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ブログ・コラム

2026.10.29

理想の家を、うまく言葉にできなくても。|奈良の建築家が大切にする、心地よい暮らしを叶えるための対話と住まいづくりの提案。

カテゴリ:
住まいと暮らしの設計思想

家造りのことを、

うまく言葉にできなくても大丈夫です。

 

やまぐち建築設計室が、

間取りを描く前に「暮らしの話」を

大切にする理由。

 

奈良県橿原市を拠点とする、やまぐち建築設計室の住まいづくり相談をイメージした写真。建築家との打ち合わせを想定し、ご夫婦が住宅の間取り図を広げ、床材やタイルのサンプルを見ながら、理想の暮らしや住空間について考える様子。和モダン住宅や注文住宅の設計で大切にする、住まい手の価値観に寄り添う対話を表現。

※最適な家は間取りを考える前の対話から繋がります。

   ご夫婦の何気ない会話に隠れた大切な価値観を紐解き、
   心地よい暮らしを住まいの形へと整えた段階。

 

「こんな家に住みたい」という憧れはあるけれど、

それをどう伝えればよいのかわからない。

 

そんなふうに感じたことはありませんか?

 

SNSで見つけた美しい住宅。

旅行先で心地よかった旅館。

ホテルのように整ったリビング。

庭を眺めながら、ゆっくり過ごせる休日。

 

好きな空間はたくさんあるのに、

いざ自分たちの家について考え始めると、

何から決めればよいのかわからなくなる。

 

家づくりでは、

決して珍しいことではありません。

 

けれども、

最初から理想の間取りやデザインを、

明確に説明できる必要はないと

私は考えています。

 

なぜなら、

本当に大切な住まいへの希望は、

何気ない日常の会話の中に

隠れていることがあるからです。

 

家づくりの打ち合わせは、

希望を聞くだけの時間ではありません。

 

住宅の設計相談では、

部屋数や広さ、収納、キッチンの種類、

予算など、

確認しなければならないことが

数多くあります。

 

もちろん、どれも大切な条件です。

 

しかし、

それだけで住まい手さんにとって

本当に心地よい家が見えてくるとは限りません。

 

例えば、

「広いリビングが欲しい」

というご希望。

そこで、もう少しお話を伺います。

「そのリビングでは、どんな時間を過ごしたいですか?」

「ご家族が集まるとき、どのように過ごされることが多いですか?」

「今のお住まいで、心地よいと感じる場所はありますか?」

 

すると、広いリビングが欲しい理由は、

単に面積を確保したいからではないことが

見えてくるかもしれません。

 

ご夫婦でゆっくり映画を楽しみたい。

子どもたちがそれぞれ好きなことをしながら、

同じ空間で過ごせるようにしたい。

 

仕事から帰ったとき、

気持ちを切り替えられる場所が欲しい。

 

同じ「広いリビング」という希望でも、

そこで実現したい暮らしは、

ご家族によって異なります。

 

設計で大切なのは、

何を欲しいとおっしゃったのかだけではなく、

なぜそれを望まれるのかを考えること。

 

その違いが、

住まいの間取りや

空間構成を考えるうえで、

大きな意味を持ちます。

 

人が好きなことを話すとき、

その人らしさが見えてくる。

 

人は、自分が大切にしていることや、

心から楽しみにしていることについて

話すとき、自然と自分自身の

価値観を表現します。

 

例えば、旅行が好きなご夫婦。

「どんなところへ旅行されるんですか?」

という質問から、さらに、

「その場所の、どんなところがお好きですか?」

と伺ってみる。

すると、景色の美しさだけでなく、

静けさ、逆に・・・にぎやかさ、

季節の移ろい、時間の流れ方に

魅力を感じていることがわかるかもしれません。

 

その感覚は、

住まいの設計にもつながります。

 

庭との距離感。

窓から見える風景。

光の入り方。

深い軒がつくる陰影。

外の喧騒から離れ、

気持ちが落ち着く居場所。

 

旅先で感じた心地よさを、

そのまま住宅に再現するのではありません。

 

なぜ、その空間が心地よかったのか。

その理由を紐解きながら、

日常の暮らしにふさわしい形へと

整えていくように。

 

私は、そこに建築家が関わる

意味の大きさがあると考えています。

 

「好きなデザイン」と

「心地よく暮らせる家」は、

必ずしも同じではありません。

 

和モダンの住宅に憧れている。

ホテルライクな空間で暮らしたい。

中庭のある平屋を建てたい。

こうした希望には、

それぞれ魅力があります。

 

しかし、

デザインの印象だけで住まいを考えると、

実際の生活との間に

違いが生まれることもあります。

 

例えば、ホテルのように

生活感を抑えたリビング。

 

美しさを維持するためには、

日常的に使うものの収納場所や、

片づけやすい動線まで考える必要があります。

 

中庭のある家であれば、

眺めの美しさだけでなく、

採光や通風、外部からの視線、

維持管理なども大切です。

 

和モダンの住まいも、

木材や格子、障子を取り入れるだけでは、

心地よさが完成するわけではありません。

 

そこで暮らす人の生活習慣や、

落ち着くと感じる距離感、

日々の過ごし方まで含めて

考える必要があります。

 

見た目の美しさと、暮らしの使いやすさ。

どちらかを犠牲にするのではなく、

両方を丁寧に整えていく。

 

それが、長く愛着を持って暮らせる

住まいにつながると考えています。

 

ご夫婦でも、

心地よいと感じる時間は違うものです。

 

家づくりの相談では、

ご夫婦それぞれの考え方が

異なることもあります。

 

一方は、家族が集まる

開放的なリビングを望んでいる。

 

もう一方は、

一人で静かに過ごせる場所を大切にしたい。

 

どちらかが正しく、

どちらかが間違っているわけではありません。

 

むしろ、そうした違いの中に、

そのご家族らしい

住まいを考えるヒントがあります。

 

同じ空間にいながら、

それぞれが好きなことを楽しめる場所。

 

家族の気配を感じながら、

一人の時間も大切にできる間取り。

 

来客をもてなす空間と、

ご家族が気兼ねなく過ごせる

生活空間との関係。

 

一人ひとりの価値観を

丁寧に理解することで、

暮らしにふさわしい空間のつながり方を

考えることができます。

 

家づくりは、

家族全員の希望を

単純に足し算することではありません。

 

それぞれの思いを理解し、

何を大切にするかを整理しながら、

一つの住まいとして

調和させていくことだと思います。

 

建築家との対話には、

まだ気づいていない希望を

見つける意味があります。

 

自分たちのことは、

自分たちが一番よく知っている。

 

確かに、そうかもしれません。

 

あわせて読みたい|家づくりは「問い」から始まる

自分たちにとって、

本当に心地よい住まいとは何でしょうか?

間取りやデザインを決める前に考えておきたい、

暮らしの価値観を見つめ直すための

「5つの問い」を、

こちらの記事でご紹介しています。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail701.html?utm_source=chatgpt.com

 

毎日繰り返している暮らしほど、

その中にある不便さや心地よさを、

意識する機会は少ないものです。

 

何気なく選んでいる椅子。

自然と家族が集まる場所。

いつも片づけに困っているもの。

休日になると、

つい長居してしまう窓辺。

 

そうした日常の小さな出来事にも、

住まいづくりの手がかりがあります。

 

建築家は、

住まい手さんに代わって

人生の正解を決める存在ではありません。

 

お話を伺いながら、

暮らしの中にある大切なことを整理し、

それを建築であり、

暮らしの基本という

具体的な形に結びつけていく専門家です。

 

だからこそ、

やまぐち建築設計室では、

図面やデザインを考える前の

対話を大切にしています。

 

もちろん、敷地条件や法規制、

耐震性、断熱性能、

予算といった現実的な条件も欠かせません。

 

住まい手さんの思いと、実際の生活や暮らしの基本、

そして建築として生活環境を成立させるための

専門的な判断。

 

その両方を重ね合わせることが、

住宅設計には必要です。

美しい家をつくること。

その先にある暮らしを考えること。

 

家は、完成した瞬間が目的地ではありません。

そこで朝を迎え、食事をし、

仕事から帰り、家族と時間を重ねていく。

 

子どもが成長し、暮らし方が変わり、

ご夫婦二人の時間が増えていく。

 

住まいは、そうした人生の変化を

受け止める場所です。

 

ですから私は、

建築の美しさだけではなく、

そこで過ごす

時間の豊かさを大切にすることが重要だと

思っています。

 

帰宅したとき、自然と気持ちが落ち着く。

休日の朝、いつもより

少しゆっくりお茶を飲みたくなる。

季節の移ろいを、

庭の木々や室内に差し込む光から

感じられる。

特別な出来事がなくても、

何気ない日常が心地よい。

 

そんな住まいには、

住まい手さんそれぞれの暮らしに合った

理由があるはずです。

 

良い住まいとは、

誰かの理想をそのまま形にしたものではなく、

自分たちが大切にしたい時間を、

自然に過ごせる場所なのだと思います。

 

家づくりの方向性が、

まだ見つかっていない方へ。

 

「何から相談すればよいのかわからない」

「理想の家はあるけれど、うまく説明できない」

「土地を購入する前に、建築家の意見を聞いてみたい」

「今の家をリノベーションするべきか、建て替えるべきか迷っている」

 

そのような段階だからこそ、

住まいについて

丁寧に考え始める事ができます。

 

最初から、

すべての希望を

整理しておく必要はありません。

 

むしろ、お話を重ねる中で、

ご自身でも気づいていなかった

大切なことが見えてくる場合があります。

 

家づくりを急いで決めるのではなく、

これからどのように

暮らしていきたいのか。

 

そのことを、

ご夫婦、家族で考える時間も

大切にしていただきたいと思います。

 

やまぐち建築設計室では、

奈良県を中心に、

関西での注文住宅、平屋、和モダン住宅、

中庭のある家、

住まいのリフォーム・リノベーションなどの

ご相談を承っています。

 

暮らしの意味を丁寧に紐解く住まい造り。

やまぐち建築設計室の予約制住まい造り相談のご案内

 

※新築・リフォーム・土地探しなど、

まだ考えがまとまっていない段階からご相談いただけます。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
ご連絡ください

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