ブログ・コラム
2026.10.28
人生に学び、暮らしを深める。|憧れを紐解き、経験を事実、まだ知らない未来を間取りとデザインに生かす、自分たちらしい住まいの価値。
- カテゴリ:
- 家づくりと間取りの考え方
人生に学び、暮らしを深めるということ。
憧れだけではなくて
自分たちの人生経験を
間取りとデザインに生かす、
自分たちらしい住まいの価値を丁寧に。
人生の中で、
心に残っていることはありませんか?

※人生を重ねるほど住まいに求める豊かさも変わっていくものです。
深い軒と庭、温かな灯りが迎える和モダンの平屋に、
自分たちらしい暮らしを描くように、ご提案させていただきました。
これまでの人生を振り返ったとき、
今でも心に残っている言葉や、
忘れられない経験はありませんか?
仕事で出会った人の何気ないひと言。
訪れた場所で感じた心地よい空気。
長く使い続けている家具や、
いつの間にか身についた日々の習慣。
そのときは特別なことだと思わなくても、
年月を重ねるうちに、
自分の考え方や物事の選び方に
影響していることがあります。
私たちは、自分一人の経験だけで、
すべてを判断しているわけではありません。
誰かの考え方に触れ、
優れたものを見て、
さまざまな環境要素に触れて
時にはその方法を良い意味で、
まねてみる。
うまくいくこともあれば、
思うようにならないこともあります。
それでも、
そうした経験を積み重ねることで、
少しずつ自分なりの判断基準が
育っていくのだと思います。
そして、その判断基準は、
日々の暮らしにも・・・・・。
どのような場所に落ち着きを感じるのか。
何を大切にし、何に時間を使いたいのか。
どのようなものを、
長く手元に置いておきたいのか。
自分たちにとっての
住まいの間取りやデザインを意識する時も、
実は、そうした人生の学びと
深く関わっているのではないでしょうか?
まねることは、学びの始まり。
「まねること」と聞くと、
どこか独創性に欠けるように
感じるかもしれません。
しかし、私たちは多くのことを、
誰かの姿や優れたものを
手本にしながら身につけています。
料理の手順も、
家事も、生活の一部でさえ・・・・・。
勿論仕事も、
人との接し方も。
最初から自分だけの方法を
持っていたわけではないでしょう。
大切なのは、まねること自体ではなく、
その先に何を学ぶかということです。
例えば、仕事の進め方が上手な人を見て、
同じ手順を取り入れたとします。
それだけでも、
以前より仕事が進めやすく
なるかもしれません。
けれども、なぜその人は、
その順序で仕事を進めているのでしょうか?
何を優先し、何を省き、
どのような判断をしているのでしょうか?
その理由まで理解できれば、
状況が変わったときにも、
自分自身で考え、
応用できるようになります。
暮しの環境でも、同じことが言えます。
美しい建築を見て、
その形や素材を知ることは大切です。
しかし、なぜその寸法なのか。
なぜその場所に窓があるのか。
なぜ、その空間には
何も置かれていないのか。
そうした理由を考えることで、
形の奥にある知恵に
触れることができます。
優れたものをまねることは、
誰かと同じになるためではなく、
自分の知らなかった考え方を学ぶためにある。
私は、そのように考えています。
生活で学んだことを、
自分自身のものにしていく。
日本の伝統的な芸道には、
「守破離」という考え方があります。
まず、教えや基本となる型を学ぶ。
次に、その意味を理解し、工夫を重ねる。
そして、
身につけた本質を大切にしながら、
自分自身の表現へと進んでいく。
これは、単に型を覚えて、
やがて捨てるという意味では
ありません。
学んだことを深く理解し、
自分自身の判断に生かせるようになる
過程だと捉えることができます。
人生も暮らしの中身も、
その繰り返しではないでしょうか?
若い頃には気づかなかったことが、
経験を重ねて理解できるようになる。
以前は魅力を感じなかったものに、
いつの間にか心を惹かれるようになる。
反対に、
かつて大切だと思っていたことが、
今の自分には
それほど必要ではないと
感じることもあるでしょう。
価値観が変わることは、
必ずしも迷いや妥協ではありません。
経験を重ねたからこそ、
見えてくるものもあります。
その変化を大切にすることが、
自分らしい暮らしを育てることに
つながるのだと思います。
住まいづくりにおいても、
誰かの正解をそのまま取り入れるのではなく、
自分自身の経験や感覚も
大切にすることが、
納得できる暮らしにつながるのだと思います。
〇過去関連記事:間取りの前に人生設計を考える|冷暖自知という設計思想が導く、本当に納得できる住まい
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail798.html?utm_source=chatgpt.com
人生の経験は、住まいの間取りにも。
住宅の間取りを考えるとき、
部屋の広さや数、収納量、
家事動線などは欠かせない検討事項です。
けれども、それらの正解は、
すべての家庭で同じではありません。
例えば、
長年忙しく働いてきたご夫婦が、
これからの住まいを考えるとします。
これまでは、
仕事や子育てを中心に
一日が過ぎていたかもしれません。
しかし、
これからは夫婦で食事を楽しむ時間や、
それぞれが静かに過ごす時間を、
もう少し大切にしたいと
考えることもあるかと思います。
その場合、
単に広いLDKをつくることが
最適解とは限りません。
キッチンから庭の緑が見えること。
ダイニングに朝の光が届くこと。
家族の気配を感じながらも、
一人で落ち着ける場所があること。
そうした小さな居場所の積み重ねが、
暮らしの満足感に
つながる場合があります。
また、家事の経験を重ねてきた人なら、
収納は大きさだけでなく、
使う場所との関係が
大切だと感じているかもしれません。
毎日使うものは、
使う場所の近くに収める。
移動を少なくし、
片づけやすい場所に定位置を設ける。
そのような工夫は、
単なる間取りの技術ではなく、
日々の暮らしから得られた知恵を
住まいに生かすことでもあります。
間取りとは、
部屋を配置するだけのものではなく、
これまでの経験と、
これから大切にしたい時間を
整理することでもあるということ。
そのように考えると、
住まいづくりの見方も
変わってくるのではないでしょうか?
美しいデザインには、
理由があるということ。
建築家として、
美しい建築や空間から
学ぶことは数多くあります。
例えば、
日本の伝統的な住まいに見られる深い軒。
その形には、
雨や日差しへの配慮だけでなく、
屋内と屋外を
緩やかにつなぐ役割もあります。
夏の強い日差しを和らげながら、
庭とのつながりを感じられる軒下の空間。
そこに椅子を置けば、
室内とも庭とも違う、
もう一つの居場所が生まれるかもしれません。
また、窓も、
大きければよいというものではありません。
どこから光を取り入れ、
どこに視線を向け、
何を見せないようにするのか?
その判断によって、
同じ広さの部屋でも、
感じられる落ち着きや開放感は変わります。
和モダンの住まいにおいても、
木や石、障子、格子などの素材や
意匠を取り入れるだけで、
心地よい空間が完成するわけではありません。
素材の質感、光と影の関係、
身体に合った寸法、余白の取り方。
それぞれが調和することで、
空間に落ち着きが生まれます。
もちろん、
住まいには断熱性能や耐震性、
使いやすさ、
維持管理のしやすさも必要です。
美しさと機能を切り離さず、
敷地や気候、住まい手の生活に合わせて
考えることが大切です。
優れた建築から学ぶべきなのは、
目に見える形だけではありません。
その美しさが、
どのような理由によって生まれているのか?
そこを読み解くことが、
長く愛着を持てる住まいのデザインに
つながるのだと思います。
経験を重ねるほど、
選ぶものが変わっていく。
若い頃には、
広さや新しさ、
目を引くデザインに魅力を感じていた人も、
年齢や経験を重ねるうちに、
別の価値を大切にするように
なることがあります。
手入れをしながら長く使える家具。
季節によって表情を変える庭。
静かに本を読むことのできる場所。
日々の暮らしの中で、
自然と心が落ち着く時間。
もちろん、
何に価値を感じるかは人それぞれです。
大切なのは、
流行しているから選ぶのでも、
誰かがよいと言っているから選ぶのでもなく、
自分自身がその価値を
理解していることではないでしょうか?
それは、住まいに限らず、
仕事や人生における選択にも
通じるように思います。
優れたものから学ぶ。
自分で試し、経験を重ねる。
その中から、
本当に大切にしたいものを選び取っていく。
そうして育まれた価値観は、
暮らしの中に少しずつ見えてきます。
住まいは、そうした人生の積み重ねを
受け止める場所でもあるのだと思います。
人生に学び、暮らしを深める。
人は多くのものに触れ、
さまざまなことを
学んでいくものだと思います。
誰かの言葉に励まされたこと。
優れた仕事に感銘を受けたこと。
美しい景色を見て、心が動いたこと。
思うようにいかない経験から、
大切なことに気づいたこと。
その一つひとつが、
今を形づくっています。
住まいづくりにおいても、
そうした経験を
大切にしたいと考えています。
新しい家だからといって、
これまでの暮らしをすべて
新しくする必要はありません。
長く続けてきた習慣や、
愛着のある家具、
心地よいと感じる時間。
それらを受け継ぎながら、
これからの人生にふさわしい住まいへと
整えていく。
時には、
これまでの考え方を見直し、
新しい価値を
取り入れることもあるかと思います。
それもまた、学びの一つです。
人生に学ぶことは、
自分自身の価値観を育てること。
そして、暮らしを深めることは、
その価値観を日々の時間の中に
生かしていくことなのだと思います。
住まいの価値は、
広さや設備、
デザインの美しさだけで
決まるものではありません。
そこで過ごす時間が、
自分たちにとってどれほど心地よく、
意味のあるものになるのか?
そのことを、
住まいづくりの中で
大切にしていた抱ければと思います。
住まい手それぞれの価値観と
やまぐち建築設計室では、
奈良県を中心に、
和モダン住宅、平屋、中庭のある家、
新築住宅やリノベーションの設計を
行っています。
間取りやデザインを考える前に、
これまでの暮らしで大切にしてきたこと、
これからの人生で大切にしたい時間について、
お話を伺っています。
今の暮らしで気に入っていることや、
これから変えてみたいこと。
そんなお話から、
ふさわしい住まいの可能性を
丁寧に考えています。
設計事例やプランの考え方、
予約制個別相談については、
公式ホームページをご覧ください。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
ご連絡ください
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