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ブログ・コラム

2025.05.26

暮らしの質は「色」でも変わるという事、住宅設計の際に検討しておくべき空間全体における色彩の心理的効果と錯覚の活用。おしゃれで心地よい住まいを叶えるために知っておきたい色の選び方と素材との上手な組み合わせ。

カテゴリ:
インテリア デザイン 家具

暮らしを彩る「色」の設計学から

感性と機能が融合する空間づくりの提案。

 

 

ヘリンボーンの床とゴールドアクセントが美しい、ホテルライクでモダンなLDK空間。ナチュラルベージュのアイランドキッチンと、落ち着いた色彩設計のリビングが一体となり、空間全体に高級感と開放感を演出している。色の心理効果を活かしたコーディネートと、家事動線・収納計画が融合した住まいの設計事例

※ヘリンボーンの床とゴールドアクセントが美しいホテルライクでモダンなLDK空間提案。

色の心理効果を活かしたコーディネートと家事動線・収納計画が融合した住まいの設計事例

 

 

心理的効果を最大限に活用した

上質な住まいのご提案。

 

色が織りなす感情のハーモニーと

暮らしの可能性について。

 

現代の暮らしの中で、

人は無数の色彩に囲まれて

生活しています。

 

朝、柔らかな日差しが差し込む

リビングの壁面、

夕暮れに映えるウッド調の家具、

そして夜の静寂を包み込む

照明の温かい光。

 

これらすべては単なるデザインの

要素にとどまらず、

住む人の心情、行動、

さらには体感温度すら左右する

「心の設計要素」として働いています。

 

住宅設計の現場で「色の力」を活かした

プランニングを。

 

今回は「空間全体における色の心理的効果」に

焦点を当て、

空間設計の過程における

色彩の役割、錯覚効果、

そして実践的な活用方法を

少し書いてみたいと思います。

 

インテリアの効能や

オシャレな暮らしを志向する

住まい手さんにとって

「住宅 色彩計画」

「インテリア コーディネート」

「色の心理効果」といった内容は重要な事柄ですから。

 

色が作り出す視覚のトリックと空間体感。

  • 進出色と後退色の本質

私たちが空間を見るとき、

色は実際の物理的広がり以上の

「印象」を与えます。

 

明るいオレンジのソファとチェアが主役となるラグジュアリーなLDK空間。モダンな書棚やカウンターバー、自然光が差し込む大きな窓とともに、配色と素材の心理的効果を活かした洗練されたインテリアデザイン。整理収納の工夫と彩度の高いアクセントカラーが融合し、感性に寄り添うホテルライクな住まいを実現した設計事例。

※彩度の高いオレンジソファが印象的なモダンLDK。視覚的心理効果を活かした配色と壁面収納・カウンターを活かした整理整頓設計が融合し、

日常にラグジュアリーな余白と活力をもたらします。

ホテルライクな暮らしを叶える感性に寄り添った色彩計画の一例です。

 

 

たとえば、

赤やオレンジ、黄色といった暖色系は、

「進出色」と呼ばれ、

見る者に対して手前に飛び出してくるような

印象を与えます。

 

これは、

部屋全体の圧迫感を生む

可能性がある一方で、

アクセントとして強い存在感を発揮し、

エネルギーや活力を象徴する力を

持っています。

 

進出色を巧みに配置することで、

玄関ホールやダイニングにおいて、

活気あふれる空間に

仕上げることが可能です。

 

また、

特定の壁面だけに取り入れることで、

空間の一部に焦点を当て、

魅力的なデザインアクセントを形成します。

 

一方、「後退色」となる青、グレー、

紫などの寒色系は、

視覚的に「奥行き」や「広がり」を

強調する働きを持っています。

 

これによって、

実際の広さよりも

ゆったりとした印象を与え、

リビングや書斎、

さらには寝室など、

落ち着きと安心感が求められる空間に

適しています。

 

さらに、

天井や壁の上部に用いると、

視線が自然と上方へ向かい、

開放感ある空間演出が可能です。

 

  • 温度感と空間錯覚の融合

カラーが及ぼす影響は、

単なる見た目の印象だけに

留まりません。

 

暖色と寒色は、

体感温度にまで影響を与えると言われ、

適切な組み合わせにより、

季節感や日当たり、

さらには室内の心理状態まで

左右します。

 

例えば、

北向きで日照不足となりがちな部屋には、

暖色系の明るいクロスを選ぶことで、

実際の温度以上に「暖かく」

感じさせる工夫が考えられます。

 

逆に、

南向きで夏場に暑くなりがちな

部屋には、

寒色系の色を取り入れることで

爽やかさと涼しさを

演出できるという事です。

 

このように、

色彩設計には単なる装飾以上の

機能があり、

住む人の「体感温度」や「気分」を

直接的にコントロールする

設計手法として

非常に有効です。

 

実際、

やまぐち建築設計室では、

試作モデルや住まい手さんのフィードバックを基に、

数々のプロジェクトでこの原則を取り入れ、

居心地と機能性を

両立する空間を創り出しています。

 

心理効果としての色

感情に働きかける魔法のツール・・・。

 

〇関連blog

インテリアと暮らしの質向上のデザイン提案

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail245.html

 

人間の感情は、

日常の細部に宿る色の違いによって

大きく揺さぶられることがあります。

 

色は、

心理的にさまざまな「メッセージ」を

送るツールとして認識され、

居住空間の快適さを

決定づける重要な要素として作用します。

 

以下に、

代表的な色ごとの心理効果を

具体例とともに・・・・・。

  • 情熱と興奮を呼び起こす「赤」

赤は、強烈なエネルギーと

活力を象徴する色です。

 

赤いアクセントウォールや

アートピースを取り入れると、

部屋全体が一気に

ダイナミックな印象となり、

エネルギッシュな日常を

サポートします。

 

しかし、

使い過ぎると視覚的に

過密感や不安感を呼び起こす

可能性があるため、

アクセントカラーとして

部分的に採用するのがポイントです。

 

やまぐち建築設計室では、

ご相談に応じての提案として

ダイニングや応接間において、

赤系の小物や照明を取り入れ、

空間にメリハリと

躍動感を与える工夫を行っている

ケースもあります。

 

  • 温かみと社交性を育む「オレンジ・黄色」

オレンジや黄色は、

温かみと明るさを醸し出し、

心に幸福感や安心感を与える色として

親しまれています。

 

これらの色は、

リビングルームやキッチン、玄関など、

人の集まるコミュニケーション空間に

最適です。

 

例えば、

朝の柔らかな日差しと調和する

イエローを壁に取り入れることで、

家族の会話が弾み、

1日の始まりから

ポジティブなエネルギーが

満ちるような空間演出が

可能になります。

 

  • 自然との調和と安らぎをもたらす「緑」

緑は自然界で最も多く見られる

色のひとつで、

その視覚的な心地よさから、

リラックス効果や

ストレス解消効果が

高いとされています。

 

観葉植物やウッド調家具と

組み合わせることで、

室内に自然の息吹を感じさせ、

和やかで調和のとれた

空間を実現できます。

 

特に、

寝室や書斎など、

静かな環境が求められる場所には、

控えめなグリーンや

モスグリーンを採用することで、

心落ち着く空間を

構築することが可能です。

 

  • 冷静さと静寂を演出する「青・グレー」

青は冷静さや落ち着きを

促進する色として

広く認識されています。

 

清潔感と安定感を与えるため、

洗面所やバスルーム、

または書斎などに適しています。

 

また、

グレーは中性色として、

他の色とのバランスをとる

役割を担います。

 

これらの寒色系を

効果的に使用することで、

室内全体の雰囲気を整え、

特に暑い夏場においても、

涼しさと快適さを

演出することができます。

 

  • 高貴な創造性を刺激する「紫」と「黒」

紫は高貴さ、神秘性、

そして創造性を象徴し、

アートスペースや個室のアクセントに

ぴったりの色です。

 

また、

黒はその重厚さから、

ラグジュアリーで洗練された

印象を作り出すとともに、

他の色を引き立てる

役割を果たします。

 

やまぐち建築設計室では、

これらの色を

単調に使用するのではなく、

素材やテクスチャーとの

絶妙なコンビネーションを追求することで、

空間に深みと立体感を

生み出す設計提案を行っています。

 

「色×素材」のシンフォニーで

繊細な質感と温度が紡ぐように。

 

色彩効果を

最大限に引き出すためには、

単に「色」を選ぶだけではなく、

それを取り巻く素材との

バランスが非常に重要です。

 

やまぐち建築設計室では、

壁紙、床材、天井、

さらには家具や照明器具まで、

すべての要素が連携する

「トータルデザイン」をご提案しています。

 

  • 木の温もりと金属のクールさのハーモニー

例えば木材×暖色系の組み合わせは、

自然の温もりを感じさせ、

居住空間に柔らかい印象を与えます。

 

無垢材のフローリングや、

オーク材の家具に

ベージュやオレンジのアクセントカラーを

施すことで、

家全体が優しく包み込まれるような

空気感を生み出します。

 

一方で、

金属素材×寒色系の組み合わせは、

都会的で洗練された

モダンな印象を演出します。

 

ステンレスやアルミの光沢と、

クールなブルーや

グレーの壁面が織りなすコントラストは、

ホスピタリティあふれる空間においても、

独自の存在感を示します。

 

  • 和素材との融合による「時間の流れ」

漆喰や和紙、

手漉き和紙などの和素材は、

日本の伝統美を感じさせ、

現代のモダンなデザインに

温かみと風格を添えます。

 

これらの素材に、

淡いトーンの白やグレー、

そしてアクセントに

深みのある藍色などを

組み合わせることにより、

「時を超えた美しさ」と

「心落ち着く空間」が生み出されます。

 

実際、

やまぐち建築設計室のプロジェクトでは、

古き良き和の要素を

取り入れながらも、

現代のライフスタイルに寄り添った

カラーコーディネートを実現し、

住まい手さんから

高い評価をいただいております。

 

  • 照明との連動で変化する色彩の表情

照明は空間の色彩効果を

大きく左右する重要な要素です。

 

昼夜の光の移ろいに合わせて、

色の感じ方も変化します。

 

朝は柔らかな自然光により、

暖色系の優しいニュアンスが引き立ち、

夜は間接照明やLEDの演出により、

同じ色でも全く異なる

表情を見せます。

 

やまぐち建築設計室では、

この「光と影のデザイン」をバランスよく

照明計画と色彩計画を一体化させることで、

時間帯や季節ごとの

最適な空間演出を実現しています。

 

空間全体の連続性を意識した色提案。

住宅の設計においては、

各部屋ごとに

別々のカラーコーディネートを

施すだけではなく、

家全体の連続性と統一感を

意識することも重要です。

 

入口からリビング、キッチン

そして各プライベートスペースに至るまで、

色彩はその流れや物語性を生み出し、

住む人に「帰属意識」や「安心感」を

与えます。

 

  • ゾーニングと色彩のリズム

家全体のゾーニングにおいて、

各エリアごとに異なる心理効果を持つ

色を設定することで、

「空間のリズム」が生まれます。

 

たとえば、

玄関やホールでは明るいホワイトや

ベージュを基調とし、

家族を温かく迎え入れるとともに、

その後の各エリアへと

自然な導線を作り出します。

 

リビングやファミリールームでは、

落ち着きと活気のバランスを取る

中間色を採用し、

家族が安心してくつろげる

空間づくりを実現します。

 

さらに、

個々の部屋においても、

窓からの景色や日差し、

プライバシーの必要性に応じた

色調の変更を行い、

細部にわたる設計で

「家全体としての一体感」を

大切にしています。

 

  • トータルデザインとしての色彩アプローチ

家づくりにおける色彩計画を、

建物そのものの「役割」として捉えています。

 

一軒家、集合住宅、

リノベーション案件など、

あらゆるプロジェクトで、

「どのような暮らしを提供するか」

家族がどのように時間を紡ぎ、

思い出を作るのか

という視点から色を検討し、

その結果として「感性を宿す器」としての

住まいを創り出しています。

 

また、

最新のデジタルツールを用いた

シミュレーションや、

実際の素材サンプルを使った

実験的アプローチにより、

色の変化が住む人に与える影響を

具体的かつ実践的に検証していますから

空間の完成が待ち遠しくなる住まい手さんも

その「待ち時間」を充実して過ごされています。

 

「色」が織りなす暮らしの豊かさと、

その設計に込める想い・・・・・。

 

色彩は単なる装飾材ではなく、

住まいを生き生きと彩り、

感情の調和をもたらす

「設計の核」ともいえる存在です。

 

やまぐち建築設計室は、

空間に潜む無限の可能性を追求し、

住む人それぞれの

ライフスタイルと心理的ニーズを反映した

最適な色彩プランもご提案しています。

 

「ここに住みたい」

「この色なら、心からくつろげる」といった

感性に寄り添う住まいの提案が、

オシャレでありながらも機能的で、

住む人の生活の質を向上させる秘訣です。

 

あなたが日々感じる温かさ、

安心感、そして躍動感。

そのすべてが、

選ばれる色彩と素材の組み合わせにより

実現されるように。

 

これから家づくりを検討されるすべての方へ。

色彩が持つ奥深い心理効果に目を向け、

住む空間全体に

新たな視点を取り入れてみませんか。

 

理想の住まいづくりを、

感性と機能が融合した空間に。

 

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
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