ブログ・コラム
2026.10.31
これまで頑張ってきたからこそ、これからは心からくつろげる家で暮らしたい。奈良で考える理想を暮らしに変える注文住宅と住環境の整え方を提案する建築家の家造り。
- カテゴリ:
- 住まいと暮らしの設計思想
いい家を建てたい。
でも、誰に相談すればいいのか分からない。
奈良で理想の注文住宅を実現するために、
建築家と考えておきたいこと。

※異なる風情をシーンに合わせて愉しめるよう
LDKを一階と二階に設計した住まい。
夕暮れの空が藍色に染まる頃、
一日の終わり、心がほどける場所へ。
美しい中庭と柔らかな光に包まれ、
ご夫婦のこれからの人生を豊かに彩る、
ホームエレベータのあるホテルライクな和モダン住宅。
家を建てることは、
これからの人生を、
どのような場所で、誰と、
どのように過ごしていくのかを考えること。
せっかく家を建てるのなら、
自分たちらしい、いい家にしたい。
そう思って住宅展示場へ出掛けたり、
Instagramで素敵な住まいを探したり、
建築雑誌やインターネットで
情報を集めたり。
けれど、調べれば調べるほど、
何が自分たちに合っているのかが
分からなくなる・・・・・。
デザインも大切だけれど、
住み心地も妥協したくない。
和モダンの落ち着いた家にも、
ホテルのような洗練された空間にも憧れる。
平屋がいいのか、
二階建てがいいのか・・・・・。
ハウスメーカー、工務店、設計事務所。
結局、誰に相談するのがいいのだろう?
そんな迷いを
感じている方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
家づくりにおいて大切なのは、
最初から理想の間取りや
デザインを
決めておくことではありません。
自分たちが、
これからどのような暮らしを
送りたいのか?
その思いを理解し、
住まいという形に整えてくれる
相手と出会うこと。
そこに、家づくりの大切な
出発点があると考えています。
家を建てたいと思うとき、
人生にも変化が訪れているということ。
家づくりを考え始めるきっかけは、
ご家族によってさまざまです。
お子さんの成長。
仕事や生活環境の変化。
親御さんとのこれからの関係。
子育てが一段落し、
ご夫婦二人で過ごす時間が増えること。
あるいは、
これまで仕事を中心に
走り続けてきた日々の中で、
ふと、自分たちの
これからを考えるようになること。
40代、50代を迎える頃には、
暮らしに求めるものも
少しずつ変わってくるものです。
以前は、家族全員が使いやすいことや、
子育てのしやすさを
優先していたかもしれません。
けれど、これからは。
休日の朝、庭の緑を眺めながら
ゆっくりとコーヒーを飲む。
好きな音楽を聴きながら読書を楽しむ。
仕事を終えて帰宅したとき、
ほっと気持ちがほどける。
ご夫婦で食事を楽しみ、
ときには親しい友人を招いて語り合う。
そんな時間を、
これまで以上に大切にしたいと
思うこともあるかと思います。
家を建てることは、
単に古い住まいを新しくすることでも、
部屋数を増やすことでもありません。
人生の変化に合わせて、
暮らしの環境を
選び直す機会でもあるのです。
だからこそ、
これから建てる家には、
今の希望だけではなく、
5年後、10年後、
そして20年後の暮らしにも
目を向けておきたいものです。
心地よい家は、
身体が感じる環境からも考えるということ。
「この場所は、なんだか落ち着く」
旅先の宿や、心の落ちつく静かな庭園、
居心地のよいカフェなどで、
そんな感覚を覚えたことはありませんか?
特別に豪華な家具が
置かれているわけでもない。
広大な空間が
広がっているわけでもない。
それでも、
自然と長く過ごしたくなるような
場所があります。
人は空間を、目で見ている
だけではありません。
光の明るさや柔らかさ。
音の響きや静けさ。
肌に触れる空気の温度。
床や壁の素材感。
窓の外に広がる景色。
そして、周囲からの視線や、
人との距離感。
そうしたさまざまな情報を、
身体全体で受け取っています。
環境心理学では、
人と周囲の環境との関係を考えます。
住宅においても、
光、音、温熱環境、プライバシー、
眺望などは、
住まいの快適性や
満足感に関わる大切な要素です。
例えばですが、明るい家が
必ずしも心地よいとは限りません。
大きな窓から光が入っても、
まぶしさが強かったり、
外からの視線が気になったりすれば、
カーテンを閉めたまま
暮らすことになるかもしれません。
反対に、
周囲の視線を丁寧に制御しながら、
必要な場所に
自然光を取り入れることで、
落ち着きと開放感を
両立できる場合があります。
心地よさは、
設備や広さだけで決まるものではなく、
空間と身体との
関係から生まれるもの。
そのように考えると、
住まいの設計で大切にするべきことも、
少し違って見えてきます。
同じ36帖のLDKでも、
広さの感じ方は違うということ。
注文住宅を検討していると、
どうしても数字が気になるかと思います。
LDKは何帖必要なのか。
天井高さは
何メートルあればよいのか。
窓はどのくらい
大きくするべきなのか。
もちろん、
寸法や面積は大切です。
しかし、人が感じる空間の広さは、
床面積だけで
決まるわけではありません。
例えば、同じ36帖のLDKでも、
窓の位置や天井の高さ、
家具の配置、視線の抜け方によって、
空間の印象は変わります。
玄関からリビングへ入ったとき、
どこに視線が向かうのか。
座ったとき、
窓の外に何が見えるのか。
天井の高さが変わる場所を、
どのように通り抜けるのか。
庭と室内が、
どのような関係で
つながっているのか・・・・・。
人は移動しながら、
そして立ったり座ったりしながら、
空間を認識しています。
だからこそ、
建築家は平面図だけではなく、
断面や視線、光の入り方、
家具を置いたあとの空間までも含めて
意識し・・・そして考えます。
例えば、
落ち着いた天井高さの廊下を抜けた先に、
庭へ視線が広がるLDKを設ける。
その空間の変化によって、
実際の床面積以上に
開放感を感じられることがあります。
反対に、広い空間であっても、
家具の配置や通路の取り方が
適切でなければ、
落ち着かない場所に
なってしまうこともあります。
広い家をつくることと、
広がりを感じる家をつくることは、
同じではありません。
限られた面積の中でも、
どのような体験を生み出すのか?
そこに、空間を設計する中での
暮しに関する付加価値が生まれます。
間取りは、家族の距離感と
日々の行動をつくるということ。
間取りを考えるとき、
部屋の数や収納量、
家事動線などは
欠かせない検討項目です。
けれど、それとは別に
考えておくべきことがあります。
それは、その間取りの中で、
家族がどのように過ごすのか?
ということです。
例えば、リビングとキッチンが近ければ、
ご夫婦が別々のことをしていても、
自然に会話が
生まれやすくなるかもしれません。
一方で、
いつも家族の気配を感じられることが、
誰にとっても
心地よいとは限りません。
一人静かに
過ごしたい時間もあるかと思います。
リモートワーク、
又は仕事空間との併用住宅で
仕事に集中したい時間も・・・。
家族と一緒にいたいときと、
自分だけの時間を持ちたいとき。
その両方を無理なく選べることも、
暮らしの豊かさにつながります。
家事動線についても同じです。
キッチン、パントリー、洗濯室、
収納などを、
ただ近くに配置すればよい
というものではありません。
誰が、いつ、どのように使うのか。
家事をしているとき、
ほかの家族はどこを通るのか。
来客時にも、
普段と同じように過ごせるのか。
日々の行動を丁寧に読み解くことで、
必要な動線や
収納のあり方が見えてきます。
〇関連blog・コラム
理想を詰め込むほど、いい家になるとは限らない|注文住宅を建てる前に知っておきたい「間取りは足し算ではない」という考え方
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail968.html?utm_source=chatgpt.com
また、家族の暮らし方は、
時間とともに変わります。
子供が独立すれば、
使わなくなる部屋も
出てくるかと思います。
将来、在宅で過ごす時間が
増えるかもしれません。
年齢を重ねれば、
階段の上り下りや家事の負担についても、
今とは違った考え方が
必要になるかもしれません。
今の便利さだけでなく、
将来の変化にも
対応できる余地を残しておくこと。
それも、間取りを考えるうえで
大切な視点です。
間取りの検討は、
部屋を並べる作業だけではありません。
家族の暮らしと、
これからの時間を組み立てる
設計の時間なのです。
和モダンやホテルライクな家に、
なぜ心惹かれるのか・・・・・。
落ち着いた和モダンの住まい。
旅館のような
静けさを感じる空間。
ホテルのように整った、
上質なインテリア。
こうした住まいに憧れる理由は、
見た目の美しさ
だけではないのかもしれません。
例えば、深い軒の下から眺める庭。
障子越しに届く柔らかな光。
木や石など、素材の表情を感じる室内。
照明を控えめにした夜のリビング。
そこには、
日常の慌ただしさとは少し違う、
穏やかな時間を
思い描くことができます。
やまぐち建築設計室では、
和モダンや数寄屋の美意識、
ホテルライクな空間構成を、
単なる装飾として
考えているわけではありません。
庭と建物の関係。
光と陰影の移ろい。
外部からの視線の制御。
家具や照明を含めた空間全体の調和。
そして、住まい手さんが、
どの場所でどのような時間を
過ごすのか?
そうしたことを
一つひとつ重ね合わせながら、
住まいのあり方を考えます。
例えば、道路側には
落ち着いた佇まいをつくり、
室内に入ると
中庭へ向かって視界が広がる家。
そういった「つくり」は
外からの視線を抑えながら、
庭の緑や空の表情を
日常の中に取り込むことができます。
その庭を眺める場所に、
家族が自然と集まるリビングを設ける。
あるいは、少し離れた場所に、
一人で静かに過ごせる居場所をつくる。
同じ中庭のある家でも、
住まい手さんの暮らし方によって、
ふさわしい設計は変わります。
美しい空間をつくることが目的なのではなく、
その美しさが、
日々の暮らしの心地よさに
つながっていること。
それが、やまぐち建築設計室の考える
住まいの価値です。
建築家に相談することで、
何が変わるのか?
家づくりを始めると、
さまざまな希望が出てきます。
「広いリビングが欲しい」
「収納をたくさん設けたい」
「中庭のある平屋にしたい」
「ホテルのような寝室にしたい」
どれも大切な希望です。
しかし、それらを
そのまま間取りに取り入れることが、
必ずしも最適な答えになるとは
限りません。
例えば「広いリビングが欲しい」
という希望の背景には、
家族が集まる場所をつくりたいという
思いがあるかもしれません。
あるいは、仕事から帰ったあと、
開放的な場所でくつろぎたいという
気持ちかもしれません。
同じ希望であっても、
その理由が違えば、
ふさわしい設計も変わってきます。
建築家との打ち合わせでは、
何が欲しいのかだけではなく、
なぜそれが必要なのかを考えます。
今の暮らしで、
何に不便を感じているのか?
どんな場所にいると、
気持ちが落ち着くのか?
休日は、どのように過ごしたいのか?
これからご夫婦で、
どんな時間を増やしていきたいのか?
そうした対話を重ねることで、
最初は漠然としていた希望が、
少しずつ具体的になっていきます。
そして、土地の条件、建築費用、
耐震性や断熱性能、生活動線、
家具、照明、
庭との関係などを総合的に検討し、
実現できる住まいへと整えていきます。
希望をすべて足し合わせるのではなく、
何を大切にし、
何を優先するのかを見極めること。
そこに、建築家と家づくりを進める
意味があると考えています。
家づくりの相談は、
何も決まっていない段階からでも
よいのでしょうか?
結論から言えば、
希望がすべて決まっている
必要はありません。
むしろ、まだ方向性が
定まっていない段階だからこそ、
整理できることがあります。
土地を購入する前であれば、
その土地で希望する住まいが
実現できるのか、
法規制や敷地条件、
予算などを含めて検討できます。
建て替えかリノベーションかで
迷っている場合には、
既存建物の状態や、
これからの暮らし方を踏まえて
選択肢を考えることができます。
ご夫婦で希望が異なる場合にも、
それぞれが何を大切にしているのかを
整理することで、
共通する方向性が
見つかるかもしれません。
初めから明確な答えを
持っている必要はありません。
ただし、相談先を選ぶときには、
完成写真の好みだけでなく、
その設計者が何を大切にし、
どのように話を聞き、
どのような考え方で
設計を進めているのかを
確かめておくことをおすすめします。
家づくりは、
短い時間で終わるものではありません。
多くの判断を重ねながら、
適切な時間をかけて
形にしていくものです。
だからこそ、
設計の考え方に共感できることや、
安心して対話を重ねられることも、
依頼先を選ぶ
大切な基準になると思います。
これからの人生を、
どんな家で過ごしたいですか?
家づくりには、
多くの時間と費用が必要です。
だからこそ、失敗したくない。
後悔したくない。
できる限り、いい家を建てたい。
そう考えるのは、
ごく自然なことだと思います。
けれど、誰かにとっての理想の家が、
自分たちにとっても
理想の家であるとは限りません。
家族の人数も、生活習慣も、
好きなものも、
家庭環境、心地よいと感じる距離感も
全てが異なります。
そして、これから歩んでいく人生も、
それぞれに異なります。
これまで家族のために頑張ってきた時間。
仕事に打ち込んできた日々。
その中で大切にしてきたもの。
これからは、
そんな人生の積み重ねを、
住まいという環境にも
反映させてみてはいかがでしょうか?
朝、目覚めたときに感じる光。
お気に入りの椅子から眺める庭。
家族が自然と集まる食卓。
一人で静かに過ごせる場所。
そして、
一日の終わりに帰ってきたときの安心感。
特別な出来事だけではなく、
何気ない毎日の積み重ねこそが、
暮らしの豊かさを
つくっていくのだと思います。
いい家とは、
誰かに見せるためだけの家ではなく、
住まい手さん自身が、
日々の暮らしの中で
「この家でよかった」と感じられる家。
そのような住まいを、
丁寧に考えていきたいと思っています。
奈良で注文住宅・建て替え
リノベーションをお考えの方へ
やまぐち建築設計室では、
奈良県橿原市のアトリエを拠点に、
和モダン住宅、数寄屋の趣を感じる住まい、
ホテルライクな空間、
中庭のある平屋など、
新築注文住宅や建て替え、
リノベーションの設計を行っています。
大切にしているのは、
建物のデザインや性能だけではなく、
そこに暮らすご家族の価値観や、
これからの人生に寄り添うこと。
間取りが決まっていなくても。
土地がまだ見つかっていなくても。
ご夫婦で希望がまとまっていなくても。
まずは、これから
どのような暮らしを送りたいのか、
今の住まいに何を感じているのか、
そんなお話から始めることができます。
住まいのことを考え始めた
今だからこそ、
大切な人生の事、
これからの暮らしについて
お話ししてみませんか?
予約制・住まいづくり個別相談
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奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
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