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ブログ・コラム

2025.05.10

家の中心にキッチンを置くという選択。家事がラクになり、家族がつながる間取りと暮らしを上質に変化させる設計提案。

カテゴリ:
キッチン 収納

 

間取りと家事と

キッチンをレイアウトする

過ごしやすい暮らしの空間提案。

 

木の温もりが美しい天井とカウンターキッチンから中庭が見える家。子育て世代に人気のウッドデッキと一体感のある開放的な間取りが特徴。

※ウッドデッキと中庭につながる開放的なキッチン空間提案イメージCG。

子育て世代が気になる「見守れる間取り」で、

料理をしながら家族を感じられる家事ラク設計の一例です。

 

 

暮らしの「真ん中」から

家を考えるように。

 

キッチンの位置が

家の未来を変えるという事。

 

「家の中心はどこですか?」

そう尋ねると、

多くのご家族が

「リビング」とこたえます。

 

しかし状況によって

その質問を出す場合

僕が設計の現場で見つめているのは、

家事と暮らしが交差する場所

としてのキッチンの在り処。

 

特に子育て世代にとって、

キッチンとは

調理だけでなく

家族の会話が生まれ、

子どもが安心して遊ぶ姿を見守れ

洗濯や片付けなどの

家事も同時に行える・・・・。

 

そんな多機能空間です。

 

今回のblogでは、

「間取りの工夫」で叶える、

家事がラクになる動線設計や、

屋外とのつながりによる

開放感、

そして

インテリアとしても

映えるキッチン空間の

一つの考え方について

書いてみたいと思います。

 

〇参考blog〇

オープンスタイルのLDKと暮らし方の趣を考えたアイランド型キッチンの採用提案

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail408.html

 

各家庭環境にもよりますが

キッチンは「孤立」させない。

家事動線の中心にレイアウト。

 

キッチンが「家の隅」に

追いやられていた時代は、

もはや過去のもので

現代のライフスタイルや

各家庭環境の平均値としては

キッチンは

住まいの「心臓部」としての

役割を持っています。

 

特に子育て世代にとって、

調理しながら

子どもを見守る

というのは

ごく自然なニーズであり、

それを実現するためには、

キッチンの位置と

視界の抜け感を

どうデザインするかが

鍵になります。

 

ウッドデッキと中庭につながる開放的なキッチン空間。子育て世代に人気の“見守れる間取り”で、料理をしながら家族を感じられる家事ラク設計の一例

 

今回の住まいの設計プラン画像のように

キッチンシンシンクの

正面に広がる

中庭とウッドデッキを設けることで、

「閉じたキッチン」ではなく

「開かれたキッチン」が実現します。

 

窓を開け放てば、

外と内の空気がつながり、

視線も音も家族と自然に

交わる設計となります。

 

これにより、

料理中に子どもが外で遊んでいる様子を

確認できるだけでなく、

洗濯物を干す、取り込む、

片付けるといった

家事動線要素も

周辺に設計する事で

格段に効率化されます。

 

さらに考えるべきは、

自然光の入り方。

 

キッチン前の大開口が、

朝日や午後の

やわらかな光を

室内に取り込むことで、

料理の時間そのものが

心地よい「癒しのひととき」

となるよう

設計提案を行っています。

 

時間とともに変わる

光のグラデーションが、

季節の移ろいと共鳴し、

家族の暮らしに

彩りを与えます。

 

このように、

ただの「作業場」

としてのキッチンではなく、

「見守り・効率・心地よさ」が

交差する場として

キッチンをレイアウトすること。

 

それが家事と暮らしを

軽やかに繋ぐ、

現代のライフスタイルを

考えた家づくりの要です。

 

「対面式キッチン」の進化形。

会話が生まれる

カウンター設計の提案。

 

対面キッチンという

言葉が生まれて

久しいですが、

重視しているのは、

その「対面性」が

単なる配膳のしやすさに

とどまらず、

「人と人との関係を育てる」

設計になっているかどうか、

という点です。

 

今回の事例で用いた

設計提案時のイメージ画像のは、

ダイニングと

緩やかにつながる

ペニンシュラ型のキッチン。

 

シンクとコンロの前方に

厚みのある

無垢材カウンターを

設けることで、

料理をしながらも

自然に家族との視線が交わり、

ふとした会話が生まれます。

 

このカウンターは、

朝には子どもの

朝食を並べる「食卓」となり、

昼間にはワークスペースや

宿題の場、

夜にはワインを片手に

夫婦で語り合う「バーのような空間」

にもなります。

 

つまり、

時間帯や生活シーンによって

その役割を

柔軟に変化させる

多目的カウンター」の設計です。

 

また、

上部にはワイングラスホルダーを

吊り下げ式で設置。

 

これは収納効率を

高めるだけでなく、

インテリアとしても

印象的なアクセントになります。

 

透明なガラスの

シルエットが光に照らされ、

空間に陰影と

立体感をもたらします。

 

美しい収納は、

それだけで

日常を豊かに

見せてくれるものです。

 

このように、

キッチンという空間を

ただの機能的なエリアとせず、

家族が自然に集まり、

時間を共有する「舞台」

としてとらえることで、

空間の価値は

飛躍的に高まります。

 

「キッチン=水まわり」を超えて、

家の「ハブ」となる空間へ。

 

家づくりを

検討されている方の中には、

「キッチンは水まわりの一部」と

捉えている方も

多いかもしれません。

 

しかし現代の住宅では、

キッチンは「家事動線のハブ」として、

より大きな役割を

果たすようになっています。

 

その代表的な例が、

キッチンを起点に

「ランドリー(洗濯)物干し収納」

へとつながる

直線の家事導線です。

 

このような考え方の間取りでは、

調理の合間に洗濯を回し、

干し、畳み、片付けるといった

一連の作業が、

最短距離で

スムーズに行える確率が

高くなります。

 

移動距離が減ることで、

1日にかかる

家事時間は大幅に削減され、

結果的に

心のゆとりが

生まれやすくなります。

 

また、

パントリーを勝手口や玄関周辺

車寄せなどのエリア、

キッチン裏やキッチン横に

設けることで、

日用品や食品のストックが

一元管理でき、

「どこに何があるか」を

一目で把握できる

収納設計が実現します。

 

パントリーの奥行や

棚の高さも、

実際のご家庭の

調理スタイルや

身長に応じて最適化することで、

「使いにくさ」

「探し物」「手間」が

解消されます。

 

このように、

キッチンを「料理をする場所」ではなく、

暮らしを整える中継点」と捉え、

玄関・リビング・水回りと

柔軟につながる

設計とすること・・・。

 

それは、

日々の生活にこそ

価値を見出す

現代の住まいづくりにおいて、

非常に重要な視点だと

考えています。

 

キッチンから「季節」と「時間」を

感じる設計へ。

 

料理という行為は、

感覚に支えられた営みです。

 

火の温度、食材の色、

香り、音・・・そのすべてが

感覚の連鎖」であり、

それをより豊かに支えるのが、

キッチンから見える風景や、

空間の光の在り方です。

 

たとえば、

朝日が差し込む

東向きのキッチンは、

1日のスタートに

ふさわしい

明るく爽やかな

気配をつくり出します。

 

家族の「おはよう」が、

自然の光に包まれると、

そこには何気ない

幸福が生まれます。

 

また、

キッチンから見える中庭に、

季節の木々や花を植えると、

日々の調理が

自然とつながる時間へと

変わります。

 

春には芽吹き、

夏には木陰が生まれ、

秋には紅葉、

冬には雪景色と、

キッチンにいながら

四季を味わうことが出来る

 

そんな住まいは、

暮らしそのものを

アートに変化させます。

 

〇参考blog〇

育児・子育てをしながら共働きという暮らしの環境をどのように意識して過ごすのか?

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail486.html

 

実際に設計を手がけた

ある住宅では、

キッチンから借景を楽しむ住まいに

とのご要望をいただき、

大開口を計画しその先に

ウッドデッキと

軒下のハンモックスペースを

設けました。

 

その窓から

青空や夕焼けのオレンジ色の空が

ゆっくりと流れていく様子を

眺めながら、

食事の準備をするひとときが、

何よりの贅沢だと・・・・・。

 

このように、

キッチンから感じられる

時間と季節は、

料理の質だけでなく、

暮らしの豊かさを

底上げしてくれます。

 

日々の家事の中に、

自然とのつながりや

風景との対話があること。

 

それこそが、

住まいの設計において

建築家として大切にしている

「感性のレイアウト」です。

 

暮らしの真ん中に

「キッチン」があるということ。

 

日々の建築と暮らしの設計で

向き合っているのは、

図面の中の数字ではなく、

そこで暮らすご家族の未来です。

 

そしてその

未来を支える為の

根っこにあるのが、

キッチンという場所。

 

キッチンは

単なる調理場では

ありません。

 

それは、

子どもを見守りながら

家事ができる安心感の場であり、

家族と会話を交わす

交流の場であり、

日々の暮らしの「流れ」をつなぐ

ハブとなる空間でもあります。

 

さらに、

自然の光や風、

季節のうつろいまでもが

感じられるような、

感覚を開いてくれる

「感性の間」としての

価値を持つ場でもあります。

 

だからこそ

住まい手さんの

ライフスタイルに沿ったうえで

キッチンを家の中心に据える

という事を大切にしています。

 

それは構造上の話ではなく、

暮らしの中心にあるべき

空間はどこか?

という、

本質的な問いへの回答です。

 

例えば・・・・・。
キッチンから子どもが遊ぶ庭が見えたら?
キッチンに立つたびに朝日や緑が迎えてくれたら?
キッチンのすぐ隣に洗濯・収納の動線が整っていたら?
キッチンカウンターで夫婦が自然に会話できたら?

それらはすべて、

「暮らしやすさ」だけでなく、

「ここに帰りたい」と

思える「感情のある家」を

形づくっていくものです。

 

住まいとは、

ただ性能が良いだけでは

足りません。

 

数字や効率の先にある

「心地よさ」や「安心感」、

そして「愛着」を生み出す工夫が、

本当に過ごしやすい

空間をつくるものです。

 

キッチンから、

家族の毎日を見渡せること、

暮らしの毎日を見渡せること。

 

それは、

住まいの本質が、

家族をつなぐ場所であることを、

静かに物語ってくれます。

 

今の時点で家造りや

間取りに悩んでいる方へ。

 

キッチンをどこに置くかは、

暮らしのデザイン

全体を左右する

最重要ポイントです。

 

もし、

これから家づくりを考えている方、

今の間取りに

モヤモヤを感じている方が

いらっしゃれば、

ぜひ「家の真ん中にキッチンを置く」

という視点で、

プランを見つめてください。

 

建築家の山口哲央は、

ご家族毎に異なる

暮らし方に寄り添いながら、

「家事のしやすさ」

「見守れる安心感」

「自然とのつながり」を備えた

「価値観の創造」から

住まいの設計を

丁寧にご提案しています。

 

まずは、あなたの

理想の暮らし」を

聞かせてください。

 

そこから、

暮らしの場面を

共につくってまいります。

 

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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気軽にご連絡ください
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