室設計|快眠を支える間取りと自然素材インテリアが暮らしを変えるデザイナーズ住宅
- カテゴリ:
- 睡眠の質と暮らしやすさと寝室と間取りの設計
暮らしの趣を大切にしつつ
寝室について
よく考えておくべき事と
睡眠の付加価値。

※ベージュとグレージュで統一されたホテルライクな寝室空間。
ソファとベッドを同じ空間にレイアウトし、
落ち着いた照明とインテリアで
心地よい暮らしをデザインした
和モダンの提案事例
人生の約3分の1は
眠りに充てられています。
そう考えると、
寝室という空間は
ただ休むだけの部屋ではなく、
暮らし全体を支える空間だと
言えるでしょう。
和モダンの家や
おしゃれなデザイナーズ住宅、
平屋を計画している方であれば、
日常の美意識や
暮らしやすさを
大切にしている方も
多いと思います。
そのなかで寝室は、
意匠やデザイン性に加え、
質の高い睡眠を
叶えるための間取りや素材、
インテリア、光、音、
温度といった細部にまで
目を向けたい空間です。
今回のコラムでは、
暮らしの趣を大切にしながら、
寝室をどのように設計すべきか?
そして
睡眠が暮らしに
どんな付加価値を与えてくれるか?
ということを、
建築家の視点で
書いてみたいと思います。
睡眠が暮らしに与える影響
快眠は心身を整え、
翌日の活力を生みます。
睡眠の質が高ければ、
朝の目覚めが爽快で、
仕事や家事の効率も上がり、
子育てにも余裕が生まれます。
反対に、
寝室が落ち着かず眠りが浅いと、
集中力の低下や疲労感、
ストレスを招きやすくなります。
つまり、
寝室の設計は
家づくりにおいて
「見た目の美しさ」と同じくらい、
「生活の質」に直結するもの。
暮らしについて
真剣に考えている住まい手さんこそ
趣を大切にしながら
心身を癒す場を
どう整えるかが問われます。
間取りで考える寝室の条件
寝室を快適にするためには、
間取りの工夫が欠かせません。
まず広さについて。
夫婦で使う寝室なら
7帖程度を確保すると、
ベッドやサイドテーブルを
置いても
通路に余裕が生まれます。
狭すぎると
寝返りや移動の際に
ストレスが増し、
眠りの質を下げる原因になります。
次に位置と向き。
朝日の入る東側や南東側に
風家の捉え方を含めて
窓を検討して設けると、
自然光が体内時計を整え、
自然な目覚めを促します。
ただし西日は強い光と
熱を伴うため、
障子や格子で柔らかく
遮る工夫が必要です。
また、
寝室の隣に
リビングやキッチンがあると
生活音が響くことがあるので、
廊下や収納スペースを
挟むと落ち着きが保たれます。
平屋の場合は特に、
家の奥や静かな方角に
寝室を配置すると
安らぎを得やすくなります。
素材とインテリアが眠りを左右する
寝室を和モダンに
仕上げたい方におすすめなのは、
自然素材を積極的に
取り入れることです。
研究によれば、
木材や木質素材が多い寝室で
暮らす人は、
不眠の傾向が少なく
安らぎを感じやすいという
データもあります。
木の梁や床、
木製の建具が見える空間は、
それだけで心を落ち着けてくれます。
畳やい草の香りも
リラックス効果を高めますし、
和紙の障子は
光をやわらかく拡散し、
就寝前の心を静かに導きます。

※障子越しに庭の緑を望む和モダンの寝室。
畳と無垢フローリングを組み合わせ、
自然素材と間接照明が快眠へ導く
心地よい空間に仕上げています。
色は落ち着いた
アースカラーやベージュ、
グレーなどが理想です。
強いコントラストや
派手な色彩は視覚を刺激し、
眠りの妨げになります。
家具は低めに揃えると
空間の重心が下がり、
落ち着きのある印象を演出できます。
さらに大切なのは収納です。
余計なものが視界に入らない寝室は、
それだけで安心感を生みます。
ウォークインクローゼットや
引き戸収納を設け、
生活感を抑える工夫が、
眠りの準備に直結するのです。
光と照明のデザイン
眠りを誘うためには、
光のコントロールが欠かせません。
就寝前の2時間ほどは、
明るさを抑え、
電球色の暖かい光に
切り替えるとよいとされています。
実際の実験でも、
光を落としたグループは
入眠時刻や
起床リズムが改善されたという
結果が出ています。
寝室には「調光調色可能な照明」を採用し、
間接照明や
スタンドライトを
組み合わせることで、
シーンに応じて光の強弱を
調整できます。
朝は障子越しに
自然光を取り込み、
夜は穏やかな光に包まれる。
この切り替えが快眠をつくる鍵です。
温度・湿度・音・空気環境
温度や湿度も
睡眠の質に直結します。
理想的な寝具内の
温度は33度前後、
湿度は50%前後といわれています。
夏は蒸し暑さを避ける工夫、
冬は乾燥を和らげる工夫が
必要です。
自然素材の木や
畳はいずれも湿度を調整し、
空気をやわらげてくれます。
音環境も重要です。
外部の騒音や
家族の生活音を
できるだけ遮るため、
防音性能の高い窓や壁材を
選ぶことが
快眠につながります。
寝室を家の奥に設けるのも
一つの方法です。
平屋であれば、
階下の騒音がないため、
床構造での吸音を
工夫すると
より静けさが増します。
換気計画も忘れてはいけません。
湿気がこもらないよう
窓の配置を工夫し、
通風を確保しましょう。
エアコンや換気扇も
静音性能を選ぶと、
就寝時の不快感を軽減できます。
調査でわかる快眠の工夫
実際の調査結果からも、
寝室の工夫が
睡眠に直結することが
明らかになっています。
木質素材を多用した寝室では
不眠の傾向が少なく、
精神的なやすらぎを
感じる人が多いことが
報告されています。
また、
寝室のインテリアを
整えるだけで、
熟睡感や目覚めの爽快感が
増すというデータもあります。
さらに、
就寝前に照明を落としただけで、
眠りのリズムが
改善されたという
実験結果もあるのです。
こうした事実は、
間取りやインテリア、
環境要素が
「眠れる住まい」をつくることを
裏づけています。
寝室は、
人生の質を
大きく左右する空間です。
和モダンの家や
デザイナーズ住宅を考える方にとって、
美しいデザインは
もちろん大切ですが、
そこに眠りを支える要素を
加えることで、
暮らし全体がより豊かになります。
これから家づくりを考える方は、
朝どんな気持ちで
目覚めたいか、
夜眠りに落ちるときに
どんな空気に包まれたいかを
想像してみてください。
意思疎通を踏まえて
つくり手との相性は大切です。
そのイメージを
工事関係者、
設計者に伝えるだけで、
寝室はあなたらしい居場所へと
変わります。
やまぐち建築設計室では、
間取りや素材、
照明や環境まで含めた
総合的な寝室の設計を
ご提案しています。
家づくりの過程で
それぞれの住まい手さんにとって
考えられる「睡眠」という
本質的なテーマを大切にし、
暮らしの趣を深めてみませんか。
ぜひお気軽にご相談ください。
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